世相も人相も、定形の決め付けはできませんが、どことなくその時代が反映されていくものです。
女性の眉の作り方でその時代の世相を振り返ることができるというWebサイトもあります。
ここで妙なことにまた引っかかりました。
標題にした「世相をみる」というキーワードで検索したときに現れるのは、「世相をみる」よりも「世相にみる」とした記事のほうが圧倒的に多いのです。
世相というものは、直接対峙して見るものではなく、それに反映されている鏡像をみる、あるいはみたものごとを、ドラマのシーンとして映すスクリーンのような道具立てとして扱っていることが多いようにみえます。
世相の扱い方がまた世相であるとも言えそうです。
ものごとを直接事実としてみつめない態度は、近くの国の出来事が、20年30年後には、下手をすれば自分の子や孫の身に降りかかってくるようになるかもしれないということに、なるべく気づかないようにしておこうという世相の現れではないかと思うのですが、いかがでしょうか。