What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

伊坂幸太郎 アヒルと鴨のコインロッカー

2007年05月11日 11時43分14秒 | 図書館で借りた本
 図書館で借りて読んでみました。

いやー、伊坂さん節全開です(笑)作中登場する「悪人たち」が、「あまりにも極端に悪いやつと書かれていて、現実味が無い」という感想を書かれていたブログさんがあったのですが、身近にごく普通に居るよなぁと私は思いました。同じく作中登場する「そしらぬ顔をする人たち」だって、あぁ居る居ると思いながら読みましたし。私的には、ペット殺しというか、「動物を虐待して喜ぶ感情」に、一切共感しませんし、最大の嫌悪を感じます。だからドルジや琴美さんが「そうせずにはいられなかった」事が、よく判りました。

 映画は、明日12日に仙台先行上映されますが、これを観て仙台の街を歩いたら、すっごい興奮すると思います。だって小説を読んだだけでも、八木山動物園や一番町や東北大(作中では違う学校になってますが、あの雰囲気は東北大ですよ)がまざまざと感じられますもの。正確に言うと「空気」が感じられるんですよ。

 本を読み終わってみると、映画のキャスティングの絶妙さに唸らされました。松田龍平さんばっちり!瑛太さんばっちり!大塚寧々さんばっちり!このキャスティングは、絶対に映画を成功に導くと思います。

 私が感じた印象を、とても良く伝えて下さっておいでの文章があったので、引用させて頂きます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

>「書評 文芸作品」amezo様 
http://548206.blog103.fc2.com/blog-entry-49.html#comment1

本書の舞台は仙台だが、具体的な地名や場所がそれほど出てくるわけでもない。
だがそのわりには、この小説は仙台という街の「空気」を非常に濃厚に伝えてくれる、という気がした。

新幹線や地下鉄がある都会ながら、大都会すぎない生活のリズム。
さして見所はないが、それなりの動物園。
アーケードの人ごみと、都会ならではの不気味さ。
人と人との微妙な距離感。
海のほうへ行くと、急に寂れてくる感じ。
それから、やけに広い空。

舞台となったコインロッカーなどは「ああ、あそこだな」と想像もつくし、そこに荷物も預けたこともある。

私が仙台に長くいたことがあるから感じることなのかも知れないが、場所の持つ「空気」を伝えることのできる作者の力は素直にすごい、と思う。

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 ちなみに、八木山動物園のレッサーパンダのコーナーには檻が無く、手前に堀があるだけなので、これは捕まえられるだろうなぁ、と一度は誰でも考えると思います(笑)


*追記

ドルジ役の田村圭生さんのブログ 「田村圭生のアタマ」 http://yaplog.jp/tamura_kei/archive/151

仙台での舞台挨拶他の様子が判ります。

コメント (2)
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「きっかけはアニメ」って今更じゃないですか?

2007年05月11日 08時54分21秒 | アニメ
 阪神とうとう勝ったー!連敗ロード脱出ですよ、良かったなぁ。



 さて、週刊マガジン連載中の「新説 巨人の星 花形」を読んで、野球に憧れる少年がいるかと言われるといまいち自信がありませんが、「バッテリー」や「おお振り」を読んで、憧れる少年(少女も)は居るかもと思います。別にスポーツの分野だけじゃないと思うんですが、漫画やアニメが欠かせない現代日本人にしてみれば「こんなふうになりたい」「なんて魅力的な世界なんだろう」と思うきっかけが、漫画やアニメだったというのはごく普通だと思っていたので、今更こんな事に気づいたのかしら?とちょっと感じたのが、以下の記事です。

きっかけはアニメ アメフットなど競技人口増のワケ -スポーツのニュース:イザ!

 記事内で、”40~50代は野球の「巨人の星」バレーボールの「アタックNo.1」、30代はサッカーの「キャプテン翼」バスケットの「スラムダンク」などにあこがれてプレーを始めた人が多い。”と書かれていますが、他にも「エースを狙え!」や「愛のアランフェス」など、広く皆さんにお聞きすれば、もっと出てきますよね。

 ただし「テニプリ」に関して言えば、これほど凄まじい商業展開をし、なおかつ成功をおさめた作品は(成功した例に「ドラゴンボール」や「遊戯王」などはありますが)スポーツ漫画のジャンルでは無いと思います。とにかく色んな意味で一時代を築きましたよ。ちゃんと「アニプリ」放映終了の影響まで書いてあって、ファンとしてちょっと嬉しくなってしまいました(笑)
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