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・・・⛄ 冬がやってきました ⛄・・・

山名の由来(3)

2012年08月29日 | 山登り

今週も登山は休み、「山名の由来3」をどうぞ。

今回は”いろいろ”です。

浅草・・・浅草岳(あさくさだけ:1558m:新潟県)

 「深草」の反対で、芝生のようなところ、または、砂礫地の多い所の意味。新潟県に多い。

粟・・・粟岳ケ岳(あわがたけ:1293m:新潟県)

 アイヌ語「アバ」は入口に近いところの意味。また、新潟・長野・岐阜では乾燥新雪雪崩のことを

 「あわ」と呼ぶので、雪崩の多い所の意味もある。粟の字は当て字か?

阿弥陀・・・阿弥陀岳(あみだだけ:2806m:八ヶ岳)

 阿弥陀如来、梵語でア(否定)・ミター(量)。つまり無量制限、計り切れぬ慈悲の持ち主。

 阿弥陀仏は主に浄土教の本尊として祭られる。

  :右が阿弥陀岳

烏帽子・・・烏帽子岳(全国に35ある)

 山容が烏帽子に似ているところから名づけられることが多い。烏は元来「う」と呼んだものが

 「え」に変わったもの?烏帽子は用いた帽子で、烏は黒いから黒帽子と呼んでいたものが

 変わったという。神官が用いることが多く、それとともに信仰登山が結びついている。

 また、頂上部が横に長い山形から呼ぶことがある。

   :烏帽子岳は岩の山

雄山・・・雄山(おやま:3003m:立山連峰の主峰)

 元来は御山(おんやま)が正しく、それが他の山と対比して雄大な山容から雄山の字を当てたと

 思われる。山岳信仰の最も基本的な形である「山を拝むこと」から御山と呼んだもの。

  :みくりが池に映った立山連峰

餓鬼・・・餓鬼岳(がきだけ:2467m)

 「がきあな」といわれる、山中に深い穴、キレット(切戸)が多い所からいう。

 (山中の洞窟をのぞくと餓鬼のように飢え苦しむという)

雁ケ腹摺・・・雁ケ腹摺山(がんがはらずりやま:1874m)

 連嶺の低地。大菩薩連嶺のものが有名。渡り鳥の雁が低い所を好んで越えたことからその名がある。

  :本来なら正面に富士山がある

駒ヶ岳・・・(全国に多数ある)

 駒・馬に関係のある地名で、山容が馬の形に似ている。残雪が馬の形に残り、農事暦と関係する雪形

 に因む場合もある。神馬が住んでいたなどの説もあり、いずれも信仰登山の対象となっている。

 また独楽の形に見えることに由来する説もある。

  :会津駒ヶ岳

杓子・・・杓子岳(しゃくしだけ:2812m:白馬三山の一つ)

 ジャレ・ザレなどと同じく、岩石がガラガラしたガレ場をシャクシと呼ぶことから、大きなガレ場の

 ある山をいう。

  :杓子岳

釈迦・・・釈迦が岳(しゃかがたけ:1800m:奈良県)

 釈迦如来、俗にいうオシャカ様。四苦八苦を救ってくれる、これが由来。

浅間・・・(全国に32ある)

 富士山を神体とする浅間信仰によって浅間神社が祀られている山。

また社がなくても、富士山を望むところにつけられている。

大日・・・大日岳(だいにちだけ:2501m:富山県)

 大日如来は仏教の根本仏で、万物を育てる日(太陽)の神であり、山は仏のいる聖地と考えられて

 山上に大日如来を祀った。富士山・北岳をはじめとして高山には大日如来が祀られている。

   :北岳

剣ヶ峰・・・富士山・白山・木曽御岳山・伯耆大山・上州武尊山・飯豊山・早池峰山等

 山頂が尖峰をなし、あたかも刀剣の背のように切り立っている山容からの呼称。

 剣を祀った社のあることが多く、信仰登山の対象となり、信仰の山に剣ヶ峰が多い。

  :上州武尊山

燕・・・燕岳(つばくろだけ:2763m)

