中谷歩さんが亡くなる事件があってからも、毎日の出来事はいつものように起きて、時はいつものように流れていっています。
でも、ため息ばかりで、なかなか日記を書く気分になれずにいました。
しかし、大変不愉快なことがあったので、今日はやっぱりこうして日記をひらいて書くことにしました。
「少年法に基づいて、基本的な情報を公開しない」という姿勢について。
それは私も理解できます。しかし、少年の服装や、どんな体つきで、どんなバイクに乗っているとか、そういう情報は指名手配になった時点で、公開すべきではないでしょうか。
逆に、本人が亡くなっていたからというだけで、急に実名・顔写真報道をするということ。これには納得がいかない。
公開するだけの理由など、今となっては、もう全くないのではないでしょうか。
私には、ただマスメディアが興味や好奇心をあおるためだけに公表したとしか思えない。不愉快に感じます。
するのならば、この少年が逃げていることが発覚した時点でするべきだった。そう思います。
実名報道をした読売新聞、日本テレビと、テレビ朝日はこんなふうに理由を述べている
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▽実名報道
読売新聞 容疑者が死亡し、少年の更生を図る見地で氏名などの掲載を禁じている少年法の規定の対象外になったと判断。事件の凶悪さや19歳という年齢も考慮した。
日本テレビ 男子学生が遺体で発見された段階で、少年の更生を前提に規定された61条の対象外になったと判断。事件の重大性、社会性、年齢などを総合的に検討した。
テレビ朝日 指名手配されていた少年の死亡が確認されたことで、少年法が尊重する更生、保護の機会が失われたと判断。事件の重大性もかんがみた。
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少年法が尊重する更生、保護の機会は、確かに少年が自殺した段階で失われています。
でも、それならば、今この実名と顔写真を公開するメリットはどこにあるのでしょうか?
もし本人がいまだに逃走中で、また凶悪な事件を起こす危険性が高い、というのならわかります。しかし、その可能性があるときにはそうせずに、事件を起こした本人がすでに死んでいる今、事件の凶悪さを語るのに、実名も顔写真公開も必要ないと思うのは、私だけでしょうか?
「事件の重大性、社会性、年齢などを総合的に検討」・・って、一体何をどんなふうに何と検討したのですか?今さら実名に切り替える「社会的な」必然性はどこにも見当たらないじゃないですか。
こういった実名報道をした各社は、あたかも自分たちが【社会的な利益を尊重して】実名報道に切り替えたように話していることに、怒りを感じます。
「社会的な利益」って何?今さら、少年の実名や顔写真が出て「利益」をこうむるのは誰なのですか?
人殺しの親、子どもが自殺した親、という大きな傷を負ったこの少年のご両親や家族は、実名報道されることにより、多くの心ない人からの攻撃も受けるでしょう。
彼らは嫌がらせにも近いような仕打ちを、弁解のしようもないような方法で受けて、それが世間では当たり前のことなの? 殺人を犯した子どもの親だから?
