アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ドクダミ - 受粉しなくてタネができる

2024-05-28 06:00:00 | みんなの花図鑑

人家の周辺や溝などにドクダミの白い花がよく目立つ季節です。
私の家の北側もちょっと前までドクダミでいっぱいで、ネコも歩けないほどでした。




ドクダミのこの目立つ白い4枚の花弁のように見える器官は実は花弁ではないのです。本来の花はその上にある棒状の部分で、棒状の部分に雌しべと雄しべだけからなる小さな花が密生しています。





花茎周囲に花弁も萼片もなく、この目立つ白い4枚の花弁のように見える器官(小花をじてんでいるので用語を 総苞 といいます)が目立つので昆虫が寄ってくるかと思いますが実際はほとんど来ません。






花穂をみれば、黄色い葯をもたげた雄しべと花柱が3裂した雌しべを確認できます。
調べてみると、雄しべは 雌しべに対応して3個あるようです。これでひとつの小花のセットです。



ここからは後期の花穂です。



雄しべの葯は花粉を出し切って萎んでしまっていますが、雌しべの柱頭に花粉が載ってる気配がありません。これは先ほども述べたように、日本のドクダミは3倍体といって花粉が着かなくとも種子が出来る単為生殖をするのでその必要がないのだそうです。





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