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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

メキシカン・ライオンズイヤー - キツネノマゴ科

2022-07-14 06:00:02 | みんなの花図鑑

何ということはない、夏になるとよく見る花ですが・・・
非常に誤解されることの多い花です。




第一に、名前が誤解されやすい。
「メキシカン・ライオンズイヤー」は流通名、いわば芸名で、本名は 以下です。

ただ、「デクリプテラ・スベレクタ」は学名の Dicliptera suberecta をカタカナにしただけのもので、私たち日本人には単なる記号としか見えません。




第2に、「ライオンズイヤー」という別の花もあることです。
ライオンズイヤーというのはこのような花のことです↓
(クリックで拡大)
ライオンズイヤー(ライオンの耳)は「カエンキセワタ」のことです。
上の画像検索は「ライオンズイヤー -メキシカン 花」という検索ワードで、(ライオンズイヤーの前に)「メキシカン」と付く名前を除外して検索しています。

もし「-メキシカン」という条件を付けないで、「ライオンズイヤー 花」で検索するとどうなるか?
下がその答えです↓
(クリックで拡大)
検索画像には ライオンズイヤー(レオノティス、カエンキセワタ)の他に 今日の話題の「メキシカン・ライオンズイヤー」が含まれてしまいます。
ただ、レオノティス(カエンキセワタ、ライオンズイヤー)は冬に咲く花なので、実物を見て間違えることはなさそうです。
ちなみに レオノティスは木本で、今日の話題のメキシカン・ライオンズイヤーのほうは草本です。




第3に、一見シソ科の植物に見えて実はそうではなくキツネノマゴ科の花だということ。
そう見えるのは 花が「唇形花」の形をしているからです。
「唇形花」とは合弁花のひとつで、筒状の花びらの先が上下の二片に分かれ、それが唇のような形をしているからです。多くのシソ科の花が唇形花です。ゴマノハグサ科にも唇形花が多いらしいですが、このメキシカンライオンズイヤーはそのどちらでもなくキツネノマゴ科なのです。
(そういえば キツネノマゴってちっちゃいけれど唇形花ですね)
(クリックで拡大)




第4に、実物でなく写真ですと大きさが分からなく別のものと間違われやすいです。
私が6年前「みん花」掲示板にこの花を質問したとき、当然?花しか提示しなかったのでそのときは
ヒメノウゼンカズラ (←クリックで拡大)
にされちゃいました(´・ω・)




とまれ、上の画像にあるように、受粉すると長~いめしべを残して 赤い花冠とおしべはすっぽり落ちてしまいます。
あまりにも長いので、右のように抜けきれなくてとどまっている花冠もあります。




長い糸のようなめしべだけが残っているさまは ノウゼンカズラが同じようにあの長い花冠と2対のおしべをそっくり落として雌しべだけを残してぶら下がっている姿のそっくりなんです。




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