見出し画像は ナス科のよく似た花のシベの部分を6つ一覧したものです。
この中に 野菜のナスもあります。それはどの画像でしょう? !(^^)!
ルリヤナギ
ルリヤナギ
Solanum melanoxylon
ナス科ナス属(ソラヌム属)
常緑低木です
雄しべは5組(5組というのは ひとつのおしべには黄色いシリンダー状の葯胴が2つあり、その先端に空いた穴から花粉が飛び出す)で、めしべを取り巻いています。めしべは おしべよりやや長い程度のようです。
ツルハナナス
園芸店で ヤマホロシ として売られていたものですが・・・
調べてみると、これは ツルハナナス
Solanum laxum のようですね
ほんとうのヤマホロシには
のように、星形に分裂した花冠の基点に「2個の白色~緑色の点(eye)があ」ります。(三河の植物観察「ヤマホロシ Solanum japonense Nakai」画像もお借りしました)
「本物のヤマホロシ(山桯)はヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)の近似種で、日本の山地に生え、確かに葉の形状がツルハナナスと似てはいるものの、別物で希少種。一般的な園芸店やホームセンターで売られている鉢植え「ヤマホロシ」は(生け花用に流通している枝物を除いて)ほぼ間違いなく外来種ツルハナナスの方なので騙されないように。」(mirusiru.jp 「ツルハナナス」)
ナス科ナス属(ソラヌム属)
つる性です
雄しべ(の黄色い葯)は2室× 5組 で、めしべは長く突き出します。
ジャガイモ
野菜のジャガイモは 別名「馬鈴薯」学名
Solanum tuberosum
英語では potato
「江戸時代以降、米の収穫に不利な山間・寒冷地での栽培が広まったため、地方名や地方品種も多い。」(wiki)
「ジャガイモは、南アメリカアンデス中南部、ペルー南部に位置するチチカカ湖畔が発祥とされる。標高3,000 - 4,000メートルの高地で、500年ごろに栽培されたと考えられている」(同上)
「当初、インカ帝国の食の基盤はトウモロコシではないかと伝えられていたが、(中略)複数方面からの結果が、食基盤がジャガイモであったことを示しており、見直しが図られている。」(同上)
雄しべの葯筒はやはり2室×5組ですが、これまで見た中ではいちばん 雌しべを抑え込んでいるような配置をしています。
ところで、ジャガイモの花はよく知ってますが、ジャガイモって実がなるんでしょうか??
「ジャガイモは、地下にイモを作るという方法で、子孫を残すようになりました。
そのため、実の中にある種からの繁殖に頼る必要がありません。」
「ジャガイモの花には、雌しべと雄しべの両方がついていますが、
生殖能力がとても低いため、花が咲いても受粉せず、実がつかないことが多いのです。」
「けれど、ジャガイモにも実がつくことがあります。」
(
ジャガイモ栽培.com「ジャガイモの実 食べられる」)
(↑ イヌホオズキの実によく似た
ジャガイモの実 を見ることが出来ます)
ワルナスビ
ワルナスビ は 学名
Solanum carolinense
「日本では1906年(明治39年)に千葉県成田市の御料牧場で牧野富太郎により発見及び命名され、以降は北海道から沖縄まで全国に広がっている。」(wiki 「ワルナスビ」)
「鋭い刺や毒を有するため、家畜に被害を与え、作物の品質を低下させる[3]特にナス科であるため畑に生えるとナス、トマト、ジャガイモなどのナス科の作物に2年の連作障害を与える。」(同上)
雄しべの黄色い葯胴は2室×5組。中心から緑色のめしべの花柱と柱頭が伸びています。
ナス
野菜のナスは学名
Solanum melongena
「英名はオーバァジーン(Aubergine)(主に英国)、またはエッグプラント(Eggplant)(主に北米)で、仏名はオーベルジーヌ(aubergine)、伊名はメランザーナ(melanzana)、中国植物名では茄(か)もしくは茄子(かし)の名で広く栽培される。」(wiki「ナス」)
雄しべの黄色い葯胴は2室×5組。中心から緑色のめしべ柱頭が出ています。よくみると柱頭も5つの頭をもっています。
イヌホオズキの仲間
拡大▼
イヌホオズキの仲間は似たものが多く、区別点についても一定していないのですが、花での区別は特段に難しく、おおむね果実から判別できることが多いようです。
果実のかたち
イヌホオズキ :球形~縦長
オオイヌホオズキ :
アメリカイヌホオズキ:整った球形
テリミノイヌホオズキ : 横長
光沢
イヌホオズキ : なし
オオイヌホオズキ : あり
アメリカイヌホオズキ: あり
テリミノイヌホオズキ : 強
蕚
イヌホオズキ :軽く反り返り、梅の花型のような形
オオイヌホオズキ :(アメリカイヌホオズキに 似る )
アメリカイヌホオズキ:ぺたっと貼りつく
テリミノイヌホオズキ : 強く反り返る
果 柄
イヌホオズキ : 果柄が長い
オオイヌホオズキ :(アメリカイヌホオズキに 似る )
アメリカイヌホオズキ:おおむね一点から出て見える
テリミノイヌホオズキ :
上の表を参考に、今回撮影した果実を見ると、果柄がおおむね一点から出ているように見える特徴から、「オオイヌホオズキ」か「アメリカイヌホオズキ」のどちらかではないかと思われます。
学名は
オオイヌホオズキ :
Solanum nigrescens
アメリカイヌホオズキ :
Solanum ptychanthum
ということで、今回みた6つのナス科は どれも ナス属(ソラナム)の仲間たちでした。
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