そんなこと、中谷さんたちは望んでいないと思います。そりゃあ、悔しいでしょう、恨んでも恨んでも、恨みきれないでしょう。
でも、中谷さんたちが望んでいたのは、少年が生きて、理由を話してくれて、謝ってくれることだったはず。逃げていると思われていたときに、もっと多くのひとに協力してもらえるよう、そのときに情報を公開して欲しかったはず。
少年がこういう事件を引き起こすに至った経緯はわからないけれど、生活環境や家族環境を考えたら、
育てた親に責任が100%ないわけではないんだろうとは思います。
でも同じような家庭環境、生活環境で育つ人は沢山いる。その中で、事件を起こさずに生きていく人だってやっぱり沢山いるのだから、親兄弟にその責任をかぶせて責めるのはどうかと。いや、責めることができるのは、被害者の中谷さんたちだけで、まわりの私たちがとやかくいうことではないと思います。
今さらの実名・顔写真報道がもたらすものは何かということを、自社の利益としか比べられない、情けない実名報道組のメディア各社には今回のことをもう一度よく考えてもらいたいです。
そして自社の利益のためというのが本心なのに、それをあたかも「社会のため」「事件の重要性」などといったもっともらしい言い回しで擁護するのはやめてもらいたいです。
でも、ため息ばかりで、なかなか日記を書く気分になれずにいました。
しかし、大変不愉快なことがあったので、今日はやっぱりこうして日記をひらいて書くことにしました。
「少年法に基づいて、基本的な情報を公開しない」という姿勢について。
それは私も理解できます。しかし、少年の服装や、どんな体つきで、どんなバイクに乗っているとか、そういう情報は指名手配になった時点で、公開すべきではないでしょうか。
逆に、本人が亡くなっていたからというだけで、急に実名・顔写真報道をするということ。これには納得がいかない。
公開するだけの理由など、今となっては、もう全くないのではないでしょうか。
私には、ただマスメディアが興味や好奇心をあおるためだけに公表したとしか思えない。不愉快に感じます。
するのならば、この少年が逃げていることが発覚した時点でするべきだった。そう思います。
実名報道をした読売新聞、日本テレビと、テレビ朝日はこんなふうに理由を述べている
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▽実名報道
読売新聞 容疑者が死亡し、少年の更生を図る見地で氏名などの掲載を禁じている少年法の規定の対象外になったと判断。事件の凶悪さや19歳という年齢も考慮した。
日本テレビ 男子学生が遺体で発見された段階で、少年の更生を前提に規定された61条の対象外になったと判断。事件の重大性、社会性、年齢などを総合的に検討した。
テレビ朝日 指名手配されていた少年の死亡が確認されたことで、少年法が尊重する更生、保護の機会が失われたと判断。事件の重大性もかんがみた。
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少年法が尊重する更生、保護の機会は、確かに少年が自殺した段階で失われています。
でも、それならば、今この実名と顔写真を公開するメリットはどこにあるのでしょうか?
もし本人がいまだに逃走中で、また凶悪な事件を起こす危険性が高い、というのならわかります。しかし、その可能性があるときにはそうせずに、事件を起こした本人がすでに死んでいる今、事件の凶悪さを語るのに、実名も顔写真公開も必要ないと思うのは、私だけでしょうか?
「事件の重大性、社会性、年齢などを総合的に検討」・・って、一体何をどんなふうに何と検討したのですか?今さら実名に切り替える「社会的な」必然性はどこにも見当たらないじゃないですか。
こういった実名報道をした各社は、あたかも自分たちが【社会的な利益を尊重して】実名報道に切り替えたように話していることに、怒りを感じます。
「社会的な利益」って何?今さら、少年の実名や顔写真が出て「利益」をこうむるのは誰なのですか?
人殺しの親、子どもが自殺した親、という大きな傷を負ったこの少年のご両親や家族は、実名報道されることにより、多くの心ない人からの攻撃も受けるでしょう。
彼らは嫌がらせにも近いような仕打ちを、弁解のしようもないような方法で受けて、それが世間では当たり前のことなの? 殺人を犯した子どもの親だから?
そんなこと、中谷さんたちは望んでいないと思います。そりゃあ、悔しいでしょう、恨んでも恨んでも、恨みきれないでしょう。
でも、中谷さんたちが望んでいたのは、少年が生きて、理由を話してくれて、謝ってくれることだったはず。逃げていると思われていたときに、もっと多くのひとに協力してもらえるよう、そのときに情報を公開して欲しかったはず。
少年がこういう事件を引き起こすに至った経緯はわからないけれど、生活環境や家族環境を考えたら、
育てた親に責任が100%ないわけではないんだろうとは思います。
でも同じような家庭環境、生活環境で育つ人は沢山いる。その中で、事件を起こさずに生きていく人だってやっぱり沢山いるのだから、親兄弟にその責任をかぶせて責めるのはどうかと。いや、責めることができるのは、被害者の中谷さんたちだけで、まわりの私たちがとやかくいうことではないと思います。
今さらの実名・顔写真報道がもたらすものは何かということを、自社の利益としか比べられない、情けない実名報道組のメディア各社には今回のことをもう一度よく考えてもらいたいです。
そして自社の利益のためというのが本心なのに、それをあたかも「社会のため」「事件の重要性」などといったもっともらしい言い回しで擁護するのはやめてもらいたいです。