アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

カナメモチとジョウビタキでお別れです

2024-12-31 07:00:00 | みんなの花図鑑
カナメモチ

愛知県緑化センター樹木園、アキグミの近くに 非常に実付きのいい木がありました。




こんな風に 木本体を果実が覆ってしまうほどです。 全体は とても明るい感じです。




樹名板があったので、覗いてみたら、「カナメモチ」 とありました。




樹名板の解説には
「バラ科 カナメモチ属
分布= 本州~九州、 東~南アジア 春の赤い新葉が美しくよく生垣に用いられる」
とありました。




カナメモチが出たので、もうひとつ。

実習園に植わっていた木ですが、 こんどは樹名板がありません。
樹高は 4mくらいで、こんもりと茂っています。




サンゴジュかと思いましたけど、こんな柔らかそうな葉ではないし・・・




果実は こんなふうに 上を向いて(または横を向いて) 放射状に長い果柄を繰り出して 果実をつけています。やはり サンゴジュを思わせます。
わたしは 結局分からなかったので、このきなんのき掲示板に質問してみました。
いつもの回答者の方から
「オオカナメモチはどうでしょうか。」
と回答があり、白い花の咲くころの画像まで つけて回答もらいました。





樹の写真を撮っているときにも気が付いてはいたのですが、 果実のとなりに 必ずと言っていいほど 赤い新芽が顔を出しています。 これが 最大のヒントだったんですね (´∀`)

ベニカナメモチ(レッドロビン)という 生垣でよく見る若葉の赤い木がありますが、 あれは 上記2つ (カナメモチとオオカナメモチ) の雑種なんですよ
…って、後付けですけどね (´∀`)





〔おまけ〕家に来たジョウビタキ♂










ことしも一年ありがとうございました!
それではどうぞ良いお年をお迎えください!!





.

マサキ ‐ ニシキギ科

2024-12-30 07:00:00 | みんなの花図鑑

実付きのよいマサキが夕日を浴びて 輝いています。




マサキは生垣などによく使われていますが、このマサキは 畑の端にポツンと植わっています。このあたりでは よくそういうマサキを見かけます。




マサキはニシキギ科で、先日のマユミ と同じ科の木です。 果実の割れ方も 4つに割れるので、よく似ているんですよ




ただし、同じ4裂するのでも、 マユミのほうは 殻が割れ、中から 種子が顔を出すのに対し・・・




こちらのマサキは、 種子が 殻を割って ぐにゅー っと出てくる、といった風で 違いがあります。





〔おまけ〕家に来たジョウビタキ♀












今年も今日を入れてあと2日ですね~





.

ウメモドキ - モチノキ科

2024-12-29 07:00:00 | みんなの花図鑑

愛知県緑化センターのウメモドキ。




本館前にも ウメモドキがありますが、 実習園の植木のウメモドキのほうが赤い実がキレイです。




ウメモドキはモチノキ科モチノキ属。 モチノキとか クロガネモチくらいの大きさの 赤い実がなります。




学名 : Ilex serrata
Ilex(先頭の I は i の大文字、イレックス) は モチノキ属。
serrata は 「鋸歯のある」という意味のようです。




モチノキ属の果実は みな赤く、 果実の先っぽに柱頭の名残りをつけている特徴があります。



ただしどこにも例外があって・・・
イヌツゲ(Ilex crenata var. crenata)の果実は黒いです"(-""-)"

↑ イヌツゲ






.

ツルウメモドキ - ニシキギ科

2024-12-28 07:00:00 | みんなの花図鑑
年末は赤い実をとりあげてみます。


毎年観察?している 豊田市のツルウメモドキです。
ツルウメモドキは 11月ごろ 皮が黄色くなり、 12月ごろ それが3つに割れて 中からこのような赤い仮種皮に包まれた種子が出てきます。




鳥に食べられなければ、けっこう長いこと 赤い実をつけているので、生け花の素材にもよく使われていました。




鳥に食べられなければ、と言いましたが、この実 鳥が大好物なんですよ。 割ってみると分かりますが、カボチャの種を小さくしたような種子の周りのオレンジ色をした果肉部分が結構厚くって ジューシーなんです。




家で観賞するために、実生で育てることは可能なのでしょうか?
少し検索したら、
「実生可能ですが、雌雄異株です。実生する場合は発芽抑制物質が含まれる果肉部分を洗い落とします。」