 ツバメが翼を広げて羽ばたくのに似た山容をしていることによる。残雪がツバメの形に因むケースもある。

乗鞍・・・乗鞍岳(のりくらだけ:3026m)

 馬の背に鞍を置いたような山容に由来する。

   :ライチョウ(乗鞍岳にて)

船窪・舟窪・・・船窪岳(ふなくぼだけ:2300m)

 山頂あるいは山腹が船底のようにくぼんだ凹地をいう。雪の多い地方で、雪食によるカール状

 になったものが生成の原因と考えられる。二重山稜を形成している所が多い。

彦山・・・弥彦山(やひこさん:634m:新潟県)

 天照大神の子を祀るので、日子山と呼んだのが彦山に変わったという。

 弥彦山(新潟)雪彦山(兵庫)英彦山(福岡)を日本三彦山という。

  :弥彦神社

宝登・火戸・保戸・・・宝登山(ほどさん:497m:埼玉県)

 女性自身の意味。

薬師・・・薬師岳(やくしだけ:2926m:立山連峰)

 薬師瑠璃光如来の略で、さまざまな病害から衆生を救ってくれる。

 薬師如来は人気があって、祀られた山も多い。 薬師信仰に由来する。薬王・薬水なども同じ。

  :薬師岳

***********************

深田久弥はその著「日本百名山」で山の名前についてこう書いている。

 だいたい日本人は現実的・即物的であって、山の名なども、あるふれた物の形で現すか、

   分かり安い実際的な地形から採るのが大部分であって、洒落た文学的な名前はごく少ない。

    聖岳もその例に洩れない・・・・

                             自分も同感である。

今、あるルールを作って山の名前を募集したらどうだろう。

                   ”楽しいかもしれない”と思うのは私だけではないだろう・・・。

 

 

 


山名の由来(2)

2012年08月25日 | 山登り

今週、山登りは休み、山名の由来(2)です。

アイヌ語源の山を紹介します。

アイヌ(本来は人の意味)はサハリン(樺太)、千島列島、北海道や東北地方に多く住んでいたが、

明治以降減少の一途をたどり、現在では主に北海道に居住(約2万人)している。

また日本人と混血したアイヌ系日本人とでもいう人も多い。

これらの地域では、産業、習慣、衣食住の生活文化、宗教・文学・芸術などの文化の中に、

アイヌ文化が影響を与えた独特の地域文化が形成されている。

 その中でも地名は生活と結びついたものとして、アイヌ語を基としたものが多く残され使われている。

しかし、アイヌ語は元来文字をもたず表音のみであり、また、発音が難しく漢字にあてはめることが

困難なものがある。

漢字をあてたものの漢字そのものには意味のないものが多い。

北海道の地名の由来にはアイヌ語源のものが多い。(カタカナで表記したものが多い)

  :イワブクロ(羊蹄山)   :キクバクワガタ

まずは一般的な表現から・・・

アトサ(裸)・・・硫黄によって裸になった山。アトサヌプリ(硫黄山508m)

         阿登佐岳(1206m)など。

オンネ(大きい)・・・遠音別岳(オンネベツダケ:1331m)

カムイ(神)・・・神威岳(1322m)

ナイ・ベツ(川)・・・川の上流にある山に川名をつけることが多い。愛別岳(2112m)

ヌプリ(山・岳)・・・

ピリカ(美しい)・・・ピリカヌプリ(1631m)

ポロ(大きい)・・・幌尻岳(2052m)

ポン(小さい)・・・ポントムラウシ山(1247m)

ピンネ(雄の)・・・多くマチネ(雌)と対比する。尻別岳(ピンネシリ:1107m前方羊蹄山)

           後方羊蹄山(マチネシリ:1898m)

シャリ(アシの生えている所や、または湿地帯をいう)・・・斜里岳(1545m)

  :イワウメ   :エゾノツガザクラ

ウエンシリ(非常に大きな川の意味)・・・ウエンシリ岳(1142m)

