What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

有川浩 レインツリーの国

2006年10月19日 11時06分38秒 | 
 もう皆さんが、散々感想を書かれておいでなので(笑)私的横道な感想を。

○たぶん文庫化されたら、もっと売れるんじゃないでしょうか?

 私が有川さんの作品を一冊も知らなくて、初めて読むのであったら、ハードカバーで1200円は買わないです(ごめん、けちんぼで)でも、文庫だったら買うと思います。私が恋愛物を(しかも極純愛物)を普段からほとんど読まないタチなので尚更なんですが、ちょっと内容がハードカバーにしては、薄いです。有川さんは、ハードカバーで出したかったから「図書館内乱」とリンクさせたのかしら?と思いました。

○障害の話~障害には色んなものがあります。

 今回の聴覚障害をお持ちのヒロイン人見さんの抱える不安や苦しみを、他の「障害」と言われるモノに置き換えてみると、同じように当てはまりますね。パニック症候群や対人恐怖症などの精神的なもの、生まれ付いての四肢の欠損や脳の発達不良などの肉体的なもの、後天的あるいは先天的に障害を持っている方は、今もって理由のない差別や偏見に、取り囲まれています。それでも、10年・20年あるいはそれ以前よりは、ずっと理解が進んで来ています。
 有川さんは旦那様のご病気があったから、聴覚障害について書きたかったと「あとがき」に語っておられますから、今作でその事についての記述が多かったのは、仕方がないです。でも「障害」を持つ人が、ごくありふれた隣人として居るんだと言う事を、訴えた点では良い作品だと思います。

○「純な恋愛」の進み具合が、読んでいて恥ずかしかったです(笑)

 ・・・来た(汗)えーと、如何にもメール全盛な年代の恋愛事情でした。
お付き合いする始まり、お顔を見て話して・・と言うのが大前提ではなくなったんですね。こうやってPCに言葉を打ち込んでいる私ですが、現時点では、メールから始まる恋愛は未体験です(これからもないって・笑)

 お話の中で、メールで話が盛り上がって行くなか、向坂君も「こんなの初めてだ」と言いますが「実物に会う怖さ」を興味が上回るのが、今時のお兄さんだなァと私は思いました。「いや、普通でしょ?」と思われる方、某TV番組の「ブラックメール」で私がどんだけ大笑いしているか見せたいですよ。あんなに簡単に信じちゃうの、可笑しくないですか?(いや、確かにメールの文章が感心する程上手いんですけど・笑)
 そういう抵抗感が無いのが「向坂君が、人見さんにいつもとは違った恋心を既に感じているからさ」という事を、暗黙的に読者に伺わせるところが、創作だ~と思います。痛い目にあっていたら、こういう夢見がちな展開に行かないでしょう?え、男の哀しいサガで行っちゃう?あるかもねぇ(ため息)

 お話の恋愛部分は、極ありきたりな「お付き合いする事」の可愛らしさが書かれていて、恋愛中のお嬢さんやお兄さんには、すごく身近に感じられたんじゃないですか?私は・・・うん、昔こんな事あったね(爆)


○お話の発端となる「ラノベ」について

 もう画像を挙げて感想を書かれておいでのブログさんもあったので、へぇ実在するんだと思いました。長いラノベの愛読者さんへの、ファンサービスでもあり、有川さんも人見さんや向坂君のように、語り合いたかったのかもしれませんね。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この本の感想を探していて「ききみみずきんのポケット」様のブログに廻り合いました。物心ついた時からの難聴でおられるそうで、その感想はやはり健常者とは違う視点で興味深いものでした。そして、記事の中に”岡山県聴覚障害者センターのリンクページに、県立図書館が登場しました”というものがあります。「図書館と聴覚障害とがこれほど密接に結びついた具体例を、私は初めて見ました」とお書きになっておいでですが、とても心に響くものでした。有川さんの「図書館シリーズ」をお好きな方、読書がお好きな方、ぜひ皆さんに読んで頂きたく、ご紹介させて頂きます。

「ききみみずきんのポケット」はこちら↓

http://kikimimizukin.at.webry.info/200610/article_14.html
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

病気休暇を悪用しないで欲しい

2006年10月19日 10時13分10秒 | 日常
 腹が立つ話は、書かないつもりだったのに、約束違反でごめんなさいね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

