もう一つ、事件じゃ無い話。
街の南側を流れる川Dreisam
全然関係無いけど、フライブルクに縁のある有名人をご存知だろうか?
それは。。。
サッカー・ワールドカップ代表監督のヨアヒム・レーヴ
彼は黒い森出身で、FGフライブルクに選手時代在籍していたこともある。
いやぁ、監督になって有名になるまで、あたしゃちーっとも知らなかったよ。
前は、クリンスマンが好きだったけど、
彼もバーデン・ヴュルテンベルク州出身だったんだなぁ。
あぁ、知らないってことは恐ろしい。
オリカンもカールスルーエ出身って。。。
すごいなぁ。
ここまで知らなかったって、悲しいよ。。。
話は美味しいものに戻る。
FRの親戚=母の従妹は料理が上手だ。
私たちが行くことになったら、大張り切りでご馳走を作ってくれた。
ズッキーニとマッシュルームのピカタ風
椎茸の肉詰め
手前・牛肉の生ハムに球セロリのスライス乗せ
奥・自家製赤と緑のゼブラトマトでカプレーゼ
メインはヤギのチーズを巻いて焼いたラム肉
マッシュポテトとモロッコインゲン添え
ドイツに住んで、もう40年ぐらいになるのだろうか。
最近は椎茸はもちろん、大根や生姜、豆腐なんかも買えるようになったけど、
昔は大変だったって。
連れ合いがドイツ人だから、普段はほとんど洋食だけど、
やっぱり日本食が恋いしかろうと、
私が行くときは好物の納豆を凍らせて持って行ったりする。
他にもカレールウ、海苔、お煎餅、甘納豆。
カレー粉はドイツでも買えるのだけど、日本のカレールウには出汁の味がするって言うのだ。
それってアミノ酸??
とにかく、日本語で心置きなく他愛の無い事をお喋りして、半日を過ごした日もあった。
まだ足りないよね~~~。
で、その「おば」もボチボチ終活に入ってるのか、
帰りの振り替え輸送バスを考えると荷物を増やしたくないのに、
「良かったら持って帰ってくれない?」ときた。
ドイツに嫁入りする時、一生懸命持ってきた大好きな源右衛門(唐津窯)
えぇ、もちろん断れるはずもなく。。。
箱は後で郵送するって言うので、お皿は洋服とかで包んで、トランクへ。
そりゃまぁ、行きに持ってきたお土産がなくなったんだから、入るけどさ~。
自分ちのとか、ばらまき用土産は空港で買うか。。。
↑
ここ、ポイント。覚えておいてね。
ってことで、無事持ち帰れたお皿たち。
おばと亭主Mちゃんは帰りに駅まで見送りに来てくれたけど、
次に会えるのはいつになるのか、それとも。。。
悲しくなるのを振り切って、
元気よく「またね!!」と言って列車に乗った。
会えなくても、1週間後に電話でくっちゃべってるんだけどね。(笑)
さ、次はH氏、最後のお仕事?の巻
長編物の遠足事件が終わったので、ちょっと休憩。
フライブルク、ミュンスタープラッツの名物を紹介
平日は、大聖堂の周りで朝市が開かれる。
大聖堂の向かって左サイドでは、近郊農家が自分の家で採れた作物を持って来て売るので、
新鮮で、美味しい野菜がいっぱい。
右サイドはその他の食品や、木製品などの店が並ぶ。
その中間地点や、ちょっと離れた所には、
お肉屋さん、ケーキ屋さん、花屋さん、香辛料屋さんなどが来ている。
大道芸人もいる。
カイザーヨーゼフ通りに続く道には花屋さん
ミュンスター正面の前にはポマンダーや花束を売る店、
キノコ専門店では、旬のPfifferlinge(アンズタケ属)がいっぱい。
一番手前は立派な椎茸。その後ろはクロラッパタケ。
椎茸の隣、黄色いのはタモギタケ。ブナピー?ブナシメジ・・・
一番人気のアンズタケはパスタに入れたり、サラダにしたり、ピザに乗せたり。。。
そして、皆大好き、FRの名物は・・・
Wurst(ソーセージ)のスタンド
昔はBrotchen(プチパン)に挟んでたんだけど、
今はバゲットが主流になってた。
もちろん!炒め玉ねぎも一緒に挟んでもらう。
ちょっとかじっちゃってる。
よく焼けてて熱々。
市は一日の出店数を5軒に制限したらしい。
それと、手前が一番いい場所なんで、ローテーションもするそうな。
それでも、一番人気の店はどこの位置になっても行列が出来る。
う~ん、そんなに味が違うのかしら。
食べ比べてみたいといつも思うのだけど、一人では無理。
私も行列に並んだのだった。
うまうま。。。
ディナー会場・元農家の梁
Henslerhofでは結婚式も出来るらしい。
バスは出発した。
安心とお酒と満腹で皆寝落ち。
そうだ、私たち「大学でなくて、FR駅前で降ろしてね。」とだけ念押し。
私もうとうと・・・
ふと目が覚めるとバスが停まってる。
あれ?まだ山の中だぞ。おかしい。
前を見ると渋滞に巻き込まれている。
こんな山の中で、何故??
