評判の短編集の四編目ですが、これも期待はずれでした。
時代設定がはっきりしないのですが、高度成長期かバブルのころの海外に派遣されていた商社マンが犯す殺人事件の話です。
作者が、商社や外資系の会社の海外事業にどういった経験や知識があるのか知りませんが、めちゃくちゃ荒っぽい書き方なので仰天しました。
いくらそのころの商社マンがエコノミックアニマル(懐かしい言葉です)だったとしても、仕事のためにこんなに簡単に殺人(しかも二度も)は犯しません。
どうもこの作者の書き方には、根本的に違和感があります。
私は、児童文学はアクションとダイアローグ(会話)で書く物語だということを、創作を始めたころに徹底的に叩き込まれました。
その後、一般文学と同じように情景や心理といった描写を前面に出した小説的な書き方も学びました。
ところが、この作者は、アクションやダイアローグや描写はどれもすごくおざなりで、ほとんどがモノローグ(独白)と説明文だけで、物語がすすめられています。
こういった作品が現在の読者に受け入れられていて評価されているとしたら、例えエンターテインメント作品としても、文学の本質が大きく変化してしまっているのかもしれません。
時代設定がはっきりしないのですが、高度成長期かバブルのころの海外に派遣されていた商社マンが犯す殺人事件の話です。
作者が、商社や外資系の会社の海外事業にどういった経験や知識があるのか知りませんが、めちゃくちゃ荒っぽい書き方なので仰天しました。
いくらそのころの商社マンがエコノミックアニマル(懐かしい言葉です)だったとしても、仕事のためにこんなに簡単に殺人(しかも二度も)は犯しません。
どうもこの作者の書き方には、根本的に違和感があります。
私は、児童文学はアクションとダイアローグ(会話)で書く物語だということを、創作を始めたころに徹底的に叩き込まれました。
その後、一般文学と同じように情景や心理といった描写を前面に出した小説的な書き方も学びました。
ところが、この作者は、アクションやダイアローグや描写はどれもすごくおざなりで、ほとんどがモノローグ(独白)と説明文だけで、物語がすすめられています。
こういった作品が現在の読者に受け入れられていて評価されているとしたら、例えエンターテインメント作品としても、文学の本質が大きく変化してしまっているのかもしれません。
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