シリベシ(大きい川の意味)・・・尻別岳(前述)

シレトコ(陸地の先端に意味)・・・知床岳(1254m)

チセヌプリ(枯れている山)・・・チセヌプリ(1135m)

トムラウシ(花や草木で覆われた山)・・・トムラウシ(2141m)

ニセコアンヌプリ(峡谷によりかかった山)・・・ニセコアンヌプリ(1308m)

ニベソツ(炎になって燃える山)・・・ニベソツ山(2013m)

フラノ(硫黄の臭いが強い所)・・・富良野岳(1912m)

ホロカメトック(魚の背鰭が遡上する川)・・・

レブン(低い山)・・・礼文岳(490m)

  :ウコンウツギ   :イワツツジ   :エゾリス

少し北海道の山の名前が理解できたと思います。

                     (日本山名辞典:三省堂より引用)

***********

早池峰山・・・ハヤチネと聞いただけで、可憐に咲き乱れるハヤチネウスユキソウを思い浮かべる。

日本のウスユキソウの中では早池峰のものが、ヨーロッパアルプスに咲くエーデルワイスに一番

近い形をしている。

   :ハヤチネウスユキソウ

早池峰山は(1914m)は、岩手県稗貫(ヒエヌキ)郡と下閉伊(ヘイ)郡の境にあって、北上山地では最も高い。

早池峰山の意味だが、まずこんな話から。

山頂の開慶水という霊池は、観音経をとなえれば、どんな干ばつでもたちまち霊水が湧き出して、

常に枯れることがないと伝えられる。

く水が涌くのあるだから早池峰という。

次は前述したアイヌ語説から。

昔はここ東北も蝦夷(えみし)が住んでいた。 アイヌ語の「パヤ(東)・ヤ(陸)・チニカ(脚)」つまり、

「東の陸の脚」とする説がある。

山麓には大償(オオツクナイ)小償(コツクナイ)来内(らいない)栃内(トチナイ)のように、アイヌ語で

沢や川を意味する「ナイ」の地名が残っているし、六角牛山(ロッコウシヤマ)、附馬牛(ツクモウシ)

の「ウシ」は北海道の羅牛(臼)と同じく「~のあるところ」と同系に思われるから、アイヌ語説も

無視できない。   (山名の不思議:谷有二から引用)

  :槍ヶ岳 

  名前の由来いいろあるようです。

    わかりやすいやつがいいですね、そのまんまというやつです。

 

           


飯豊山

2012年08月19日 | 日本百名山

8月14~17日まで飯豊山に登ってきました。

M旅ツアー、TDはK野さん、ガイドは阿保さんでした。  http://www.maitabi.jp/mt_japan/

: 飯豊山というより飯豊連峰と呼んだ方が適当かもしれない。

新潟・山形・福島三県にまたがる厖大な山塊である。

最高峰は大日岳だが、古来信仰の対象になった飯豊山は、その東にある二一〇五米峰である。

その三角点から少し下がった所に飯豊山神社があり、そこへ詣る表登山道には、

 そこで草鞋を脱いだという草履塚、神域へ入る前の試練の岩場御秘所、

 いよいよ社にさしかかると御前坂などの名が残っていて、昔の宗教登山の盛んだった

 頃がしのばれる。

イイデサンが普通だが、山麓にはイイトヨサンと呼んでいる村もある。

変わった名前だが、その語源ははっきりしない。

周辺には温泉が多いので湯出の訛とかも言われ、 また奥州白河郡に式内飯豊神社があり、

 イヒトヨという鳥名から出たという説もある。

飯豊山神社で買った明治38年刻の縁起には、

 「山容の麗しく豊に飯を盛るに似ているから飯豊と名づく」、と書かれてあった。 

                            (日本百名山:飯豊山から抜粋)

8月14日 22:00 東京駅を発ったバスは、東北道・磐越道と乗り継いで、登山口である

 4:30 川入集落へ、林道を歩いて登山口へ向かう、虫が多~~~~~い。

   :御坂登山口

8月15日(水)晴れ

 5:30 御坂登山口で、ガイドと合流し、入念なストレッチで登山準備、スタート!!

