ビジネス界では、さまざまな分野の勉強会が花盛りでありまして、先日は、東京大学の村上斉 特別教授のお話を聞く機会がありました。
村上特別教授は、素粒子からダークマター、宇宙が急速に膨張している理由に至るまで、自然界の根幹に関わる謎の解明に取り組んでいる、物理界の巨人でいらっしゃいます。
ただし、さすがに話の内容は、途中から相当難しくなりました。宇宙の始まりが『ビッグバン』であり、それから宇宙の膨張が加速し続けている‥というところまでは良かったのですが、素粒子が形成される背景にはダークマターの存在があるとか、ダークマターが何かはまだ判っていないとか、観測できないほど遠い過去の事象、すなわちビッグバン前後の事象は、その時と同じ環境を作って再現して確認しているのだとか、もう、チンプンカンプン。
途中からは、
「『ダークマター』といえば、確かファイナルファンタジーⅩで、99個集めると最強防具が手に入る奴だなぁ」とか、
「宇宙の拡張スピードが加速し続けているって言うけど、サイボーグ009が『加速装置』を使って追いかけたら追いつけるのだろうか?」とか、
ボ~と、下らないことばかり考えていたら、質問タイムとなって、司会者から質問をせよと指名されてしまいました。
そこで、
「宇宙はビッグバンで始まり拡張し続ける、と言うが、仏教圏の日本人の感覚からすると、安定性がなく普遍性を感じない世界。『拡張』があれば、『収縮』があって、それを繰り返す世界観の方が普遍的である。その世界観を前提とした宇宙研究を進めている学者はいないのか?」という質問をしました。
村上先生からは、「大変良い質問。拡張⇒収縮⇒拡張、と宇宙が繰り返す説を唱えている学者もいる。ただし、現時点で宇宙から観測されているデータは『宇宙の果ては加速して遠ざかっている』というもの。今の有力説は、拡張し続ける方であります」との返答。
一応、質問をする仕事が終わったので、そこからはまた『妄想タイム』に入りました。
もし、突然に『収縮期』に入ったら、宇宙の物理法則は、今と真逆になってしまうのでは!?
そうなると、人間の身体などは、裏と表が逆転してしまって、表面の肌が内側へ向いて、内臓や骨や筋肉と脳みそが外側に出てしまい、そのまま動けなくなって死んでいくのか。
一方で、ミミズのような生き物は、裏と表が逆転しても、消化器系統が機能して生き残っていくのかもしれない‥などと、妄想を膨らましていきました。
あ~あ、やっぱり、私は物理の世界には向いていないようです。