あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

サルコイドーシス?

2012-10-13 05:37:47 | Weblog
先日の症例はDCM likeとのことでEFが20%程度で心不全入院を繰り返しているMRの方です。DCMという割にはDdは40mm程度しかなく、壁もペラペラなわけではない、全体に動いていないが、特に中隔が全く動いておらず、サルコイドーシス?を疑うところであります。
4年前にtetheringによるMRでring plastyが行われており、今回はカテコラミンが外せない状態とのことで、まだお若い方ですので、一応、移植の登録についての話も説明しながら、再手術となりました。
今回もご指導いただいた先生に、新しいことをたくさん教わりました。
安全な再開胸の方法、ハーモニックによる癒着の剥がし方、癒着の強いとこ弱いとこ、心膜を残したアプローチ、山を越えないタバコ縫合、再手術のときの遮断の部位、経中隔アプローチによるMVR、前回の弁やリングのきれいなはずし方、心膜斜洞について

単純にMVRとTAPだけでしたので、遮断は70分程度で終了し、IABPを入れてポンプはすんなり降りられましたが、勝負はこれからですかね、遮断は短いので、そんなに心筋ダメージはないと思いますが、しばらくIABPサポートしたほうがいいのか、覚醒はしているので、もうウイニングしてしまったほうがよいのか、やや迷うところであります。


単結節

2012-10-13 05:11:08 | Weblog
今週の1例は、また鏡視下のMICS-AVRを行いましたが、やはり私も含めスタッフ全員がまだまだ慣れないため、セットアップ含め、遮断時間もいつもの倍かかってしまします。遮断までに90分、遮断が150分、止血で60分、閉胸だけは20分ぐらいで終わるのですが、特にトラブルなくてもこの時間です。この術式の考案者であられる今の指導の先生は、やはり3-4時間程度で終わらせており、通常の正中切開とさほど変わらない時間でやってのけます。この切開では何かトラブルがあったら、トラブルシューティング自体が大変な視野ですので、時間がかかれど、トラブルなく完遂することが大事です。
この視野でのAVRはいろいろなトラブルを想定してやらなくてはいけません。人工弁はノットプッシャーで糸を結ぶので、可能な限り視野の良いものということで、ストラッドの折りたたまれたmosaicがやはり良いようです。また、ノットプッシャーによる糸切れに対して、簡単に追加の糸がかけられるように、最初から単結節でかけるようにしていますが、先日は21mmの弁で25針とややかけすぎました。結局終わってみれば、前回同様、手術時間330分と時間がかかってしまいまして、はたして低侵襲といえるのかどうか、まだまだ私の腕では疑問が残るところではありますが、ただ、驚いたのは、翌日、バルーンも抜かれ、自分でトイレまで歩かれており、動いても傷の痛みもほとんどないとのことで、やはり回復の早さではすごい差がでると思いました。