今日は標高差1230m、約8.2kmを登る。

  :大きな山塊だ。

登山口がつある、大きな飯豊連峰だ。

      

「御沢」の大木。                       :樹齢400年の杉      :200年の栃の木   

   :御沢登山口

「下十五里」方面へ進む。

      

:ブナの大木         :ノギラン       (小さい写真は クリック すると大きくなります)

   

7:25 「上十五里」に、基本的な標識。       ガスが出てきた。

  :水場

8:20 「地蔵山」巻道にある水場へ着いた。

      

:ツルリンドウ        :タマガワホトトギス     :オヤマノリンドウ

   :剣ヶ峰へ登り

10:00 「剣ヶ峰」の岩場を登る、本日最大の”山場”か?

  :剣ヶ峰

通常一番高い所を「剣ヶ峰」というが、ここは岩場の中間点。

           

:ホツツジ         :深山小米草    :コメバツツジ        :ヒメサユリの実

   :三国岳(1644m)

10:40 三国峠、避難小屋の主人と無数の赤トンボが歓迎してくれた。

          

:ミヤマクルマバナ     :センジュガンビ                       :赤トンボ

   :大日岳(2128m)

   :青い帽子がご主人   

  

三国峠からの登山道、ここからが”お花畑”だった。

         

:イワイチョウ         :ミヤマママコナ   :ヨツバヒヨドリ      :バッタ君

         

:ウツボグサ       :ウメバチソウ        :オニシオガマ  :コウゾリナ(顔剃菜)

           

:ハクサンシャジン     :ツルニンジン         :イワカガミ        :バッドマン?

多いのが、シャジン類及びウツボグサ、オニシオガマ(寄生植物)も初対面だった。

   :種蒔山

12:25 種蒔山へ、切合小屋が見えてきた。

         

:タカネサギソウ    :イワショウブ      :ヨツバシオガマ    :エゾシオガマ 

         

:タカネマツムシソウ 

ここからも花が続いた、これだけの数、タカネマツムシソウが咲いているのも初体験だった。

  :切合(きりあい)小屋  

13:00 切合小屋へ、今日から2泊お世話になる。

 切合小屋からのロケーションです。

                                  

:種蒔山           :草履塚~飯豊本山     :御西岳            :大日岳  

   

夕食:カレーライス(おかわり自由)           朝食:御飯(生卵・焼海苔)味噌汁(おかわり自由)

避難小屋だがここは食事も出る、2日間この「MENU」でお世話になった。

水洗トイレ有り、水有り、寝具はシュラフ持参という条件。

(蛇足だが缶ビールはスーパードライ800円/1本)

**********

8月16日(木) 曇り

4:30 起床、5:00頃 朝食、6:00出発予定。

      

夜明けを撮った、蔵王連峰の南側から登ってきた。

草履塚のピークめざして、雪渓の横を登って行く、春と夏が混在する場所だ。

           

春:ショウジョウバカマ   :ハクサンコザクラ      夏:チングルマ        初秋:稚児車

6:40 「草履塚」へ、休憩。南から北上する雲の動きが大きい。

   

:奥が朝日連峰       :会津磐梯山

  :姥権現

7:00 「姥権現」へ、天候の良化を願ったが・・・。

  

            

:ツガザクラ         :ダイモンジソウ       :ミヤマオミナエシ      :ヒメシャジン

   

トリカブト        :ダースベイダー?

   :御前坂

7:30 「御前坂」ここから飯豊本山(神社)への登りが始まる。

風は強いが雨はまだこない、この後、雨が来て合羽を着けた。

     

8:15 本山小屋に、風の様子を見るため”待機”。

TDとガイドが”鳩首協議”、飯豊本山のみ登り、切合小屋に戻ることになった。

(御西小屋⇒大日岳と進めば、強風に向かって進むことになるので、”危険”と判断した)

 

 

            

 :イイデリンドウ                       (バッジ特注品:800円也…高!!!)