なぜかというと… (以下、別の記事からの抜粋です)
「実を手に入れたら果肉をきれいに取り除き十分洗って下さい。果肉が残っていますと発芽しません。本来鳥に食べられ消化され遠くに運ばれます。近くに実が落ち発芽すると自らの周りに自身の子孫がたくさん繁茂し自身の生存が脅かされるため、果肉が付いたままでは発芽しないような仕組みになっています。」
*引用者(注) 「鳥に食べられ消化され」というのは 種子の周りの果肉部分。種子は鳥によって噛み砕かれることはなくそのまま糞として排出されるから 鳥に遠くに運んでもらうことを目的として進化してきたのだと思います。
(注2) そのため、果肉の中には 発芽抑制物質が入っていて、鳥に食べられず すぐ近くに落下したばあいは 発芽を抑制させて、自らを守る仕組みがある。




実際に 種子を撒いてみた方のブログ記事もありました ↓

「果肉をとったものと果肉をつけたまま蒔いたのですが、 果肉をとったものの方が、果肉をつけたままのものより早く発芽しました。
出そろったころ、果肉をつけたままのものは遅れて発芽してきました。

ところが、果肉をとったものは、本葉が開く前に次々と枯れていき、残ったのは、果肉をつけたまま蒔いて芽が出たものばかりになりました。

果肉がついた実は果肉を取って蒔くのが基本ですが、 結果はどうでもいいってことでしょうかね。」(ameblo> わたしとコトリとすずと「ツルウメモドキ」)

面白ーー (^^)/





.

再掲:シャシャンボにメジロが!

2024-12-27 07:00:00 | みんなの花図鑑
(この記事は 2021-12-07の記事をリメイクしたものです)


「しゃしゃんぼ」は私たちの子供のころは「しゃせんぼ」と呼んでいました。
私がまだ幼いときは、風呂の焚きだしに「松毬(まつかさ)」(松ぽっくり)を使っていました。
父に連れられて黒松の山で松ぽっくりを拾ってくるのです。




山へ行く楽しみはこのシャセンボの実を食べれることにあります。
この実は「日本のブルーベリー」と呼ぶ人がいるくらい、ちょっと酸っぱくおいしいのですが、見かけは ヒサカキの木にそっくりなのです。
シャセンボらしき木を見つけると、父に尋ね、ヒサカキでないことを確認してから黒い実をとって食べるのです。




私は小学校に上がる前に、山から遠い洪積台地の上に住まいを移しましたので、黒松林のシャセンボは食べることはかなわないのですが……




近くのいくつかの神社に1本、2本、シャセンボが植わってることがあって、季節になると行って「日本のブルーベリー」を楽しんでいます。




シャセンボの実を撮ってると、その木にメジロがやってきました。
あわててそちらにカメラを向けるのですが、近すぎて、焦点が定まりません。
しかもこちらは 葉の下、葉裏側、
やつらは 葉の上、移動するとき以外、姿が見えません。




(↑ 小さいメジロが写ってます)
人が食べて美味しいんだから、そりゃメジロにとっては最高級のごちそうですよ!きっと。




あとで、撮った画像を見て(↑)思ったのですが、
やってきたのは全員メジロではないかもしれません。
メジロと一緒に行動する鳥ってなんでしょう??




この子も、そのとき一緒に撮った写真に写ってたのですが、メジロじゃありませんよね?!



すでにアップ済みですが、同じ日に撮った モズくんです。

(こちらは .png 形式でリサイズしてます)

モズ - 冬がやってきました





.



再掲:モチノキ?ヒイラギ?

2024-12-26 07:00:00 | みんなの花図鑑
(以下の記事は 2021-12-04の記事をリメイクしたものです )

きょうは クロガネモチとそれに(名前か果実が)よく似た木の名前当てクイズです!(^^)!
初めにクロガネモチについて

クロガネモチ (近くの公園にて)

