放送大学をBGMに新年度の準備をしています。
講義は拝聴しても、試験を受けないので気楽です。
心理系・医薬系・福祉系の科目は特に楽しみです。
海外の有名な学者から直接指導を受けた講師の語る
エピソードは面白いです。
今日はどの授業も最終回でした。
「思春期・青年期の心理臨床」の講師が
少年の非行や暴力を例にあげて
「こんな状況がいつまで続くのか?」というご両親の嘆きに対しては
「通り過ぎない嵐はない、永遠に続かないので、希望を持って欲しい」
とコメントされたのが印象に残りました。
相談に臨む私自身の信念として持ちたいものです。
ところで・・・
大嵐が過ぎ去り、清々しい太陽に照らされて目にするものは
心配で恐怖していたこと、予想もしなかったこと 大嵐の爪痕
たとえば、家族を失い、家や資産を失い、家畜や農産物を失い 職業を失い・・
絶対手放したくなかったもの達を、喪失した現実。
ご両親の失ったものと、本人が失ったものは、違うでしょう。
数々の相談員が両者に関わります。
「希望」は、皆で安易に使われる言葉ですが、
暗闇に消えそうな、ひとすじの頼りない光です。
困難であれば困難であるほど、その人を信じる力を持たねばなりません。
相手を信じる力は、どうすれば身につくでしょう。
「こんな俺(私)を、アンタは本当に信じられるのか?」と
恫喝したり、わざと盗んで壊したり、嘘をついて窮地に追い込む・・
様々な嫌がらせに対する反応を観察して、
信頼に足る人物かを見極める「試し行動」の洗礼をうけます。
それは非行少年に限ったことではありません。
私は、数回くじけて 相談を中断しました。
相談者を信頼できず、憤りを抑えられない私自身の課題です。
本気でぶつかる勇気がないと、心の扉は開いてもらえません。
上手に怒りを伝える 上手に悲しみを伝える 上手に自己開示する 上手に認める
そういう私の人間スキルをもっと上達させたい60歳の春が来ました。