花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

三角乳穂

2018年10月21日 | その他
「さんかくにおう」と読みます。
稲を刈って乾燥させるスタイルはさまざまありますが
青森県の南部地方ではこの三角乳穂が定番。
穂を内側にして半円で積むやり方で
乾燥中に雨に当たっても濡れないという
なかなか優れた乾燥法です。
もちろん口の開いている方角は南です。
面白いことにこの三角乳穂は青い網をかけて
鳥に食べられないような工夫がされてあります。
きっと作者のアイデアが加わっているのだと思います。
このような稲の干し方は全国各地で違うもの。
大学生の時、日本全国を回って
この干し方の地図を作っている同期の学生がいました。
今考えるとなかなか面白いテーマだと思います。
さてこの三角乳穂。今ではほとんど見ることがなくなりました。
理由はコンバイン。収穫と同時に脱穀もするので
天日干しする必要がなくなったのです。
したがって今では作れる農家も激減。
貴重な農村文化を後世に残したいものです。
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茶花

2018年10月21日 | 学校
花弁に斑点のある花が咲いています。
あまり花壇ではお目にかからない地味な花で
名はホトトギスといいます。
斑点が鳥のホトトギスの模様に似ているから名付けられました。
日本や朝鮮半島に自生する山野草で
園芸種とは違ってとても地味ですが
野山で見つけるととても目立ちます。
実はこの花、茶花(ちゃばな)として用いられます。
茶花とは茶席に生ける花で、華道とは違い
あまり派手だったり強い香りがするものは嫌われます。
あるサイトで紹介されていた茶花は数百種類。
ツワブキや椿、さらにオミナエシやアカネなど
日頃、雑草呼ばわりされている植物もここでは主役です。
自然を活かす日本人の美意識をあらためて感じます。
多くの農業高校ではフラワーアレンジやガーデニングなどを教えていますが
こんな茶花を教える機会があってもいいのではないでしょうか。
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