ホラー作家(小野自身か?)が、熱心な読者が住むマンションでの怪異現象の秘密を追求していく話です。
原因を調べていくうちに怪異現象が家や土地に取りつき、さらにそこに住んだ人や物に感染して拡散していった様子が描かれていきます。
話が未来方向へ進むだけでなく過去(最終的には明治時代にまで)へも遡り、空間的にも都内から各地(最終的には福岡県)にまで広がりを見せます。
この感染力が無限大に強いと怪異現象だらけになって逆に嘘っぽくて怖くなくなってしまうのですが、感染力は代を重ねると減退するし、感染しても怪異現象が発現しない場合もあるという設定が絶妙です。
また、どこまでが真実で、どこからがフィクションなのかが分からないように書かれている点がみそで、擬ノンフィクションの手法が成功していると思いました。
児童文学の世界でも、社会問題などをテーマに作品に書くときには、この擬ノンフィクションの手法は使えそうで、前に収集した子どもをめぐる社会問題をテーマにしたシノプシス群を実際に作品化するときには、ぜひ使ってみたいと思っています。
原因を調べていくうちに怪異現象が家や土地に取りつき、さらにそこに住んだ人や物に感染して拡散していった様子が描かれていきます。
話が未来方向へ進むだけでなく過去(最終的には明治時代にまで)へも遡り、空間的にも都内から各地(最終的には福岡県)にまで広がりを見せます。
この感染力が無限大に強いと怪異現象だらけになって逆に嘘っぽくて怖くなくなってしまうのですが、感染力は代を重ねると減退するし、感染しても怪異現象が発現しない場合もあるという設定が絶妙です。
また、どこまでが真実で、どこからがフィクションなのかが分からないように書かれている点がみそで、擬ノンフィクションの手法が成功していると思いました。
児童文学の世界でも、社会問題などをテーマに作品に書くときには、この擬ノンフィクションの手法は使えそうで、前に収集した子どもをめぐる社会問題をテーマにしたシノプシス群を実際に作品化するときには、ぜひ使ってみたいと思っています。
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