おや?切り返してUターンしてる車がいる。
?
パトカーが横付けになった。
?
事故?事故渋滞?こんな山の中で??
?
普通車はいいけど、バスはどうするんだ?
?
ドキドキドキドキ
皆は寝こけている。
あ、すごいぞ!少し空き地がある所で切り返しを決行!
路肩に落ちないでよ~。
横転事故とか嫌だからね。。。
ドキドキドキドキ
おおお、何とか方向転換完了。
やったぜ、運ちゃん!
その後、どこをどう通ったか知らんけど、山道をぶっ飛ばす!
また事故にならんでくれよ~。と思いつつ、また寝落ち。
次に気が付いたら、FRの街に戻ってきていた。
ダンナを起こして、駅で降ろしてくれ!と再度言わせる。
H氏「あ、そうそう、そうだったね。」←危ない
それで何とか駅で降ろしてもらった。
駅近の仲間も一緒に下車。
ふぃ~~、何とか帰ってこれたね。。。
とホテルに向かおうとすると、仲間の一人がバスに叫んでいる。
あああ~~~、バスに荷物を忘れたらしい。
残念ね。大学まで歩いて行ってください。
おやすみー!
遠足の話はこれで終わり。
次はまた別の話。
ディナーのテーブルは可愛い飾りつけ。
赤いぼんぼりの塊みたいなのは、黒い森の民族衣装の帽子
メニュー
前菜のサラダ
ザワークラウトの浅漬けが美味
サーモンとか燻製
なかなかいい感じの前菜が並ぶ。
よし!ここは評価できるぞ。
お酒もいっぱいありそう。
ワイン飲もうか~。
と、瓶ごとテーブルに持って来てよく見れば、
仲間「なんでイタリアワインなの?地ワインと違うじゃないですか!!」
「ホントにカイザーストゥールは見ただけなんですね!?」
「そんなん要るかい!」
「あ、あっちのテーブルで生ビール頼んで飲んでる人がいる!」
「こっちもビールだ!ビールだ!」
ほとんど暴動に近い状態。
で、黒い森の地ビール=フュルステンベルクのヘーフェヴァイス=白ビール
飲んでやるーーーー!!!!
メインディッシュ
温野菜とスペッツレ(ドイツの麺)、ラビオリ、マウルタッシェン、牛肉
マウルタッシェンはドイツ餃子
直訳すると、お口のハンドバッグ(誰!『枕』って言ったのは!)
どれも美味しい。
いいぞ。ここの料理。
デザート
ホワイトチョコのムースと
シュヴァルツヴァルダー・キルヒトルテ(黒い森のサクランボ酒ケーキ)
デザートは別腹。ここで食べねば、いつ食べる!!
階下を外からこっそり観に行くと、猫ちゃんがいた!
奥の黒いのがお母さん猫。手前に白ブチ仔猫。椅子の上に茶色っぽいの。階段にも1匹。
さて、宴もたけなわ・・・
主催のH氏がパーティの〆にかかってるっぽい。
この流れだと、誰か重鎮が、主催者を労うために立ち上がり、
皆で拍手・・・となるはず。
誰が労うんだ?ってか、労っていいのか??
あ、オトナの重鎮=ラスボスが出ました!
「会議のためのご苦労に、感謝します。。。」みたいな。
パチパチパチパチ・・・
H氏、嬉しそう。「ボクは頑張っちゃったもんね~~。」
「えっと、ぼちぼちお開きにして、バスは9時30分に出ます。」
あれ?早く帰りたい人用の1台目はどうなったの?
誰も動かないね。
仲間の一人が聞いてくると、
「1台目の時間に誰も立たなかったから、1台目は出なかったんだよ。」
私たち「ええ~~~!?誰も聞いてないよ!」
「アナウンスしなかったじゃないか!」
ざわざわざわざわ・・・
そして、今もバスに乗ろうという動きはどこにも無い。
ダメだ、このままでは帰り着くのが夜中になっちゃう。
私たち日本人は危機感を覚え、立ち上がり、バスへ向かった。
乗ってしまえば、帰りそびれることだけは無いだろう。
後ろを振り返ると、他のヨーロッパ勢も釣られて立ち上がり出した。
そうだ。
自分たち主導で動かないと、事態は何も変わらないんだ!
