クマルさんの、昨日の日記を見てたら、ひとことふたこと、ちょっとだけ発言したくなってしまいました。
だって神楽坂だもんね。
神楽坂いいよ。こんな都会のど真ん中に、この路地は希少価値だもん。災害があった場合は、ちょびっとまずいんだろうけど。
ちょっと、どうせ酒関係の話なんでしょ?でございますよ。
やめてくださいでございます。
神楽坂の綺麗なイメージを、酔っ払いの天国みたいに、イメージ払拭させないでほしいのでございます。
大丈夫だよ、クマル。
綺麗にいくから。
実はクマルさんが行った、鳥茶屋の小路を突き当たりまで行き、道なりに左へ折れ、石段を右方向へ下っていくと、そこは「拝啓、父上様」の世界。
この絵、どこだか判りますか?
すぐ判ったヒトは、そうとうの映画事情通。
そうなんです。旅館、和可菜のある通りのスケッチだったんですね。
ここから、あの「男はつらいよ」が生まれたんですねぇ。
当然使われたのは、相馬屋さんの原稿用紙……かな?(「拝啓、父上様(第一話)」のエピソードにもでてくるよ。北原白秋が愛用していた原稿用紙なんです。シナリオライターのヒトも使えるよ。200字詰め原稿用紙もあるから)
業界では、魔の缶詰旅館と呼ばれ、書き上げるまで、一歩も外には出してもらえない、監獄以上に厳しく辛い檻なのです。
だって、考えても見てください、外にはそれこそ三味線でも聴こえてきそうな、料亭や酒場がてんこ盛りなんですよ。
酒も飲ませてもらえず、原稿用紙とにらめっこしながら、芸者さんの石段を上るカランコロンという音を聞いていなきゃなんないんだもんねぇ。
そりゃあもう、男はつらいよ!ですよ、まったく。
実際、徒歩2分で、創業昭和12年の老舗「伊勢藤」があります。
渋い縄暖簾。
椿が入り口に植えてあり、暖簾がなけれが、民家としか思えない、そんなたたずまい。
太田和彦先生お薦めの店。
ん?誰ですかこの↑ヒト。
太田先生すみません。シャレです。怒らないでね。
新 精選東京の居酒屋太田 和彦 (2001/12)草思社 この商品の詳細を見る |
詳しくは、この本に載ってるよ。
基本的に一汁四菜。
ビールとかは無し。てか置いてません。
飲みものは酒オンリー。常温か燗酒。
昔ながらのやり方なんですねぇ。
冷房とかないんで、夏場は団扇がカウンターにスッと出されます。
そこが、また粋なんだなぁ。
こんな店で飲むようになったら、フランチャイズ型の居酒屋なんて、騒々しくて、もう行けませんて。
静かに飲み、今後のニッポン映画について考える。
第二のクマ澤は、やっぱぼくになるのかなぁ?
え!黒澤?