ブダペスト国立工芸美術館名品展
『ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ』
出展作品のご紹介⑨
ジョルナイ陶磁器製造所「竹文ティーセット」1886年頃 ブダペスト国立工芸美術館蔵
皆様こんにちは
今回は福島県立美術館にて開催中のブダペスト国立工芸美術館名品展『ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ』に出展している作品紹介の第9弾!
本日はジョルナイ陶磁器製造所「竹文ティーセット」をご紹介いたします
ジョルナイ陶磁器製造所にて制作された作品は、作品紹介第3弾、4弾でもご紹介しています
4弾のブログでは作品紹介に加え、製造所について詳しく触れております!
よろしければご覧ください
→❹シャーンドル・アパーティ・アブト ジョルナイ陶磁器製造所「狩りをする雌ライオン像」
ティーセットと言えば、西洋的なデザインのものをイメージする方も多いのではないでしょうか。
このティーセットには、竹の枝や笹の葉、花などが施されていて東洋や日本的な印象を感じられますよね
「竹文ティーセット」が制作された 19世紀後半、ヨーロッパではジャポニスム(日本趣味)が流行しており、
日本の独特な造形表現がとても評価されていました。
*ジャポニスムとは?
19世紀後半、ヨーロッパにおいて日本の美術、工芸、建築、服飾、文学、音楽などに対する関心への高まり、あるいは日本の影響を受けた作品が西洋で作り出されるようになった現象のこと。
ちなみにジャポニスムという言葉は、フランスの美術評論家、収集家であったフィリップ・ビュルティによって生み出されました。1872(明治5)年、フランスの雑誌『文芸芸術復興』の連載タイトルとして使用したことが初出とされています。しかしジャポニスム現象はこの連載より10年ほど前から始まっていました。
*ジャポニスム現象の始まり
約200年続いた江戸幕府による対外政策「鎖国」が1853年に解かれ、1858年の日米修好通商条約を皮切りに、西洋諸国との貿易が盛んに行われるようになりました。輸入品の中には日本の工芸品も含まれ、次第に西洋で熱烈に迎えられるようになります。
これがのちに、ジャポニスムと呼ばれる現象を創り出したと言われています
日本の造形表現が西洋に大きな影響を与えたという事実を知ることで、
改めて日本の文化芸術に触れたいと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか
次のブログでも素敵な作品をご紹介いたします。
どうぞお楽しみに
福島県立美術館にて開催中のブダペスト国立工芸美術館名品展『ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ』は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月19日(日)〜5月6日(水)の間、休止いたします。日程は変更になる可能性がございます。最新の情報は福島県立美術館の公式ホームページをご確認ください。
福島県立美術館
〒960-8003
福島市森合字西養山1番地
Tel.024-531-5511
開館時間
9:30-17:00(最終入館は16 : 30まで)
休館日
月曜日(ただし5/4(月)は開館)
観覧料
<一般>
1,300円(当日) /1,100円(前売り・20名以上の団体)
<大学生・専門学校生>
1,100円(当日) /900円(前売り・20名以上の団体)
<小中高生>
650円(当日) /500円(前売り・20名以上の団体)
交通アクセス (JR福島駅東口より)
●電車
福島交通飯坂線→「美術館図書館前駅」下車(徒歩2分)
●バス
9番バス乗り場より、福島交通ももりん2コース→「県立美術館入口」下車(徒歩3分)
詳しくは福島交通ホームページをご覧ください(外部ページへリンクします)
●タクシー
約5分
本展覧会は今後石川、山口、東京に巡回する予定です