金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】労働人口激減! 女性活躍編 マイノリティ頑張れ!

2019-03-07 07:33:51 | 金融マーケット
 2065年までに日本の労働人口が4500万人までに減少し、ピークから半減するという事態へどう立ち向かうか? 本日は「女性活躍編」です。

 ESGの分野でも、ジェンダー部門は本丸中の本丸で、世界各国で最も課題解消が求められている分野です。女性の役員比率が低いとか、管理職比率が低い、大臣の数が足りないなど、具体的にわかりやすく、しかも目標とする数値目標も立てやすいため、想像を超えるスピードで世界が変わっていくと思います。

 旧態依然とした既得権益者たち(すなわちオジサンたちです)は、「同じ評価基準で公平に評価してきた結果であり、それを捻じ曲げての女性登用は『逆差別』と言わざるを得ない」と反論しますが、この人たちは「マイノリティが受けてきた地獄の差別」を全く理解できていません。
 世の中には、必ずマジョリティとマイノリティが存在します。同じ評価基準で採点して、例えば同点となった際、それでも順位をつけるときに、圧倒的にマジョリティが有利になります。当たり前ですが、マジョリティにもマイノリティにも、それぞれ独特の文化や習慣があって、同じ評点ならば、同じ文化を持つ人間を選ぶのが人間の特性だからです。そうやって、長時間経っていくと、組織の上層部は全員マジョリティが占めることになります。あくまで、正当な評価の結果ということで。(会社合併を想像してみたら分かりやすいです。吸収された方がマイノリティで、吸収した方がマジョリティです。)

 この厳然たる差別は、マイノリティになってみないとほとんど認識できません。あまりにバカバカしいので「もう会社辞める!」といって退職者がたくさん出て、その結果、マイノリティはさらにマイノリティになっているのが今の状況。だいたい、消費者の半分が女性なのに、女性の好みがわからないオジサンばかりで良い商品や良いサービスが創れる訳がないのです。

 この状況を変えるためには、とにかく目標を定めて女性管理職や女性プロフェッショナル、女性取締役などを増やしていくしかありません。そうこうしているうちに、マジョリティとマイノリティが消滅して、本来の半分ずつという形になります。世の中のオジサンたち、そうなるまでは、今の潮流は止まることはないと覚悟して参りましょう。


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