1946年の、西部劇の巨匠ジョン・フォード監督の作品です。
有名なOK牧場の決闘を描いています。
カウボーイ、保安官、西部の町、ガンファイト、復讐、酒場、ばくち、教会、男の友情、女の愛情、駅馬車など、西部劇のすべての要素をちりばめたベタな映画です。
そんな70年前の古い映画が、今でも魅力を持ち続けているのは、ジョン・フォード監督の手堅い演出と二人の男性俳優の魅力のおかげでしょう。
ヘンリー・フォンダが演じる武骨で誠実な保安官ワイアット・アープと、ビクター・マチュアが演じる男の色気にあふれたやくざな医者ドク・ホリデイ。
映画の中でも女性にもてるのは当然ドク・ホリデイですが、映画の主役はワイアット・アープなのです。
ヘンリー・フォンダは、有名な「十二人の怒れる男」でもそうですが、こうした古い言い方でいえば男のなかの男を演じたらナンバーワンです。
死んだドク・ホリデイのいいなづけ(懐かしい言葉ですね)のクレメンタインと別れるとき、ひそかにに恋しているのに、くちびるではなくほほにキスして、「あなたが好き」と言うのではなく「あなたの名前が好き」と言って去る後姿に、有名な主題歌「いとしのクレメンタイン」が流れるラストシーンはしびれます。
そう、これは、映画の主な観客が男性だった古き佳き(語弊がありますが)時代の映画なのです。
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