近くの公園に何本かあるクロガネモチです。
こうしてわざわざ写真をアップする必要もないほど、公園でも個人宅の庭先でも赤い実をつけているクロガネモチですが・・・



クロガネモチの「モチ」はモチノキ(餅の木・黐の木)のモチです。
両方ともモチノキ科で、同じように赤い実を実らせます。




赤い実は、モチノキに比べると、幾分小粒ですが、びっしりと集まって付くのでより豪華に見えます。




葉も、後述のモチノキに比べると、幅広のようです。



クロガネモチは 公園や個人宅の庭で見ることが多いですが、「日本の本州(茨城県・福井県以西)」に自生し「葉がクチクラ層と呼ばれるワックス層に覆われていることから塩害に強く、寒気の強い内陸では育ちにくいため、暖かい地方の海辺に自生」しています。(wiki「クロガネモチ」)
学名は Ilex rotunda
Ilex(イレックス、先頭は i の大文字)はモチノキ(属)のことです。




クイズ これは何の木でしょう?(とある喫茶店で)

12月に入りクリスマスも近いということで、行きつけの喫茶店でも 箱に赤い実をつけた木を飾ってます。
これは何の木でしょう?

ヒント 紛らわしいのですが、2種類の葉がついています。以下、参考になる木をアップします。
答えは 記事のいちばん最後に





モチノキ (於大公園(東浦町))

元祖 モチノキ。
学名は Ilex integra (イレックス・インテグラ)
モチノキの葉は クロガネモチの葉に比べるといくぶん細めのようです。


黄金モチノキ (安城デンパーク)



新芽が黄金色に色づくモチノキの品種です。赤い実はモチノキと変わりません。



ヤバネヒイラギモチ(安城デンパークにて)

赤い実は モチノキ(Ilex integra)そっくりです。
でも、葉が角張っていて痛そうな棘がついてます。
そこから シナヒイラギとか ヒイラギモチ の名もあります。
学名を Ilex cornuta(イレックス・コルヌタ)といいます。
cornuta は四角張っている、角が尖っているの意。
ヤバネ(矢羽根)というのは 矢の上部につけるワシやタカ・朱鷺(とき)などの尾羽のことです。

シナヒイラギという別名を聞くと、ヒイラギの仲間と思われる方がいるかもしれませんが、れっきとしたモチノキ属で、けっして ヒイラギの仲間(モクセイ科)ではありませんので、ご注意を。




アメリカヒイラギ(安城デンパークにて)

アメリカヒイラギは やはり ヒイラギのようなトゲトゲの葉をしています。ヒイラギで終わっていますが ヒイラギモチ(モチノキ科)の仲間です。くどいようですがご注意を。
学名は Ilex opaca

先ほどの ヤバネヒイラギモチ(シナヒイラギ) は チャイニーズ・ホーリーと呼ばれ、日本ではこの木が赤い実に棘のある葉がふさわしいのでクリスマスの飾りつけによく使われます。「ホーリー」は英語の Holly で、モチノキ属のことです。「聖なる」のホーリー(Holy)ではありませんので、念のため。

クリスマスの飾りつけに使われる ホーリー(赤い実がなり棘のある葉のモチノキ)を整理しますと
チャイニーズ・ホーリー ヤバネヒイラギモチ、(シナヒイラギモチ)日本のクリスマス・ホーリーはほとんどすべてがこの木
アメリカン・ホーリー  上の画像のアメリカヒイラギのことです。おもにアメリカに分布するので新大陸ではクリスマスの飾りつけにこの木が使われます。
クリスマス・ホーリー  セイヨウヒイラギで、旧大陸ではこのモチノキがクリスマスの飾りつけに使われています。よく日本の園芸店で「クリスマス・ホーリー」として販売されているホーリーは チャイニーズ・ホーリーで、本物のクリスマスホーリー(セイヨウヒイラギ)は日本ではほとんど見ることができません(少なくとも私は見たことがありません)。
百歩譲って、クリスマスの飾りのモチノキだから「クリスマス・ホーリー」と呼ぶことは「セーフ」として、シナヒイラギモチ(チャイニーズ・ホーリー)の名札に 「セイヨウヒイラギ」と書くことは完全に「アウト」です。

葉と枝による樹木検索図鑑 類似種の見分け方「ヒイラギ(モクセイ科)・セイヨウヒイラギ・アメリカヒイラギ・ヤバネヒイラギモチ」より作成)





ヒイラギ (ご近所の垣根)

元祖 ヒイラギ です。葉の縁が尖っていて触ると指がヒリヒリするのでヒイラギです。
ヒイラギは クリスマスの(魔除け)飾りにうってつけですが、ヒイラギはヨーロッパに無いのでヒイラギが使われることはありませんでした。
それと、ヒイラギは この時期花を咲かせます。ヒイラギは キンモクセイ、ギンモクセイと同じくモクセイ科の木です。
もひとつ。モチノキ科の実は赤い実をつけますが、モクセイ科の実は たいていネズミモチのように 黒い実をつけます。



