駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

オッピー フー

2024年03月14日 | 人物、男
         

 映画のオッペンハイマーがアカデミー賞を複数部門で受賞した。見ていないし、見るかどうかわからないが、私なりのオッペンハイマーの印象を書いてみたい。オッペンハイマーのことは何人かの科学者の書き残したものを読んでいるので、断片的だが鮮明な印象が残っている。
 不思議な異能の人物だったらしい。残っている写真は独特なポーズで視線の焦点が遠く、孤高で哲学的な印象を与える。余計なことかもしれないが奥さんなる人物は貴婦人とは言えない風変わりな女性だった。
 理論物理学者として一流ではあったが超一流ではなく、なぜマンハッタン計画の指揮を執ることになったか詳しくは知らない。統率が難しい天才科学者集団を率いるリーダーシップというかカリスマ性がありそこを見込まれ、本人もおそらくそうした仕事にある種の野心を持っていたのではないかと推測する。
 原爆の完成を見てインドの聖典から引用して「世界はそれまでと変わってしまった。我は死神なり、世界の破壊者なり」と語ったが、天才が犇めくロスアラモスでは別にオッペンハイマーが独力で原爆を作ったわけでもないと感じた科学者も居たようだ。 
 特異な風貌とポーズに芝居がかった発言、オッペンハイマーは科学者に留まらない謎に満ちた人物だったように記録されている。
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