イイデリンドウは”蕾”日照時間が2~3時間ないと開かない、バッジで我慢した。

                               

こんな天気、雨はともかく風が強い!!

       

 8:50 飯豊本山山頂へ、周囲は何も見えず。    :北側             :西側

   

9:30~10:00 ”失意”の中、下山。本山小屋で昼食後、切合小屋へ戻る。 

もうすぐ小屋。

          

:ヨツバシオガマ       :ミツガシワ         :アオノツガザクラ      :ミネウスユキソウ

12:00 切合小屋へ着いた、さあ何する?

と思っていると、ガイドさんが有志を募り、”ダケカンバを見に行く”との提案。

雨が懸念されたが、参加した。

         

:オオバキホウズキ     :イワショウブ        :ニッコウキスゲ       :ハクサンフウロ

12:30~14:30 雪渓をトラバースし、笹の茂った登山道を雨の中、往復約2時間歩いてきた。

  :切合小屋2nd-FL-Bed

1階の宴会部屋は”合唱”で盛り上がっていたが、Bedで先輩の話を聞きながら夕食を待った。

**********

8月17日(金)  曇り

 4:00起床、よく眠れた?天候は曇り、積乱雲の雲海ができている。雲の動きも、早い。

今日の歩程は標高差1230mを下り、登山口へ戻る。

  :今日は雨?

6:00 入念なストレッチをして切合小屋を後にする。

          

:オヤマノリンドウ      :ウサギギク         :ノリウツギ          :オトギリソウ

  :三国小屋

7:30 三国岳へ戻ってきた。道中、生徒と”花”の名前の確認をしながら歩いた。

7:50 懸念した雨も降らず、無事「剣ヶ峰」の岩場を通過した。

   :ブナの樹林帯

剣ヶ峰を過ぎると樹林帯に入る、風もないので”厚い・熱い・暑い・アツイ”

9:40 横峰、 10:20 上十五里、 10:55 下十五里を経て、

  :この日差し

11:25 御前登山口へ無事下山。 

ガイドさんと、最後のストレッチをして、「炎天下」バスの待つ道路まで、30分歩いた。

バスで移動すること1時間、「喜多の郷・蔵の湯」 http://www.furusatosinkou.co.jp/

                  で汗を流し、エネルギーを補給して、帰途に着いた。

     **********

         行程(標高差:1635m、約22.4km) 

     8月15日(水) 5:30 御前登山口 ⇒6:50 中十里 ⇒8:00 笹平 ⇒8:20 水場

               ⇒10:00 剣ヶ峰 ⇒10:40 三国山 ⇒12:25 種蒔山 

               ⇒13:00 切合小屋    (7時間30分)

     8月16日(木) 6:00 切合小屋 ⇒6:40 草履塚 ⇒7:00 姥権現 ⇒御前坂

               ⇒8:15 本山小屋 ⇒8:50 飯豊本山 ⇒9:30~10:00 本山小屋

               ⇒11:05 姥権現  ⇒12:00 切合小屋 (6時間)

              12:30 切合小屋 ⇒(地蔵尾根散策) ⇒14:30  切合小屋

     8月17日(金) 6:00 切合小屋 ⇒7:30 三国岳 ⇒7:50 剣ヶ峰 ⇒ 9:40 横峰 

               ⇒10:20 上十五里 ⇒10:55 下十五里 ⇒11:25 御前登山口   

                                          (5時間25分)

                                               ********** 

 

 

 

 

 

                                

 


