NHKドラマ『GOTAISETSU(ごたいせつ）』

NHK山口放送局が制作したドラマ「GOTAISETSU（ごたいせつ）」。山口サビエル記念聖堂を舞台に、昨年作成されました。主演は柏原崇さん。
今までは実は見逃していて、今日やっと見ることができました。

～幼い息子を捨てた母親と神父になったその息子との間に繰り広げられる「愛」と「ゆるし」のドラマです～

主人公の楓は幼い頃に父を失い、また母に置き去りにされるという悲しい過去の持ち主。愛に餓えていた孤独な男でした。
その後、ずっと見つめてきてくれていた北野神父の影響からか、またはそこに愛を求めていたからなのか信仰の道に入ります。

そしてそんな彼がある時、北野神父の計らいで、予期せぬ形で生き別れの母と再会を果たす事に・・

壁一つ隔てた部屋にいるのがお互い母子であると言う事を知らずに続く二人の会話。暗く、閉ざされた空間、外部とは一切遮断された二人だけの場所です。しかし、二人の会話が何とももどかしい。
そして、二人はお互いの正体に気がつくのですが・・すぐ近くにいるのに壁に隔てられたお互いの距離の何と遠いこと。

しかし、この邂逅によって長年のわだかまりから二人は解放されたのです。

主人公楓の子ども時代を演じる子役の子の目と、柏原さんの目がそっくりでした。あの寂しげな目が、切なくて涙が出ます。
また、「御大切（ごたいせつ）」という言葉・・どんな意味があるのか奥の深さも感じます。そう、とても短いドラマだったのですが、２時間ドラマを見たくらいの印象でした。

◆再放送◆ NHK ＢＳ２ ２００８年３月２１日（金）午後７時４５分から　

舞台となった教会は こちら