つづく
霧のシャウインスランド
なんも見えんがや。
水曜日午後、予定通り大学を14時ごろバスで出発した。
街を抜け、アウトバーンを使ってブライザッハへ。
渋滞もなく、順調かな。
ブライザッハは国境の町なので、それなりの幹線で行けるのだ。
鉄道駅が見えて、停車したと思ったら、あれれ?H氏が外を走ってる。
私たち
「ざわざわざわざわ・・・」
バスを降りると、こっちだーー!みたいな感じで、H氏が呼び、2両連結のディーゼル車に乗るように言う。
「あれ?ブライザッハの散策は無し?」
前日、ブライザッハに来た人たち(はっきり書くと、毎度お馴染みのS氏たち)は、
「あぁ良かった。昨日と同じコースじゃなくて。。。」
列車は私たち全員が乗りきるとすぐに発車した。
どうも私たちが乗るのを待っていた。。。と言うより、H氏が発車を待たせたらしい。
「やってくれるね。。。」
乗車時間、20分程。
車窓を楽しむ?時々スタッフが外の風景を説明してくれる。
この辺はカイザーストゥールと言って、ワイン用のブドウの産地でワイナリーも多く。。。
「えっと、もしかして、ワイナリーを巡るツアーって、これ??」
あ、違うわ。「通り抜ける」なのね。
※カイザー・ストゥールとは、直訳すると「皇帝の椅子」
地形が椅子の形の小山になっているので名が付いた。
この辺は大昔に火山地帯だったため、地質がワイン用のブドウ造りに適しているのと、
地熱もあると以前聞いたことがある。
エンディゲンに着くと、さっき降りたバスが待っていた。
誰かの声「これって、バスに乗って周るんじゃダメだったんすかね?」
「わざわざ電車に乗る意味あったんすか?」
「ワイナリーは、これから行くんすか?」
ざわざわざわざわ・・・・。
バスは、ぶどう畑の脇の道を通って、すんなりとアウトバーンへ。
あぁ、私たちの希望、バーデンワイン試飲の夢は消え去った。
ガックリして、外を見ていると、フライブルクへ戻っている。
当然だ。東側の黒い森に向かうんだもの。
ご丁寧に、フライブルクの街中を通過して、シャウインスランドへ登っていく。
「これって、ブライザッハとか行かないで、もう少しお昼ゆっくりしてから、直接黒い森へ行っても良かったんじゃ???」
ざわざわざわざわ・・・・。
けっこうな雨が降り出した。。。
シャウインスランドは黒い森の端っこにあって、牧場が広がる高原だ。
長閑な美しい景色が見えるのだが、雨は少し上がっていても、見てのとおりの霧だ。
寒い。ライトダウン持って来て良かったよ。
景色を楽しむことなんか出来ない。
「少し停まるから、景色を楽しんで観てね~。」って言われても、何も見えないじゃん。
観光地じゃないから店も無い。
雨もまた降ってきた。
さっさと、バスに乗り込んで出発を促す。
次はティティゼーだ。
はい。寄りにも寄って、大雨。
H氏「降りてまっすぐ行くと湖があります。お店もあるけど、観光地料金で高いですよ。」
「トイレだけなら、そこに1ユーロのがあります。」
「30分後に、またここからバスで出発しまーす。」
とても有難い説明だ。
とにかく有料トイレへ。
それはいいの。有料の方が清潔なトイレだもん。
一応湖で行くも、9年前とは全く違う。
寒い。舟にも乗れない。店を見る気にもなれない。
かろうじて、観光局が入ってる建物でアンティークマーケットをやってるようなので行ってみたが、
お客も少ないからか、もう終い始めていた。
バスに戻って出発を待つと、エンジンがかからない。
くいくいくいくい。。。。。ぷしゅーー
私たち
「ダメじゃん。(電車で帰りたい。。。)」
「全員で押し掛け?」「無理無理。」
「どうするんだろね、JAF呼ぶ?」
「いやいやいやいや、ここはドイツだし。。。」
「ADAC?(ドイツ自動車協会)」
「バス2台なんだから、線でつないでかければ?」
。。。
ブルルン!
「あ、エンジンかかった。」「つないだんだね。」
やれやれ、バスにも見放されてるかと思ったよ。
H氏「はい。ディナー会場へ向かいまーす。」
謎のエクスカリバー?
調べると、第一次世界大戦記念碑らしい。
「はい、着きましたよー。」
と、H氏が先に降りて、農家風の建物に走って行く。
「あれ?扉が閉まった。拒否された??」
「ホントに予約入ってる?」
不安な私たち
「ざわざわざわざわ・・・・・」
とにかく、バスを降りて行ってみると。。。
扉が開いた。
Welcome!
おもむろに食前酒とプレッツェルが配られた。
ディナーの始まりだ!
つづく