学界でも会長選びとなると政治的な力学が働いて、定番の人そして持ち回りというメカニズムが存在するようだ。学問的実績よりも長としての能力と安定性が第一のようで、学問的実績は個人よりも教室の力量が問題になるらしい。
日本的な減点方式もあるようで学問的実績があっても斬新であまりに革新的なことを言う人は煙たがられる。そして卒業大学や年次も基準の一つになるようだ。
学会の幹部になったことはないので、外から見ての推定だが概ね間違いはないだろう。いくつかの例外はあると思うが、こうした政治力学は数百年変わっていないような気がする。おそらく外から見えにくい公明党や日本共産党でも似たようなものではないかと想像する。
正直なところ、医学会総会や内科学会総会は集い医学の現状の一端に触れることに一番の目的があり、朝から晩まで講義や講演を聴いて貰おうという所に主眼はないようにみえる。日本的な一丸となって医療を担う実感を味わい最先端の医療に触れたあとは仕事を離れ、今回であれば京都の町も楽しんで貰おうという大人の配慮が感じられた。こうした運営方法は幅広い参加者を集めるのに有効で、おさまりのよい会長が欠かせない。