1946年のアメリカ映画です。
名画中の名画と言われている作品で、アメリカでは今でもクリスマスシーズンにはテレビで放映されるそうです。
才能もやる気もあって、田舎町から大学に進んで世界を旅することを夢見ていた青年が、父親が急死したことから家業(貧しい人にお金を融資して自分の持ち家を建てさせる協会)を継いで、町に残ることを決意します。
代わりに弟が進学して、アメリカン・フットボールのスター選手になり、さらには出征して国の英雄になります(主人公は幼い時に弟が氷が割れて湖に落ちたのを救ったときに片耳を悪くして、出征できませんでした)。
町を牛耳るボスのいろいろないやがらせにもめげず、主人公はいつも貧しい人たちの味方でした。
ところが、叔父が8000ドルもの当時としては大金をなくしたため(ボスが手に入れて隠されてしまいます)、国の監査をパスできずに刑務所へ行かされることになります。
絶望した主人公は自殺を企てますが、彼を担当する二級天使(そうなのです。この映画はファンタジーなのです)に救われます。
それでも、絶望している主人公は、自分なんか生まれなければよかったと主張し、天使の力で彼のいない世界へ行きます。
しかし、そこでは、彼がいないために、弟はあの時の事故のために亡くなり、町の貧しい人たちは自分の家を持てずにボスの劣悪で高い借家暮らしです。
そして、愛する妻も、未婚で不幸な暮らしをしています。
ようやく自分の人生の価値に気が付いた主人公は、天使に元の世界へ戻してもらいます。
そこでは、妻の機転で、彼の窮地を知った貧しい人々からの寄付が8000ドルをはるかに上回るほど集まって彼を救い、みんなでクリスマスソングを大合唱するという絵にかいたようなハッピーエンドが用意されています。
主人公を演じたのは、こうしたアメリカの良心を演じたら右に出る者がいないジェームス・スチュワートです。