木曽駒ヶ岳~宝剣岳~空木岳

2012年08月11日 | 日本百名山

8月8日~10日まで2泊3日で中央アルプスを縦走してきました。

M旅ツアー、TDはS木さん(カリスマTDK野さんと同級生)でした。

中央アルプス:東に天竜川の流れる伊那谷、西に木曽川が貫流する木曽谷に挟まれて、約100キロの

長さで南北に走る山並みが木曽山脈、中央アルプス。

地質は花崗岩からなっており、風化が激しいため白砂を敷きつめたように見える。

登山対象となる山は、北端の経ヶ岳に始まり、将棊頭山、木曽駒ヶ岳、宝剣岳、檜尾岳、熊沢岳、空木岳

南駒ヶ岳、越百山、恵那山など。 (山渓カラー名鑑:日本の山1000より抜粋)

8月8日(水) 晴れ

7:30 新宿発 →(中央道) →駒ヶ根I で降り しらび平 →(路線バス) 

   →しらび平 (駒ケ岳ロープウェイ) →千畳敷へ

今日の予定は、標高差m、約3.4kmを歩く。

   :宝剣岳

千畳敷(標高:2612m)で昼食、お花畑を見る 観光客が多い。

12:40 乗越浄土(稜線)へ向けて歩き始める。 (クリックすると大きくなります)

             

:トモエシオガマ      :タカネヨモギ         :ウサギギク         :ショウジョウバカマ

      

:ウメバチソウ       :ハクサンイチゲ       :タカネグンナイフウロ

春の花(ショウジョウバカマ)も残っていたし、終夏の花(ウメバチソウ)も咲いていた。

  :乗越浄土への案内板

ここから「八丁坂」この時間、下山者が多い、観光客も乗越浄土までは行くようだ。

   :乗越浄土

13:40 乗越浄土へ、雲は出ているが、Blue sky・・・。

  :千畳敷

氷河の浸食によって山地の斜面に生じた半円形の窪地をカールという。

ここ「千畳敷カール」も夏になると見事なお花畑となる。

  :前方に中岳

リュックを宝剣山荘にデポし、木曽駒ヶ岳をピストンする。

  :中岳

14:05 中岳へ、花崗岩の塊!!

     :コマクサ  

一旦鞍部に下り、登り返すと・・・

                         

14:30 木曽駒ヶ岳山頂                    :駒ヶ岳神社

         

:宝剣岳            :三沢岳           :主稜線           :前岳

山頂は360°眺望可能だが、御嶽山は雲に隠れていた。

  :花崗岩の岩場      

帰りは明日のリハーサル、中岳をトラバースして宝剣山荘に降りた。

      

:チシマギキョウ       :タカネツメクサ       :イワツメクサ

   

今日のベッドは宝剣山荘の3階の屋根裏、トタンの照り返しで厚いが、スペースは充分だった。

**********

8月9日(木) 晴れ

今日は中央アルプスの主稜線を歩き、木曽殿山荘まで縦走する。

標高差はチャラだが、歩程はkm、細かいアップダウンが続くコース。

         

:富士山           :南アルプス         :黎明(前岳)        :宝剣岳 

6:00 宝剣山荘発、宝剣岳へのいきなりの岩場が始まる。

   :岩場を歩く

         

:御嶽山           :三沢岳          :南アルプス         :千畳敷 

  :宝剣岳山頂(せま・・・)

6:20 標高差70mを20分で登り山頂へ、後ろも続いているので早々に先へ進む。

   :主稜線

正面右が「空木岳」その後ろが「南駒ヶ岳」、まだはるか~かなただ!!

         

:白いチシマキギョウ?(珍種)         :ベンケイソウ        :誰の?

岩場を登る!!!

   :極楽平

6:50 岩場を越えて、「極楽平」へ、一息着いた。

      

:遠く乗鞍岳?        :宝剣岳           :三沢岳

         

:チョウノスケソウ      :コマウスユキソウ     :ホツツジ

  :濁沢大峰(2724m)

濁沢大峰への登り(15~20分程度)これがいくつもある。

         

大きな岩のクラック部にダイモンゾソウが咲いている(健気だ) 

      :猿たちがいた。

      

9:50 檜尾岳(2723m)へ、ここが中間点。昼食をとる。 この絶景が”おかず”だ。    

         

