駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

アスパラガスに感謝

2009年05月07日 | 
 飛行機に乗るのが恐いという男が時々居る。どうも金属の塊が空を飛ぶのは頭で理解できても身体が受け付けず足がすくむらしい。落ちれば死ぬという恐怖に襲われるようだ。ところが飛行機が怖いという女には会わない。酔うのであまり好きではないとは言っても、怖くて乗れないとは聞かない。それどころか、私飛行機大好きも多い。まあ海外旅行が好きな女性が多いと言うことか?
 私も最初に乗った時はちょっと緊張して離陸時や揺れた時には固まっていたが、今は慣れてエアボーンの非日常を楽しむことが出来るようになった。寝ているか普段読めない本を読んでいる。未だ星を付けたいほどの食事に恵まれたことはないが、食事も楽しみだ。
 いつもエコノミーなので、いつかは一度ビジネスクラスに乗ってみたいと思っているが、ビジネスクラスで二つ星三つ星ホテルに泊まるよりもエコノミークラスで四つ星五つ星ホテルに泊まる方が納得の支出と考えているので実現するかどうか。
 いつも旅行の計画は私が建てるのだが、この頃はだんだん仕事の疲労が蓄積するようになり、綿密な計画を建てる体力気力が失せた。以前は本を買い込んであれこれ検討し電話で予約したり、切符まで取り寄せていたが、今は全てインターネットでできるので、便利で楽になった。便利すぎて選択の嗅覚が鈍ったか、ホテルを外すようになった。どうもインターネット情報は国内外を問わず眉唾が多い。
 今回も名ばかりスイートと云うホテルに泊まる羽目になり、奥さんのご機嫌の悪いこと。エアコンのないスイートなんて聞いたことがないと息巻く。いや部屋じゃなくてホテルの名前がスイートなのだが、確かにちょっとひどい。なんでこんな遠くまで来てと思うことだ。まあ、そのうちちょっとしたことで機嫌が直るのを学んでいるので、しばし遠巻きにしている。
 今回は夕食に客の入りが良く、厨房が見えるレストランに飛び込んだ所、お勧めのアスパラガスが美味しく直ぐご機嫌が良くなった。ご存じアスパラガスは今が旬で、ちょっと甘めのマヨネーズにちょうどよい歯ごたえでお勧めの価値ある一皿であった。ホテルの敵をレストランで取れてほっとした。
 こんな大振りで美味しいアスパラガスには日本ではお目にかかれない、満足満足。
 
 
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登院拒否の心境

2009年05月07日 | 身辺記
 まあ三泊四日でよくそんな遠くまで出かけると言われるかもしれませんが、電話と日本語のない世界へ行ってきました。身体は疲れても心は安まるのです。
 さいわいインフルエンザには罹らず、無事八時間ほど前に帰国しました。時差ぼけの上に、ネジが弛んで、何だか当院拒否の心境です。
 アインシュタインは訪日時どう感じたでしょうか、どうも日本では時間の流れが外国よりも速いのではないかと疑っております。僅か数日でこうですから、久し振りに帰国される方は目が回るでしょうね。
 写真は十数枚撮っただけですが、一枚お目に掛けましょう。日本にはない風景です。
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時及行楽

2009年05月02日 | 身辺記
 豚インフルエンザに感染する危険が百万分の一くらいあるかもしれないが、折角の予定をキャンセル気にはなれません。時に及んで行楽すべしというのは私の大切な言葉のひとつ。今年も実行したい。
 ではしばらくブログはお休みとしよう。
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沸騰石とフールプルーフ

2009年05月01日 | 世の中
 突発を防ぐ沸騰石をご存じだろうか?もし化学の実験が好きだったら覚えておれれるだろう。
 サラエボの銃声で勃発した第一次世界大戦。果たしてセルビア青年の突発がなかったらどうだったか。いずれ戦争は避け得なかったとしても、もっと小規模で早期に終結していたかもしれない。豚インフルエンザからスペイン風邪を連想し第一次世界大戦に辿り着いた。
 第一次世界大戦時でなければ、スペイン風邪であれほどの死者は出なかったと言われる。軍隊では集団生活のため感染が広まり、前線では寒く碌な食べ物のもない劣悪な環境のために死亡率が高くなったのだ。多くの若い兵士が銃弾ではなく、吹きさらしの塹壕の中でウイルスに殺された。スペイン風邪はさほど強毒ではなく、体力があれば死なないで済んだ患者も多いはずだ。柔らかいベッドと温かいスープがあれば助かったと知れば、家族殊に母や妻そして恋人は耐え難いだろう。
 思えば迂闊や愚かな行為が大惨事を引き起こす。ちょっと言葉の響きは悪いがフールプルーフなシステムが事故を未然に防ぎ、沸騰石が起きた事故を小規模に留めるのに役立つ。
 いずれ豚インフルエンザは思わぬ経路から侵入してくる。これだけ警戒しているので、一部パニックになる人達は居るにしても、爆発的な流行は避けられるだろう。いつも必ず迂闊な人はいる、フールプルーフと突沸防止の小石(予知と訓練)が非常時の鍵だ。あとは、なんだ平時のインフルエンザと変わらないじゃないかと、緊張が解けた時の油断がなければ惨事は避けられるだろう。
 先のブログで恐いと書いたが、それは実際に来襲するから恐いと言ったまでで、必要な患者に必要な治療をすれば今の日本の医療の実力からすれば死亡率は0.2%以下に抑えられると思う。
 ちょっと心配なのは厚生労働省の会議にちゃんと臨床の出来る医師が入っているかどうか。患者をあまり診ない方も・・長になる世界だから。
 いずれにしても、これから非常時の国民力が問われる。
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