ヒイラギモクセイ(近くの圃場にて)


ヒイラギとギンモクセイのハイブリッドで、ギンモクセイみたいな花とヒイラギみたいな葉をつけます。
花期は ヒイラギより半月ほど早いです。




クイズの答え
というわけで、喫茶店の飾りクイズの答えです。
写真に写ってる赤い実は モチノキ ですね。
ただ 右端に ギザギザの葉が 2枚写ってますが、あれはクリスマスっぽい雰囲気を盛り上げるため垣根から採ってきた ヒイラギモクセイ(モクセイ科)の葉でしょう\(^o^)/





.


再掲:日本にセイヨウヒイラギはあるのか

2024-12-25 07:00:00 | みんなの花図鑑

この時期になると 園芸コーナーにクリスマスの飾りつけ用として 葉っぱがトゲトゲで赤い実の木が並べられるようになります。世界中でクリスマスホーリーとしてクリスマスのシーズンに売られている木には 実は3種類あって、地域によって種類が違います。以下の表にそれらを示しますが、表はクリスマスホーリーでないヒイラギが入って4種類となっています。



ヒイラギと3種の棘のあるモチノキ(ホーリー)は 葉で区別することができ、またそれがいちばん分かりやすい区別法です。

(上の図は 荒木武夫氏:葉と枝による樹木検索図鑑「ヒイラギ ・セイヨウヒイラギ・ アメリカヒイラギ・ シナヒイラギ 」より引用させていただきました。記して感謝申し上げます。)
いちばん左の ヒイラギだけは モクセイ科、その他の3種は モチノキ科です。ホーリーというのはモチノキ科モチノキ属(Ilex イレックス) のことです。(4つとも名前が ヒイラギで終わっていますが一番左のヒイラギを除いた3種は皆モチノキ科モチノキ属です。 ヒイラギモチを省略してヒイラギと呼んでいると思ってください)
このように 葉を比べてみると、それぞれちがいがあり、(アメリカヒイラギとセイヨウヒイラギは 多少似たところがありますが)とくに シナヒイラギの四角張った葉と葉の先端中央についている大きな棘は他と違い 間違いようがありません。
モチノキ属の3種は 原産地を名前に冠して セイヨウヒイラギ、アメリカヒイラギ、シナヒイラギとなっています。
(ヒイラギの分布は 台湾と福島以西の日本です)



また セイヨウヒイラギは クリスマス・ホーリー、 アメリカヒイラギは アメリカンホーリー、シナヒイラギは チャイニーズホーリーとも呼ばれます。ホーリーというのはモチノキ科 (Ilex) のことです。

先ほども触れたように、3種の ホーリーのうち、日本では 圧倒的に ヤバネヒイラギモチ(シナヒイラギ、ヒイラギモチ)が多いです。
2か所の施設でそれを確認します。


最初の3枚は 京都府立植物園の ヤバネヒイラギモチ(シナヒイラギ、チャイニーズホーリー) です。

シナヒイラギは ウィキにもある通り「ヤバネヒイラギモチ」の名前のほうが正式のようで、ここの樹名板もその名が書いてあります。



とげとげの葉っぱは ヒイラギの葉に似ているので、ヒイラギの仲間と思われがちですが、ヒイラギは キンモクセイなどと同じモクセイ科であるのに対し、今日の主題である クリスマスホーリーと呼ばれる木は 赤い実の付くモチノキ科で 黒い実の生るモクセイ科とは全く別の種類の木です。



つぎは 安城デンパークのヤバネヒイラギモチ(ヒイrギモチ、チャイニーズホーリー)です。

ヤバネヒイラギモチの名は 葉が弓矢の矢羽根(やばね)(↓)のような形をしているからですが、

学名も Ilex cornuta で 種小名の cornuta は 四角張っている、角が尖っているの意で、四角張った葉に最大の特徴をもつモチノキの仲間です。
(トゲトゲは ヒイラギの棘と付き方が違うので、ヒイラギモチという呼称は 個人的にはあまり好きではありません)