山はもう秋の装いだ。   :ミヤマアキノキリンソウ  :トウヤクリンドウ

   :正面のピークが熊沢岳

今日最後のピーク熊沢岳をめざす。

雲海に浮かぶ「空木岳」奥は「南駒ヶ岳」   

   :熊沢岳

熊沢岳への登りは、大岩のトラバースや岩場の登り、ニセピークもいくつかあった。

11:50 山頂へ、後は熊沢五峰と呼ばれる小ピークをクリアーすれば木曽殿山荘が見えてくる。

   :東川岳への最後の登り

13:25 東川岳へ、正面には「空木岳」、急登を下れば「木曽殿山荘」だ。

   :空木岳

   :木曽殿山荘

落ちるように下る登山道の下に木曽殿山荘が見える、やっと終わる!!

          

:キオン           :ヤマハハコ         :ハクサンチドリ       :3つ咲いています

13:55 ”木曽殿越し”に建つ、木曽殿山荘へ、

木曽殿越とは、空木岳の北西直下、東川岳の南側直下に位置する。(標高は2500m)

治承4年(1180年)9月源氏覇者のひとり木曽義仲(源義仲)は木曽からこの地を越え、

伊那谷に侵入して平家方の笠原平吉照直を破ったという故事が残る。

 木曽谷から伊那谷に抜ける空の道として、渡り鳥や蝶がいまでも飛来する。

8月下旬、空が赤く見えるほどの多量の赤とんぼの群れが越えてゆくという。

小屋は全員が2階に寝る、宿泊者は60人、フトン1枚に2人で寝ることになる。

「木曽義仲の力水」と呼ばれる水場に水を汲みにいった。

道はお花畑、お花と水を Get して小屋へ戻った。

           

:イブキトラノオ       :マルバタケブキ       :クルマユリ          :セリバシオガマ  

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8月10日(水) 晴れ

今日は空木岳に登り、池山尾根を下る。標高差m、約kmの歩程になる。

空木岳:山名の起こりは、「卯木=うつき」からきている。春、伊那谷からこの山を眺めたとき、

中腹以下は黒木の森なのに、山頂部は残雪模様が美しく、それがあたかも満開のウツギのように

見えることから、その名が付けられたようである。(山渓カラー名鑑:日本の山1000より抜粋)

 日本百名山の著者深田久弥はこう書いている。

登山者というロマンチストは美しい山の名に惹かれる。心の中に、まだ訪れたことのない、しかしその

美しい名前だけは深く刻みこまれている、幾つかの山を持っているものだ。

私にとって、空木岳はその一つであった。

空木、空木、何というひびきのよい優しい名前だろう。

もし私が詩人であったなら、空木という美しい韻を畳入れて、この山に献じる詩を作りたいところだ。

4:30 朝弁当を持って、ヘッドライトを付けて小屋を出る。朝の冷気が気持ちいい。

日の出が見れればいいが。

  

昨日から歩いてきた縦走路。

   :ライチョウ?オブジェ

   :正面が山頂

6:10 空木岳山頂です、(昨日一つフトンで寝た小貫君と)

   

南アルプスは今日も海に浮かんでいました。

   :空木平

空木平から見た山頂です、緑はハイマツです。

   :駒石

7:00 「駒石」へ、自然が作り上げた花崗岩の作品です。

針葉樹林帯へ入ります、暑いけど花が楽しみです、針葉樹林帯とお花畑で見た花たちです。

           

:ハクサンフウロ      :ハクサンシャクナゲ    :イチヤクソウ         :オオカニコウモリ

       

:シミツケソウ        :シャクジョウソウ    :ギンリョウソウ

8:00 「迷尾根」と呼ばれる最後の岩場です。

新しい鎖が設置されている、これがない時は事故も多かったと話を聞いた。

   :池山小屋分岐

9:40 池山小屋分岐に、水場がある。

標高は1200m程度、咲く花も野草が増えてきた、ホトトギス類が多い。

         

