凱旋門賞2020も終了して、勝利した2019年仏ダービー馬のソットサスは早々と種牡馬入りを発表され、またオブライアン厩舎の違法薬物問題に巻き込まれて、当日のレースに出走できなかった2020年仏オークス馬のファンシーブルーも、同じく凱旋門賞当日に繁殖牝馬入りが発表されました。両馬ともに次の名馬たちに繋がる貴重な血脈だと期待を集めているため、当然と言えば当然の成り行きであります。
しかし、2020凱旋門賞に敗れたとはいえ、既にGⅠを11個、しかも世界に名高い国際GⅠであるKGⅥ&QEⅡステークスを3度、凱旋門賞を2度、米BCターフを1度制して、史上最高の歴史的名牝の名を欲しいままにしているエネイブルについて、未だに「引退」の発表がありません。
エネイブルには、密かに囁かれている噂があります。血統的には、歴史的な欧州リーディング種牡馬サドラーズウェルズの3×2の超インブリード。普通、4×4でも血が濃すぎると言われる中、3×2という常識を超えたインブリード(判りやすく説明すると、甥っ子が叔母さんと関係して出来た子供、が3×2のインブリードです)のため、染色体異常で繁殖能力がないのでは? という噂です。
本来ならば、これだけの戦績をあげた名牝なら、早めに繁殖に上げて次の名馬を生む血脈の祖にしようとするはず。しかし、ここに至っても、引退発表がないとなると‥。「噂」に真実味が帯びてきています。
ただ、それはそれとして、「競走馬には怪我が付き物。名牝エネイブルは既に十分に実績を上げており、怪我をする前に無事に引退させてあげて欲しい」というのが、ファンの偽らざる想いです。オーナーサイド、厩舎サイド、ぜひ宜しくお願い致します。