広島での鑑賞は、私にとって2回目。
あのね、この映画は1回じゃ消化しきれません。覚悟しておきましょう。
『チルソクの夏』のように、虜になるのとはちょっと違うのですが、1回観ると、「いや、もう1回観たい」と絶対に思ってしまうのです。
2回目では、印象に残ったシーンも、少し変わりました。
今回、私が一番よかった・・と感じたシーンは、最後の七波の涙です。
この涙に、全部の思いが詰まっているような、その思いと前向きな明るい未来と、それらがありありと分かるのです。不思議な涙です。
他にも、ぞくっとするくらい凄かったのは、藤村志保さん。
まだまだ若いお母さんから、最後は命の炎が消えそうなおばあさんまで、これこそ女優さんなんだ!って思わせます。藤村さんを見ていると、このふたつの話が、本当はふたつではなく、あくまでも一つの話なんだと、自然と感じてくるのです。
原爆投下のあの日から平成の現在まで、全部を知っているのは、実は藤村さん演じるお母さんだけなんですよね。
あとは、皆実と打越さん。あの二人(麻生久美子さんと吉沢悠さん)、なんだかとても「昭和」なんです。とてもとてもプラトニックで。
すごく想いあっているのに、ほんの少し手を触れ合う、それだけで。本当にそれだけなんですよ。
最後の最後に打越さんが、それまで「平野さん」って呼んでいたのを、「皆実!皆実っ!!」って名前を呼ぶのだけれど、もう、それが本当に最後で。・・こうして綴っているだけでも涙が出てきます。
もう平成の現代の若い人たちに、そういう気持ち(プラトニックな気持ち)を、少し取り戻してもらいたいですよ・・。
伊崎充則さんもよかったな~ 高校生の純粋な感じと、大人になってからもその純粋さを失っていない感じ。よくこんなに年齢幅のある役を演じられるな、と驚きです。相手役の女の子もかわいらしかったですね。大人になった七波が、手足が長くて、きっとお母さん似なんだな~って自然に思えました。
七波のお母さんは、『カーテンコール』で、若いときの藤村志保さんを演じられた栗田麗さん。
旭さんは、やっぱり自分のお母さんにも似た人を選んだんだね~なんて、違う映画だけど、勝手に結びつけて考えてました。(笑)
『チルソクの夏』からは
亜沙美ちゃん、松本じゅんさん、田村三郎さんが「夕凪・・」で、恭代ちゃんと田山涼成さんが「桜・・」に登場です。みなさん、それぞれポイントの高い役柄です。だから要チェックです。
あぁ、他にも、書き始めたら永遠に続きそうです。
<長くなりそうなので、今日はここで・・また、きっとつづきます>