1989年公開のアメリカ映画です。
ユダヤ系の老婦人とその黒人のお抱え運転手(息子が金持ちで、運転が怪しくなった母を心配して彼を雇いました)の25年(1948年から1973年まで)に及ぶ交流を描いています。
最後の方では、老婦人は老人ホームに入り、運転手も自分では車を運転できなくなるほど年取っています。
それでも、息子は彼に給料を払い続け(彼が母親にとってかけがえのない存在だと知っているのです)、二人して母を見舞ったりしています。
アカデミー賞の作品賞、主演女優賞(ジェシカ・タンディが八十歳の最高齢で受賞しています)、脚色賞、メーキャップ賞を受賞しています。
この映画は、二人の名俳優(タンディと運転手役のモーガン・フリーマン)の圧巻の演技で成り立っているといっても過言ではありません。
また、息子役のダン・エイクロイドもいい味を出しています。
作品の背景には、アメリカ南部における黒人差別(マーチン・ルーサー・キング牧師の演説も出てきます)やユダヤ人差別の問題もあり、庶民におけるアメリカ現代史的な趣もあります。