有馬記念が終わって、週末にはまだホープフルSがありますが、2025年の古馬戦線を中心に展望してみたいと思います。
まずは【中長距離路線】
主役だった5歳のドウデュースが引退、そして次代を牽引すると期待されていた3歳ジャスティンミラノが屈腱炎で電撃引退となったので、この中長距離路線は主役不在で大混戦模様となっています。3歳牝馬レガレイラが有馬記念を勝ったことで、この馬を中心視する向きもありますが、いやいや54㎏でハナ差勝利のレガレイラがそのまま主役に就くとは思えません。
現3歳世代では、このレガレイラと牝馬二冠のチェルヴィニア。そして牡馬勢からは菊花賞馬アーバンシックとダービー馬ダノンデサイル、そして仏遠征からジャパンカップ2着のシンエンペラーの5頭。
現4歳世代からは、まずは世代の牝馬三冠で香港カップ2着のリバティアイランド。そして香港カップであわやの3着のタスティエーラとジャパンカップで同着2着となったドゥレッツァ、そして大阪杯を勝ったベラジオオペラの4頭。
現5歳からは、世代を代表するイクイノックス・ドウデュースがターフを去りましたので、残るのはジャスティンパレス1頭。
現6歳からは、天皇賞春を勝ったテーオーロイヤルと、現役続行を検討中のシャフリヤールの2頭。
正直にいって、この中から圧倒的な存在が出てくるイメージが湧きません。むしろ、毎回主役が交代するような大混戦の様相に思えます。こういう年には、新3歳勢の中からスーパースターが生まれる可能性が膨らんできます。
次は【マイル路線】
絶対的な王者が不在のマイル路線ですが、来年は現3歳世代が席巻する気がいたします。
その現3歳勢から、まずはNHKマイルCを勝ったジャンタルマンタル。香港マイルは残念な結果でありましたが、仕上げが万全とは思えませんでしたから、来春の安田記念で巻き返してくれると思います。そして毎日王冠を快勝したシックスペンス。切れるマイラーとして天下を獲る可能性は十分。
現4歳勢からは、マイルCS2着のエルトンバローズ。右回りでも左回りでも着実に伸びてきます。特にGⅠクラスの厳しい流れが得意なのも頼もしい。
現5歳勢からはガイアフォース、そして現6歳勢からはマイルCSを勝ったソウルラッシュ。地力の高さは証明済ですので、現3歳勢がボヤボヤしていると、トップの座を暫く譲ってくれないかもしれません。
そして【スプリント路線】
まず4歳勢は、スプリンターズSを勝ったルガルと京阪杯を勝ったビッグシーザーの2頭。
5歳勢からは、高松宮記念を勝ったマッドクール、同2着のナムラクレア、スプリンターズS2着のトウシンマカオ、香港カップ3着のサトノレーヴ、そして昨年のスプリンターズSを勝ったママコチャの5頭。
このメンバーの中から抜け出すのはルガルか、あるいはサトノレーヴか。それとも引退しなければ、ルメール騎手を鞍上に迎えるナムラクレアなのか!
最後は【ダート路線】
ここは何と言っても、3歳勢のフォーエバーヤングとミッキーファイトの2頭。フォーエバーヤングは、ダートの本場である米国ケンタッキーダービー3着、ブリーダーズカップクラシックで3着と世界最高峰の舞台で大活躍していますので、ダントツの存在と言えます。3歳勢NO.2ミッキーファイトは、先日の名古屋大賞典でノットゥルノ・ヤマニンウルス以下の強い古馬陣を粉砕。この2頭が来年のダート界を牽引しそう。
もちろん、4歳以上も世界で活躍しているウシュバテソーロ、ウィルソンテソーロの両馬のほか、ドゥラエレーデ、ハギノアレグリアスなどもいますが、フォーエバーヤングにどこまで迫れるか。
まずは年末の東京大賞典で各馬が揃いますので、ここで力関係がはっきり分かると思います。
上記のとおり、ダート路線を除くと、どの方面も中心となる馬が確定しておらず、大混戦の様子。
こういう時代こそ、次のスーパースターホースが生まれやすくなっているはず。このあたりを意識しながら、来年もJRA競馬を楽しんで参りましょう!
【追加】3歳クラシック戦線については、例年どおり、年初の当blogで展望させて頂きます。