「当て逃げですか、赤い車ですね」
塗料を落としてもらった。
凹みを直し、色を塗ると5万円かかるらしい。
数時間では無理という。
「錆は大丈夫。見た目を気にするか、しないかで決めますか?」
とりあえず、へこんだままにします。
そのうち、新しいへこみを自分で作るかもしれない。
美しい車であると嬉しいけれど
車が安全に走れば、それで私は満足です。
こうなることを知っていれば、違う場所を選んだのになあと後悔するけど、
もしかしたら、もっとひどい目にあっていたかもしれない。
運が悪いときって、どっちみち避けられない気がする。
被害者となれば なんで私が?と 納得しがたい。
罰を与えられるほど、悪しき行いをしていないから
生命や大切なものに関わるような略奪を許すものか。
事故 事件 災害 戦争 感染症・・
想定外の理不尽な被害を「不運」では、とうてい片付けられないけれど
悲しいことに、
毎日、世界のどこかで起きていて
そこから、人生を、やり直している人がいるんだなあ