紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

縁側好き

2007-10-06 23:46:58 | ノンジャンル
 すこしだけキンモクセイの花が咲き出して、ほのかに香り始めた。

 私は昭和の後半を謳歌した世代なので、ちょっと昔のものには、理屈抜きでふらふらと近寄ってしまう。子どもの頃は、おばあさんのように、縁側でひなたぼっこしながらままごとをしたり、本を読んだり、ねそべったりするのが大好きだった。

 しかし、子どもの頃慣れ親しんだ縁側は、もうそのほとんどがない。家自体がすでに取り壊されたりしているからだ。実家も親戚の家のも。

 ことに親戚の家の縁側では、西瓜を食べて縁側から種を飛ばしたり、縁側の近くで花火をしたり、大変に思い出深かったりするので、イメージとしては、その親戚の縁側こそが一番に思い浮かぶくらいだ。マイ・ベスト・オブ・ジ・縁側。

 どんどん希少価値になってしまった縁側だが、未だに残っているのもある。実家のお寺の本堂のぐるり(とはいえ90°だが)の回廊が健在だ。土曜日にそこを拭き聡怩オたことと、ねそべったり座ったりしながら「こども仏教説話全集/印度編」などを読みふけるのは楽しかった。

 そういえば大学生の頃は京都駅から徒歩5分で行ける東本願寺の大きな回廊で、土曜の午後なんかに読書していたこともあったっけ。気候のいい季節に、陽光と微風を感じながら縁側で読書、最高です。

 ブックイベントとしても、なかなかいいと思うんだけどな。「お寺の縁側で読書」なんて。いま話題の映画『めがね』風にいえば、しっかりと「たそがれ」られます。わざわざ遠く(例えば南の島)に行かなくても、近場の(拝観料が要らないところなら)無料のお寺の縁側で読書するなんて、エコでスローでエコノミー、しかもなんだか賢そうではないですか。丁度季節は読書の秋、おあつらえ向きの季節だ。

 今年の秋の合い言葉は「読書はお寺で」。これで決定ね。