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欧米礼賛体質は今後も続くか

2008年11月04日 20時00分09秒 | 経済関連
日本人の中にも、「頭から信じて疑わない」という人々が大勢いる。これは本当に不思議。欧米式が良くて、「日本はだからダメなんだ教」の信者が、そこかしこにごろごろしてるのである。これは恐らく、心の底からの「劣等意識」でも持っているのではなかろうか、という疑念さえ抱いてしまう。


この記事で取り上げたが、シーメンスの株価は5倍にもなっているのに日本の大企業はダメだ、だから海外勢に負けるんだ、みたいな日経ナントカの記事があったわけです。
株主に人種は関係あるの?(笑)

ところが、現実をよく見てみると、企業価値が本当に5倍にもなったのかと言えば、全然そんなことはないんですよ。単なるマネーゲームの結果に過ぎないわけだ。市場の評価が正しい、とか言うが、全然そんなことはない。

日経ナントカが取り上げてたシーメンスの株価は最近ではどうなっているかといえば、50ユーロを割っている。47~48ユーロくらいでしかない。03年には約60ユーロくらいだったから、「大幅なマイナス」になっちゃってるじゃないか(笑)。
当時、ユーロ円は約125円くらいだったので、大体今と同じくらいの水準だな。ということは、シーメンス株を保有していた日本人がいるとすれば、円換算で7500円だった株価が6250円にまで落ちてしまった、ということだわな。5倍もの企業価値を生じているなんてのは、バブル的な幻想に過ぎないんだよ(笑)。

こういうのを鵜呑みにして、頭から信じ込んで疑わないという、その資質こそが、欧米礼賛体質であり、「だから日本はダメなんだ教」教徒といってもいいだろう。

比較として、最近名前を変えたり三洋電機をゲットするらしいパナソニックの株価はどうなのかというと、03年の年初頃には1200円程度(03年内に1000円割れまで落ちた)として、現在が1600円くらいですから、まあ、損失は大したことない。少なくともシーメンス株で損をするよりは、パナソニックの方が「株価下落は小さい」ということだわな(笑)。因みに、日立製作所は03年に500円程度で、今の株価も480円程度ですから、ちょっとマイナスだな。つまり、シーメンスと似たり寄ったりって程度なのではないですかね。企業価値がそうそう飛躍的に高まる方法なんて、簡単にはありゃせんのだよ。あるとすれば、それはインナーで互いが互いの役割を演じて、正回転を生み出せた時だけだろうね。世の中そんなには甘くはないんだよ。

GMを見てみろ。株価は10分の1まで落ちちゃったじゃないの。昨年夏のサブプライム・ショック以降の下落幅だけでも、40ドル程度から6ドルまで真ッ逆さまじゃないか。企業価値が本当に反映されていて40ドルだったのか?そんなに急に企業が変わるもんなのか?


株価に振り回される企業が、ちょっと可哀想だ。
経営環境ではなく、もっぱら株価に翻弄されているのだ。