床屋さんのところにきた王様は極秘情報を開陳する。王様の耳はロバの耳だったのだ。が、このことをバラすと首をちょん切るぞ、と言われてしまい、床屋さんは胸の奥にしまい込もうとするが、苦しくてたまらず、ついに大きな穴を掘って大声で叫ぶのだった。「王様の耳はロバの耳!」と。
秘密を守ることがそんなに苦しいものだとは、子どもの頃には思いもしなかった。しかも、「王様の耳はロバの耳」なんていう、ものすごくしょうもない秘密のために苦しまなければいけないなんて、床屋さんにいたく同情する。
しかも「首をちょん斬らない」かわりに「ナイショにしてね」というのは、あんまりではないか。どうせなら、もっとフェアな取引をすべきである。腐っても王様なんだから。
王様っていうのは人徳が無くちゃいけない職業じゃなかったっけ。上に君臨する人間は、その下に位置する人間から「おお~!」と信頼と尊敬を勝ち得ることが本来だから、そのような努力が必要なのに、なぜかいきなり「首をちょん切られたくなければ」なのだ。うんざり。
床屋さんが掘った穴の上には葦がしげり、風が吹くと「王様の耳はロバの耳~」と葦の葉がささやきウワサがひろまった、というのがたしかオチだったような。何の撃烽ネい、しょうもない圧力ほど、無意味でみじめなものはないのだ。ざまーみろである。
秘密を守ることがそんなに苦しいものだとは、子どもの頃には思いもしなかった。しかも、「王様の耳はロバの耳」なんていう、ものすごくしょうもない秘密のために苦しまなければいけないなんて、床屋さんにいたく同情する。
しかも「首をちょん斬らない」かわりに「ナイショにしてね」というのは、あんまりではないか。どうせなら、もっとフェアな取引をすべきである。腐っても王様なんだから。
王様っていうのは人徳が無くちゃいけない職業じゃなかったっけ。上に君臨する人間は、その下に位置する人間から「おお~!」と信頼と尊敬を勝ち得ることが本来だから、そのような努力が必要なのに、なぜかいきなり「首をちょん切られたくなければ」なのだ。うんざり。
床屋さんが掘った穴の上には葦がしげり、風が吹くと「王様の耳はロバの耳~」と葦の葉がささやきウワサがひろまった、というのがたしかオチだったような。何の撃烽ネい、しょうもない圧力ほど、無意味でみじめなものはないのだ。ざまーみろである。