フルアニMAX(※1)で毎週放送されている黄金バットをかかさず見ている。
ひょっとしたら今期有数のおもしろさなんじゃなかろうかと思うほどおもしろい。
このアニメは、謎の正義の味方黄金バットと世界征服をもくろむ悪の秘密結社のボスであるナゾーとの戦いを描く物語である。
まあよくありがちなパターンである。
ただ。
よくありがちなパターンではあるが、1つだけ例外とも言えるところがある。
一般の人類の防衛システムが全く動きもしないところである。
それはまるで、憲法で戦争放棄を規定してあるどこぞの国の憲法を世界中が忠実に守っているんじゃあるまいかというくらい防衛システムがピクリとも動かない。
ある意味で理想的な近未来ではあるかもしれんな(笑)。
ウルトラマンだってガメラだってそうではない。
地球防衛隊という人類側の防衛システムがまがりなりにも整備されていて、いちおうダメもとで怪獣と戦って、それでもダメなら謎の正義の味方が現れる。
サンライズの勇者シリーズなどだと、謎の正義の味方は実のところ謎でもなんでもなく、人類の手によるものとされている。
しかし!
黄金バットの世界ではそうではない。
全世界
「ヤマトネ博士、なんとかしてください!」←まる投げ
↓
ヤマトネ博士一味
「コウモリさん、なんとかして!」←まる投げ
↓
黄金バット登場
という有様だ。
防衛を放棄し自分の身を守るすべさえ無い究極の平和ボケがいかに愚かかということを如実に表している気がしてならないのはわたしだけではないはずだ。
ところが!
悪の秘密結社のボスたるナゾーはそうではない。
ナゾーの武器は全て自分で考案した科学技術の成果である。
ナゾーの兵隊は全て自分で雇った者たちである。
他人の力はいっさい借りていない。
ナゾーは恐らく元ナチスの敗残兵であろう。
理想を失い、
祖国を失い、
両足を失い、
片腕が義手となり、
人前では顔を隠さねばならない負傷を負った。
しかし!
独逸第三帝国は滅びたが、ナゾーの魂は滅びてはいなかった。
たった1人で世界中の科学者をも凌駕するほどにまで科学技術を進歩させ、
たった1人で世界中を相手に戦えるほどに軍備を増強し、
秘密裏に兵を集め、
そして世界征服に挑んだのだ。
正義の味方の側であるヤマトネ博士の研究所は、そりゃあもう安泰かつラクチンな職場であろう。
ダレオでも勤まるくらいなんだから誰だって勤まる。
秘密結社ナゾーはそうではあるまい。
きっと超ブラックな企業に違いあるまい。
危なくなったら自分だけ逃げて部下が水死必至でも見殺しだし、そもそも世界征服を目論む悪の秘密結社が正々堂々と労働基準法など守るはずがあるまい。
しかし!
秘密結社ナゾーには、きっと人生のやりがいがある。
自分自身が太古の超兵器黄金バットと戦うという充実感。
自分自身が世界征服を目指す秘密結社の一員であるという一体感。
自分自身がたった1機しかない人類最強の超兵器ゲーゲオルグを設計/製造/運用する満足感。
これ以上に働きたくなる職場が、いったいこの世のどこにあるというのか?
ナゾー様はかっこいい。
たった1人で世界征服を目指したラピュタのムスカほどかっこいい。
命を賭してやることを見つけた男の背中とは、かくもかっこいいものである。
【※1】
フルアニMAX
http://ch.nicovideo.jp/channel/ch1131
ひょっとしたら今期有数のおもしろさなんじゃなかろうかと思うほどおもしろい。
このアニメは、謎の正義の味方黄金バットと世界征服をもくろむ悪の秘密結社のボスであるナゾーとの戦いを描く物語である。
まあよくありがちなパターンである。
ただ。
よくありがちなパターンではあるが、1つだけ例外とも言えるところがある。
一般の人類の防衛システムが全く動きもしないところである。
それはまるで、憲法で戦争放棄を規定してあるどこぞの国の憲法を世界中が忠実に守っているんじゃあるまいかというくらい防衛システムがピクリとも動かない。
ある意味で理想的な近未来ではあるかもしれんな(笑)。
ウルトラマンだってガメラだってそうではない。
地球防衛隊という人類側の防衛システムがまがりなりにも整備されていて、いちおうダメもとで怪獣と戦って、それでもダメなら謎の正義の味方が現れる。
サンライズの勇者シリーズなどだと、謎の正義の味方は実のところ謎でもなんでもなく、人類の手によるものとされている。
しかし!
黄金バットの世界ではそうではない。
全世界
「ヤマトネ博士、なんとかしてください!」←まる投げ
↓
ヤマトネ博士一味
「コウモリさん、なんとかして!」←まる投げ
↓
黄金バット登場
という有様だ。
防衛を放棄し自分の身を守るすべさえ無い究極の平和ボケがいかに愚かかということを如実に表している気がしてならないのはわたしだけではないはずだ。
ところが!
悪の秘密結社のボスたるナゾーはそうではない。
ナゾーの武器は全て自分で考案した科学技術の成果である。
ナゾーの兵隊は全て自分で雇った者たちである。
他人の力はいっさい借りていない。
ナゾーは恐らく元ナチスの敗残兵であろう。
理想を失い、
祖国を失い、
両足を失い、
片腕が義手となり、
人前では顔を隠さねばならない負傷を負った。
しかし!
独逸第三帝国は滅びたが、ナゾーの魂は滅びてはいなかった。
たった1人で世界中の科学者をも凌駕するほどにまで科学技術を進歩させ、
たった1人で世界中を相手に戦えるほどに軍備を増強し、
秘密裏に兵を集め、
そして世界征服に挑んだのだ。
正義の味方の側であるヤマトネ博士の研究所は、そりゃあもう安泰かつラクチンな職場であろう。
ダレオでも勤まるくらいなんだから誰だって勤まる。
秘密結社ナゾーはそうではあるまい。
きっと超ブラックな企業に違いあるまい。
危なくなったら自分だけ逃げて部下が水死必至でも見殺しだし、そもそも世界征服を目論む悪の秘密結社が正々堂々と労働基準法など守るはずがあるまい。
しかし!
秘密結社ナゾーには、きっと人生のやりがいがある。
自分自身が太古の超兵器黄金バットと戦うという充実感。
自分自身が世界征服を目指す秘密結社の一員であるという一体感。
自分自身がたった1機しかない人類最強の超兵器ゲーゲオルグを設計/製造/運用する満足感。
これ以上に働きたくなる職場が、いったいこの世のどこにあるというのか?
ナゾー様はかっこいい。
たった1人で世界征服を目指したラピュタのムスカほどかっこいい。
命を賭してやることを見つけた男の背中とは、かくもかっこいいものである。
【※1】
フルアニMAX
http://ch.nicovideo.jp/channel/ch1131