シナヒイラギ(チャイニーズホーリー)の名の通り、原産地は 中国です。



クリスマスの飾りとして流通するときは (日本の)クリスマス・ホーリーとして売られていますが、この「ホーリー」というのは 赤い実をつけるモチノキのことを指し、本来のクリスマスホーリーは 「セイヨウヒイラギ」というモチノキを意味していました。



ところが 日本(を含め 東洋)には セイヨウヒイラギというモチノキ(ホーリー)は自生してなく、その代わりとして 同じモチノキ科(ホーリー)で葉にトゲがある このヤバネヒイラギモチをクリスマスの飾りつけに使うようになりました。
同じことが アメリカでも起きました。アメリカにも セイヨウヒイラギ(モチ)はなく、代わりに アメリカヒイラギというよく似たモチノキがあったので これをクリスマスの飾りつけに使うようになりました。



安城デンパークにあるヤバネヒイラギモチの 解説板です。


このように、ヤバネヒイラギモチ(シナヒイラギ、ヒイラギモチ、チャイニーズホーリー)は日本にいればよく出会います。

その次に (たま~に)見るのは アメリカヒイラギ(モチ)のほうです。

これは 安城デンパークに植わっている アメリカヒイラギ(モチ)です。園芸品種で、品種名を「サニー・フォスター」と言います。サニーフォスターは最近園芸店で良く出回っています。



葉はヤバネヒイラギモチのように角ばっていなく、アメリカヒイラギ(モチ)の葉のほうが いくぶんヒイラギに近い葉です。



これは アメリカヒイラギの花です(2019-5-22撮影)。
ですが、シナヒイラギもセイヨウヒイラギも、花では見分けがつかないほどそっくりです。


3つのホーリーのうち 残るセイヨウヒイラギですが、実は、私は 実物を見た記憶がありません。
そこで、ネットを検索したのですが、セイヨウヒイラギの画像になかなか 出会えません。

唯一、これは正しくセイヨウヒイラギという画像は ウィキペディアのこの画像だけでした。

あとは、皆、偽物でした(ToT)


以下に、いくつかその フェイク画像 をお見せします。皆さんも、最初の4種の葉の比較画像と比べながら、本当の名を当ててください。


画像の木は 西洋ヒイラギでなく シナヒイラギ(チャイニーズ・ホーリー)ですね。
なお 「クリスマスのリースでおなじみのヒイラギは、欧米では・・・」の記事は正しいです。



クリスマスホーリーといえば西洋ヒイラギですが、画像は明らかに ヤバネヒイラギモチ(チャイニーズホーリー)です。





これも同じくです。画像は クリスマスホーリー(西洋ヒイラギ)でなく、ヤバネヒイラギモチ(シナヒイラギモチ、チャイニーズホーリー)です。



セイヨウヒイラギでなく、シナヒイラギ(モチ)ですね。なお、花が咲いていますが、先ほどご紹介したアメリカヒイラギ(アメリカンホーリー)の花とそっくりです。したがって、ホーリーと名がつく木の花はみな同じようなので、花による区別は不可能です。




画像は セイヨウヒイラギではなく、シナヒイラギ(チャイニーズホーリー)です。



記事内容はセイヨウヒイラギ(モチノキ科)のことが書いてありますが、画像はヤバネヒイラギモチ(モチノキ科)が正解です。



西洋では セイヨウヒイラギ(クリスマスホーリー)が主としてクリスマスのリースに使われることは正しいようですが、いかんせん、画像は ヤバネヒイラギモチ(モチノキ科)で 不適当です。
また 「日本古来の」は「ヒイラギ(モクセイ科)」のことで、「シナヒイラギ」(チャイニーズホーリー)は中国原産です。




セイヨウヒイラギの記事なのに、画像は シナヒイラギ(チャイニーズホーリー)を載せてます。
記事も「この株は・・・日本ではセイヨウヒイラギの名で通っています。」とありますが、写真のシナヒイラギ(チャイニーズホーリー、ヤバネヒイラギモチ)は これまで見たように、セイヨウヒイラギとは全く別の種ですので、明らかに間違った情報を発信しています。

・・・というわけで、正しくセイヨウヒイラギの画像で、かつ、日本で撮影された画像は 見つけられませんでした。

どの国も近くに生えているトゲトゲの葉で赤い実の付いたモチノキを使います。
ヨーロッパでは 西洋ヒイラギ(モチ)を、
アメリカでは アメリカヒイラギ(モチ)を、
日本では シナヒイラギ(ヤバネヒイラギモチ)を!