>5年間で出勤8日 奈良市職員、病気を理由に

2006年10月18日 asahi.comより

 奈良市の環境清美部に勤務する40歳代の男性職員が病気を理由に休職・休暇を繰り返し、ここ5年間の出勤日数が8日しかないことが18日、わかった。同市は、人事院が今月13日、病気休職・休暇の期間が計3年を超える国家公務員について、免職などにできる分限処分の指針を打ち出したことを受けて調査しており、男性職員の処分を検討するという。

 奈良市によると、男性職員が最後に出勤したのは昨年12月23日。今年に入って年次休暇、病気休暇を相次いで取って1日も出勤していない。2、4、5、8月にそれぞれ違う病名で診断書を提出、休暇を取り直していた。同市の規則では、ひとつの病名で90日間の病気休暇を認めており、給料は満額支給されている。

 人事院が打ち出した分限処分の指針では、3年間の病気休職・休暇が満了しても職務に就けない場合は、医師2人の診察を経て処分を判断する。同市人事課では「国の指針に基づいて、処分を検討していきたい」としている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
*環境清美部→環境整備部ですよね



 いやもう、言う言葉が見つからないくらいに、腹立たしいんですが、この手の話が実はよく聞かれるんです。最近では、同様に病気休暇を繰り返していた公務員夫婦の妻が、空き巣で逮捕されたんですが、病気を理由に保釈されたという事が地元紙に小さく載りました。

 皆さんの職場にも、そういう人が居ませんか?
実際問題として、ごくたまにしか出勤しない人に、仕事を担当させれる訳ないじゃないですか?それを「閑職に追い込まれた、その事で精神的苦痛を受けた為に治療中」とか言って、更に休むんです。

 「病気」と言っても、肉体上のものも精神上のものもある訳ですし、深刻な病と闘っておられる方もおいでですから、一概に決め付ける事は出来ません。でも、こういう事例が身近にあると、その方たちもそうですが、ごく普通に毎日の仕事を頑張っている人や、残業したり休暇返上で土・日も働いている人たちが、本当に遣り切れないです。

 保育園に預けたお子さんが急に熱を出して、お迎えに行かなきゃならないのに、仕事が終わらないとか、家に帰ってコンビニ弁当食べて寝るだけの生活が一ヶ月以上も続いているとか、苦しい事情を抱えて仕事している人が沢山居ます。書類を作ってあちこちの説明会に行って、理不尽に怒られて頭下げて、会議に出て結果だけ見ている人に好き勝手言われて、また書類を作り直して・・・社会人で仕事してたら、ここで病欠したって誰も変わりは居ない状況で、休める訳ないという体験、皆さんありますよね?



 考えますよね「どこまで我慢したら良いんだろう?」って。
こうやって、人としてのモラルも何も気にせずに、病気休暇取って給料貰って、親兄弟も仕事も関係ないって・・・やりたくなるけど、やらないのが、最低限度のプライドですよね?

 そうやって我慢して、精神やられやすいタイプなんだそうですよ、私(笑)
でも私はずるいのでね、ガス抜きが得意になって来ました。守りたい者の為に、長く長く毎日を繰り返します。



 話がそれましたが、やはりシステムは悪用する人が常に存在するので、どんな優秀なモノでも、チェック体制はしっかりしていなければと思います。チェック基準の社会情勢に合わせた改善は、絶対にやって欲しいです。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高屋奈月 フルーツバスケット 11/20発売の花ゆめにて、いよいよ最終回

2006年10月19日 09時00分30秒 | 漫画
 とうとう、この長いお話の終わりを見る日が来ます。
嬉しいような、寂しいような・・・この感慨深さが、漫画読みの喜びなんですが。


「(仮)日記Ⅱ」様から引用

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


11月20日発売「花とゆめ24号」にて「フルーツバスケット」がついに最終回ですよ。チラシの案内をご紹介。

~★長い長い宴会もついに終わりの時を迎えることとなりました。どんなに楽しく、永遠にも思える時間にも必ず終わりはやってきます。高屋奈月先生の代表作となった「フルーツバスケット」もいよいよ24号をもって最終回となります。

★これを記念し、表紙・巻頭大増52P・ふろく・口絵プレミアム・リングネックレスプレゼント・高屋先生インタビューと「フルバ」づくしの24号。来春発売予定の「ファンブック第2弾」のハガキ募集告知もあるので、絶対に見逃さないでくださいね☆~

ついに完結ですか。ふろくも「フルバ名言かるた」付きなのでファンは買うしか。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする