現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

伊坂幸太郎「AX」AX所収

2017-11-21 10:12:12 | 参考文献
 恐妻家の殺し屋を主人公にした連作短編集の表題作です。
 極度の恐妻家と凄腕の殺し屋を一人の男に共存させるアイデアだけで、エンターテインメントとしての成功は約束されています。
 それに、しゃれた設定や会話が加味されているので、読者を十分に楽しませてくれます。
 殺人を終えて深夜に空腹で帰宅して、妻を起こさないために食べるのには魚肉ソーセージが一番だというくだりが特にしゃれています。
 この作品は内容が向いていませんが、児童文学の世界でも、こうしたセンスのいいエンターテインメント作品があれば、子ども読者がもっと増えるでしょう。

AX アックス
クリエーター情報なし
KADOKAWA
コメント
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