日本に セイヨウヒイラギなど無いのではないでしょうか。






.

再掲:クリスマスイブはクリスマス前夜か?

2024-12-24 07:00:00 | みんなの花図鑑
京都府立植物園温室にて


ポインセチア


今夜はクリスマスイブ。
でも・・・
クリスマスイブって 「クリスマスの前夜」のことではないんですよね

ユダヤ暦を継承した教会暦では日没が日界(日付の変り目)となります。つまり 「一日は 日没から始まる」のです。
当然クリスマスの一日も今の暦で12月24日の日没から始まり25日の日没直前に終わります。

(出典:Kliment A.K.S. - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4321690による)

この一日の間にイブ(夜)は12月24日の夜しかないんです。
クリスマスイブというのは「クリスマス当日の夜」で「前夜」ではないんです(^^♪




ニンファエア ギガンティア



そして柳田国男が言ってるように、日本でも「祭りは夜始まる」。
一日は 夕暮れのとばりが下りてから始まっていたのです。



ホウオウボク



「我々の祭りの日もその日の境、すなわち今なら前日という日の夕御饌(ユウミケ)から始めて、次の朝御饌(アサミケ)をもって完成したのであった。・・・つまりこの夕から朝までの間の一夜が、我々の祭りの大切な部分であって、主として屋内において、庭には庭燎(かがりび)を焚いて奉仕せられたのであった。」(柳田国男『日本の祭り』、太字引用者)




アンスリウム ウェストリンゲり


温室の外に出て・・・

クダモノトケイソウ


さらに、祇王寺に向かう道すがら・・・

ニシキギ



チャノキ



ヤマボウシ

(以上 2020年12月5日の撮影でした)





.

再掲:フウの実を食べる?!カワラヒワ

2024-12-23 07:00:00 | みんなの花図鑑
(この記事は2021-12-06の記事のリメイク版です)


きのうは近くの神社のカエデの木にメジロが(何かを食べに)来ていたことをレポートしました。



次の日、安城デンパークで、背の高いアメリカフウ(モミジバフウ)を撮っていたら。。。




こんどは カワラヒワの群れがやってきて。。。




何かを食べています。。。




このフウの木は葉は全部落ちちゃって果実しかありません。




だから、食べるとしたら このトゲトゲの果実なんです。




でも、フウの実は花柱がとげ状になって栗のイガのような球体です。果肉があるわけじゃなし、フウの実など食べるものなんでしょうか?!




でも、このトリミングした画像を見てください。
銜(くわ)えてますよね?!
フウの実(種子)を?!

モミジバフウ(アメリカフウ)は「北米原産で、日本には大正時代に渡来し、公園樹や街路樹としてよく植えられる。秋には、ウニのようにトゲトゲした球形の果実をたくさん垂れ下げ、冬鳥のマヒワなどがよく食べる。」(森と水の郷あきた「樹木シリーズ76 モミジバフウ(アメリカフウ)」)







.

再掲:モミジにメジロが?!

2024-12-22 07:00:00 | みんなの花図鑑
(この記事は2021-12-05の記事の一部修正版です)


<近くの公園>シリーズの最後は <近くの神社>です。




このカエデは イロハモミジ(イロハカエデ)だと思います。



なぜなら、カエデの翼果を見ると…



このように、翼が左右に水平に伸びていますので。




もっとも、同じ個体(株)の上のほうの翼果の翼は カタカナの「ハ」の字のように下がっていますから、総合して判定しないといけないですけど…




カエデは以前カエデ科でしたが、現行のAPG分類体系では ムクロジ科の木です。
そういえば、木肌がムクロジの木と似ているような?
でも、ムクロジの果実は センダンの実のような球形なのに対し、カエデ科の果実は 竹とんぼみたいな翼果ですから、まるで違います。




その翼果をつけたカエデに、メジロが来ていたのです。
メジロは翼果も食べるのでしょうか?



こんな風に 樹に空いた洞(ほら)(樹洞)に、入れ替わり立ち替わり入っては、遊んでい(るように見え)ます (^_-)-☆

gooブログのイケリンさんの記事によると、シジュウカラは カエデの翼果でなく 冬芽を食べているようです。

イケリンさん 「モミジの冬芽を食べるシジュウカラ





.