将棋の棋聖戦五番勝負第2局は、6月18日(金)に兵庫県洲本市のホテルニューアワジで行われ、先手番の藤井聡太棋聖が171手で勝利。2連勝として、タイトル防衛に王手をかけました。
序盤戦から、第1局と同じ相掛かりへ誘導した藤井棋聖に対して、後手番の渡辺明名人も、主導権を奪うべく、早い段階で前例のない局面を創り出します。そのまま、がっぷり四つの展開へ。しかし、86手目、☖6四歩としたところから、徐々に先手に形勢が傾いていきます。そこから長い長い手順が続きますが、先手も後手もミスらしいミスはなく、そのまま藤井棋聖が寄り切る形で決着がつきました。
86手目の☖6四歩も、敗着と言えるほどのミスではありません。形勢がやや傾くというレベルに過ぎません。しかし、この揺らぎを見逃さないのが藤井棋聖。
渡辺名人からすると、第1局、第2局と、ますます藤井聡太との闘い方が見えなくなった気分ではないでしょうか。2003年に初めて羽生王座に挑戦してから、暫くの間、羽生さんに対して闘い方が見いだせなかった時に似ています。しかし、貴方は、あの竜王戦での3連敗後の4連勝で羽生さんを破ってから、むしろ全盛期の羽生さんに対して、唯一勝ち越しに成功した棋士です。
次の第3局は渡辺名人の先手番。こちらから仕掛ける番です。この若い天才を、いっちょ揉んでやりましょう!