インフルエンザA型が流行し始めた、毎日十人くらい受診される。困るというか難しいというか、発病して半日くらいで受診される方が結構おられるのだが、そういう症例ではインフルエンザの検査が陽性に出ないことがある。典型的な症状や所見と周りの状況から臨床的に診断できる場合はよいのだが、他のウイルスの風邪と区別がつかない症例もある。インフルエンザと一般の風邪では薬が違うし、インフルエンザと診断すれば自宅待機になるので難しい。診断キットも特効薬もない時代は、さほど悩まず臨床的に診断し、患者さんもそれを受け入れていた。
妙な感想かも知れないが、世の中の変化は複合的で、便利一辺倒ではないな。