
狸です。狐ではありません。
落語でも有名な王子の狐。狐と王子は縁があります。
何故かというと、王子には稲荷神社の総本山があるからなのです。
そこへ通じる道は、昔々は江戸時代、将軍が日光へ参詣に行くときに通った道でもあるのです。
今は、森下商店街です。
その商店街と交差する坂道があります。
これまた有名な権現坂。(王子神社へ通じる道です。昔々は、王子権現だったのでその名前がついたのでしょう)
ということで、狸です。
狐がいるのだから、狸もいていいじゃないか!
ということで、権現坂の途中に居酒屋“狸”があります。
ちなみに、この坂をずずずいと登り、十条方面のバス通りに出ると、越後屋さんという蕎麦屋があり、田村正和さんがドラマの為に手打ち蕎麦の打ち方を修行した店があります。
そこの王子の狐(という蕎麦)は絶品。キツネそばなのに、油揚げは入っておらず、湯葉が入っていたりして、これはもう絶対お薦め。
酒もいいのが揃ってます。
でも、今回は狸です。(

この前、居酒屋のオヤジさまこと我らが名誉隊長が、あのテノールでよく響く声でおっしゃいました。「王子の“狸”っていい店だって評判らしいけど、行ったことある?」
何をおっしゃるタヌキさん。ぼくを誰だと思っているのですか。
ただのクマではありませんよ。酒が飲めるクマなんです。
といっても、行ったのは五年も前。はて、どんな店だったことやら……。

ということで、隊長!潜入調査行ってきました。
以前は確かそんな関心しなかったような気がしたけど、今回改めて行って

酒はごらんの通り、松竹梅。お燗してもらいました。
あ、それと佐渡の北雪(純米)も旨口でおいしかったです。
まずは当然


お供は茶豆。味が濃厚で旨い。
そして



お供はコレ。松輪のサバ。
どうです、このテカリ具合。
関東なので、上品に〆てありました。

調子こいて、ヒラメの昆布〆も食べちゃいました。
これはもう芸術です。
そろそろ焼き物がほしいなぁ。で……

これには、ぶったまげました。
サンマの肝焼(わたやき)。
もう、これだけで酒が何杯でも飲めます。

タヌキの醤油サシが可愛い。

この絵も、のん兵衛にはたまらない。

最後はお新香で仕上げして。
隊長!
前回お会いしたとき、大したことないですよ。って言ったの取り消します。
一軒屋の自分の家でのご商売なので、ベラボウな値段でもなく、ちょいと一杯には最高の店でした。
今後も、気になる店があったら、言ってください。
ぼくが及ばずながら、きっちり潜入飲食してきますので。
ランチもやってるらしいので、今度行ってみようっと。