:タマガワホトトギス    :ヤマジノホトトギス                      :センジュガンビ

10:40 登山道とお別れです、ここからは池山自然歩道に。

      

:イワギボウシ        :タマアジサイ

11:30 菅の台スキー場へ着いた、標高差2000mを下り終えた。

迎えのバスに乗り、駒ヶ根「こぶしの湯」で入浴・昼食を済ませ、

13:30 帰途に着いた。

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       (行程:登り標高差344m、下り標高差2000m、約25km) 

     8月8日(水) 12:40 千畳敷 ⇒13:40 乗越浄土 ⇒14:00 宝剣山荘 ⇒14:30 木曽駒ヶ岳

              14:50 宝剣山荘  (約2時間30分)

       9日(木)   6:00 宝剣山荘 ⇒6:20 宝剣岳 ⇒6:50 極楽平 ⇒9:50 檜尾岳

               11:50 熊沢岳 ⇒13:25 東川岳 ⇒13:55 木曽殿山荘  (約8時間) 

      10日(金)   4:30 木曽殿山荘 ⇒6:10 空木岳 ⇒7:00 駒石 ⇒8:00 迷尾根 

               9:40 池山小屋分岐 ⇒11:30 菅の台スキー場  (約7時間) 

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山名の由来(1)

2012年08月05日 | 山登り

 山の名前はどうやって付けられているのか?

まず山とは、その定義から。

「平地より高く突起し、万物を養育する地塊」として、地形的なもののみでなく、

たちのぼる雲気をあたりにのべて万物を養育する力があるとしている。

                                        (大漢和辞典)

山は隣の土地より盛り上がっている所の意味で、大小や高低を問題としない象形文字だが

使われたのは丘の方が歴史的に古いという。

岳(嶽)は山の上にまた山が重なって険しくそびえているものをいうとしている。

【山名の起源】は・・・

Ⅰ:自然的な要素からでたもの

  地形によるもの・・・

   全国でも多いのは丸山(円山も含む)であり、槍ヶ岳・烏帽子岳・大山など。

  :烏帽子岳(北アルプス)

  方位・位置・・・

    朝日岳・夕日岳や東西南北がつく、高見や展望や日陰・日向、国境にあった見晴らし

    のよいことから十国峠・三国峠・三俣・国見など。

  :大朝日岳

  気象・気候・・・

    雲取山・霧ヶ峰・岩菅山など。

   :雲取山

  岩石・地質・・・

    黒岳・赤石岳・青笹山・一ノ倉岳・水晶岳など。

   :水晶岳

  動物・植物など・・・

    犬ケ岳・猿投山・馬追山・蛇ケ岳・浅草岳・檜尾山など。

Ⅱ:文化的な要素からでたもの

   宗教・信仰・・・

     最も多いのは愛宕山、仏教・神道などの宗教や山岳信仰、民間信仰に基ずくものは

     秋葉山・阿弥陀岳・権現岳・地蔵岳など。

  :阿弥陀岳(八ケ岳)

   歴史・・・

     城山・物見山・高社山など。

   民族・産業・雪形(残雪の形で生活や農作業の季節の目安とする)

     燕岳・蝶ケ岳・農鳥岳など。

  :燕岳

   自然と関連した民族・・・

     鳥越・雁ケ腹摺山・十二ケ岳など

   アイヌ文化・・・

     アイヌ語は文字がなかったので表音として文字をあてて山名とした。

     カムイは神威・神居、ヌプリは山で、チセヌプリ(枯れている山の意味)

     ピリカヌプリ(美しい山の意味)など。 

  :後方羊蹄山

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 荒川三山の呼び名の怪!?

  前岳は、山梨県側では奥西河内岳、長野・静岡県側では荒川岳と呼ぶ。

  中岳は、   ↓     魚無河内岳、長野県側では中岳、静岡県側では奥西河内岳。

  東岳は、   ↓     悪沢岳、長野県側では東岳、静岡県側では地蔵岳と呼ばれている。

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                                     (出典:日本山名辞典=三省堂)