あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

病院にも優しい

2012-10-01 22:20:56 | Weblog
先日は病院の催し物の企画で、医療講演なるものをやらせられましたが、40分という未知の時間を与えられ、これまで人前でそんなにしゃべったことがないので、どうしたもんかと思いましたが、とりあえず半分は手術ビデオを流してごまかしました。「患者さんにも病院にも優しい?手術」なんていうお題でお話しさせていただきましたが、なかなか40分というのはリズムをとるのが難しいですね、だんだん疲れてくると、声が小さくなるのでしょう、事務の方がマイクのボリュームを上げてくれたりなんかして、急に音が大きくなるもんだでびっくりしてしまします。しかし終わってみれば40分ピッタリで、10分前までスライドを作っていた割には、内容はどうあれ、われながらなかなか上手な時間配分だなーと感心しました。

弁輪拡大

2012-10-01 21:45:18 | Weblog
本日は先週生まれたLMTのUAPのOPCABでした。検査のために血管拡張剤の点滴をはずしたら、見事にST下がって胸痛でてしまいましたが、なんとか本日まで持ってくれました。
右の鎖骨か75%狭窄で、血圧に左右差があったので、左内胸とSVGで3本つないで200分で終了、さすがに二人でやると、ちょっと足の傷を閉じたりするのに、手が足りなくて、閉胸はスクラブナースを前立ちに一緒に楽しくやりました。今日は外科の先生も忙しく、もう一人いると、もう20-30分ぐらい短縮できるはずなのだが。まー、1時間で抜管できましたので、とりあえず良かった。

先週はAVR+CABGの方がいまして、やや弁輪が小さめだとは思っていましたが、magna ease19mm,mosaic 19mmすら通過せず、私ひとりなら迷わず、機械弁の一番小さいやつで頑張ってみるところですが、生体弁希望であり、前立ちの先生から、弁輪拡大しようとのことで、恥ずかしながら、弁輪拡大は自分でやったことはおろか、交連部まで切り込む手技を大昔に1例見たことがある程度でして、今回も指導の先生のいうがまま、ここほれワンワンで、LCCとNCCの交連部まで切り込んでみたものの、これでもサイザーが通過せず、結局のところ、もうひと切りとのことで、思い切って、交連を超えて、いわゆるintervalvular fibrous trigon通称IVFTまで切り込んでいきました。左房は開いていないのでManougianまでは行かずNicksどまりなのかもしれませんが、どうなってしまうものかと思いましたが、2重の牛心膜パッチで形成して、幸いなことに出血もなく、LITA-LADも忘れずにやって、遮断時間140分、手術は320分とやや長くなってしまいましたが、3時間後に抜管となり、やれやれでした。大変でしたけど、ここまでやらせてもらうと、交連部まで多少切り込むぐらいは、もう怖くなくなります←うそ。
思ったのは、やはりあのあたりの線維骨格を含めた解剖はやはり大事だなと、そして自分で一度なり経験しないと、やはりなかなか手は出せない手技でもあります。