駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

真っ二つの家は

2015年09月14日 | 世の中

           

  九月に入り全く蝉の声を聞かなくなった。代わりに色々な虫の声が聞こえ始めた。コオロギが辛うじて分かる程度で虫の声を聞き分けることは出来ない。少し寂しい感じがするが、蝉のようにやかましくないので助かる。声だけでなく名を知らぬ昆虫が床を這っているのを見かける。一体どこから侵入したのだろう。木造家屋だから虫の通れるような隙間があちこちあるらしい。

 日曜日少しだけ政治討論番組を見た。政治家にしてもコメンテーターにしても安保法案論議の際だった特徴は相手の言うことを聞かないことだと思う。何処まで意図的なのかは解らないが、質問を聞いていない答えが繰り返され、議論はすれ違い、深まらない。

 賛成の人に反対の立場で、反対の人に賛成の立場で疑似討論をさせてみたい。質問も答えも全て賛成あるいは反対の立場から逆算して出てくるから、全く噛み合わない不毛な言い合いになってしまう。要約すれば、あなたは誤魔化すから信用できない、君達は世間知らずの子供だという悪口の言い合いになっている。

 これでは日本が安保法案で二つに割れてしまう。割れた家は建っていられない。無理矢理強制的にくっつけた家は脆く崩れやすい。それにそんな家に住むのは不安だし楽しくないだろう。どうしたらいいものか。妙案はおいそれとは見つからないだろうが、自ら調べて考えるよりなさそうだ。

コメント
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