紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

ちりとてちんの「お母ちゃん」

2007-10-25 23:54:43 | テレビ
 時間の許す限り必死のパッチでNHKのテレビ小説『ちりとてちん』を見ている。夜19:30~もBSで再放送があり、なかなか助かっている。

 主人公の母、糸子さん(和久井映見)が大層魅力的。常識的にはズレてたりしているんだけど。たとえば大阪に行った娘へ、彼女が必要と思ったいろんな物を箱詰にし、郵便局で送ろうとでかけるのだが、ふと気が変わり!? 箱を持ったまま、買い物カゴを下げたまま、電車で大阪まで行ってしまう、とか。行方がわからなくなった娘を、彼女からの短い電話で漏れ聞いた店名をヒントに、娘の匂い??をくんくんと追いかけて、しっかり娘の元に辿り着くあたりが、正統な日本の母なのだ。いや、ほんとに。

 彼女は全身全霊で「おかあちゃん」をしているので、自分の人生を微塵も疑っていない。そもそも、あんまり考えない人なのだ。ほぼ、直感のみを頼りに生きている人とみた。理論的根拠は無いけれど、揺るぎなく存在している人。理屈はないけど「そう思うから」という直感で判断し行動する人。でまた、彼女の直感は、えらくカシコイ。

 娘にとってベストな道は何なのかを、娘を凝視ししていくなかで判断を下す。自分の価値判断や、世間一般の価値判断ではなく、逐一ただ娘を見つめていることで、わかってくるのだ。バイアスのかからない無欲の愛情によって、自然な母親の直感が正確に働くのだ。

 先週は母娘のちょっと切なくも温かい「親離れ/子離れ」の話で、二人の駅での別れのシーンなんかは、何回みても泣いちゃいます(何回見てるねん!?)

 一日の一回分のクオリティが高いので、ドラマ的にも毎日満足。特に主人公・喜代美の「妄想シーン」、まるでここぞとばかり、かなり丁寧に、かつ贅沢に作られているので何回見ても唸ってしまう(だから何回見てるねん!?) 

 いよいよ今週から、話が転がり出してきた。メインロードの落語ワールドにどんどんはまってきた。今週の話の先がちょっと読めて来たけれど、それを役者さんたちが、どう演じるかというのが楽しみで、楽しみで。できれば土曜の一週間分のをまとめて見たいけど、何回見たら気が済むねん!という話になるので、時間があれば、ということで(やっぱり見るんかい!?)