交感神経は、<とうそう神経>の異名を持つ神経です。
「逃走」と「闘争」が同じ発音で、うまいなあ~と感心します。
自分が「餌」にされそうな時は、ヤバい!と逃走し、
相手を「餌」にできそうな時は、シメタ!と闘争する。
身体は、本能で変身します、いのちがけですから。
たとえば、交感神経が興奮すると身体が緊張して
眠れない 食欲がない と不都合な状態になります・・・
身体が命を守ろうとして、そうしているからです。
大昔、まだ原人だった頃
危険だと感じる場所では、夜でも逃走できるように
眠らなかった者の一族だけが 生き残ったのかもしれません。
闘争する時には、手足の筋肉を激しく動かすために
食物の消化を後回しにした一族が、狩りに成功したかもしれません。
獲物がなければ、餓死するからです。
弱肉強食の原野で身に付いた行動プログラムですが
いわゆる卑怯者パターンだと思いませんか。
勝てる相手がいたら、見逃さず、痛めつけて喜びを得る。
負ける相手の前から、一目散に逃げ、息を殺して恐怖する。
たとえば・・
クラスのターゲットを複数でいじめる。
職場のセクハラやパワハラがくすぶり続ける。
ホームレスの人を中学生達が襲撃する。
シリア難民の隠れ家に、近くに住む児童が集団で
嫌がらせをするドキュメンタリー映像も見ました。
本能ですもの、責められません。
やがて、安全を確保するために人は群れを作ります。
群れに居れば、危険が減り、狩りの成功率が高まる。
群れの中で成長すると 本能も進化するのか
他者と共に生きる教養を身につけます。
群れから外されることは、命に関わることでした。
集団の中で生きる術を
大人が子供に教えたり、宗教家や思想家が示しました。
弱い立場の人に優しくしましょう~
強い立場の人に対しては、皆で抗議しましょう~
頭で理解できても、よほど強い意志がなければ、
最初の本能に従がおうとするでしょう。
今、大人は子供に生き方を教えているでしょうか
子供たちのモデルとして、自他を大切にできているでしょうか