駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

後医は名医だろうか

2024年12月14日 | 診療
                           


   病気と言うのは最初は症状がそろわず診断が難しいものだ。有利という言い方は変かもしれないが後から見た医師の方が正しい診断が付けやすい。しかし世間の人は正しく診断できなった前医を藪医、後から正しい診断をした後医を名医と思いがちだ。
 だから我々の仲間内では前医を悪く言うなと言う暗黙の了解がある。しかしながら軽率な若い医者は時に、これがわからなかったなどと口走ることがあり、不要な誤解を生むことがある。初期に正しい診断を下せるのが優れた医師なのは間違いないが、イチローだって毎回ヒットが打てるわけではない。大切なのは確率と布石なのだ。
 優れた医師は居ても普遍的な名医というものは存在しないのでは、名医には出会いと相性があると思われる。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ワインをお相伴 | トップ | 大切なこと »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

診療」カテゴリの最新記事