いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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信用割当のこと

2008年11月08日 18時29分43秒 | 俺のそれ
スティグリッツの話が出されていたので。
踏み倒しの合理性 - hiroyukikojimaの日記


ええ、ええ、信用割当ですね。
で、「バンザイ」されると、貸し手が困るということですわな。これが、普通。つまりは、「貸し手責任となる」ということなんですね。しかし、そうではないのが、貸金市場だったわけで。

信用割当に関しては、貸金関連記事を書き始めた06年5月頃の時点で、47th氏が記事で取り上げていたのを拝見したと思います。ただ、暴走ネット厨の如き池田某のような「経済何とか」の類が、実証がないだのアネクトードだのと言っていたな(笑)。法的規制をすることについて家父長主義だと蔑んでいたが、彼の言う理屈の正当性がただの一度だって補強されたことなどない。もう済んだ話だから、どうというわけでもないんですがね。


さて、話が逸れたが、戻ろう。
信用割当の話は、この辺に書きました。

06年11月>「大竹先生の異論」に異論あり

07年10月>貸金業の上限金利問題~その19

では、経済学者たちがこの問題にどのような答えを出してきたか?
それは現実をどの程度反映しているものか?

阪大グループのペーパーは良い部分も多くあるが、疑問に思える部分もある。
本当に政策立案に際して、実用的な水準に到達しているのかといえば、その信頼性は残念ながら高いとは思われない。


このこと以上に、経済を専門としている大学研究者たちが、「正しいとは思えないような理屈」をいかにもっともらしく言うか、ということは判りました。いかにも学術っぽく、理論の装いだけはあるんですよ。超過需要だの、正規分布だの、需給曲線だの、一般人に見分けられない程度に、学問の匂いだけはあるわけだ。これに加えて、他の同業者たちが評価すれば正しい答えが判る、といったレベルではない、ということです。経済学以外の分野でも、例えばインチキ医学とかありますが、その殆どが専門の医師たちによって評価されると「それはトンデモだ」というような共通の評価を得られるのではないかと思います。しかし、経済学は違う。同業の経済学者たちが寄り集まって考えたとしても、何の役にも立たないことの方が多い。より「専門家ヅラ」した連中が幅を利かせたりするだけで、経済学素人でしかない多くの一般人はまんまと引っ掛かる。同業者にでさえ「ウソが見破れない」のであれば、一般人になんて無理に決まっている。つまりは、エセだろうが何であっても通用してしまう、ということだ。


そんな人たちの言う「正しさ」なんてものは、あまり当てにはできないな、と個人的には考えている。



筑紫さんの死を悼む

2008年11月08日 18時26分55秒 | 俺のそれ
残念なことです。
謹んで哀悼申し上げます。


まるで受賞したのが最後を飾ったかのようで、運命的なものを感じます。

日本記者クラブ賞のこと



多分、筑紫さんには「知」が備わっていたのだと思う。
今時のマスコミ(特にテレビ)には欠けているが、筑紫さんは持っていたのだと思う。

残念だ。



海賊狩りは戦争じゃない・2

2008年11月08日 00時43分12秒 | 外交問題
またか。
パソオタだか何だか知らんが、しつこく批判したいみたいだな。どうせマトモに考えられないんだから、無理して反対意見を書くのは止めたらいいんじゃないか、と思わないでもない。能無し野党と同じようなもので、ただ「はんたーい」って言いたいだけではないかな。それとも、本当に考えることができないのでしょうか。


どうやら、次の記事が気に入らなかったらしい(笑)。
コレね>海賊狩りは戦争じゃない

ウチのブログに書いてることが、気になって仕方が無いんでしょうか?(笑)
それとも、前に書いたクラスター爆弾関連の参考記事を取り上げたことが、面白くなかったとか?まあ、別にどうでもいいんですけどね。


私自身、経済学なんてものは中々に難しくて、理解したり学んだりするのは大変なわけで、正しく考えられるかどうかは判りませんが、それでもまあ少ない知恵を絞って考えてみれば、何かは判るってこともあるんだろうなとは思うわけですよ。誰かさんの書いている意見は、そうした形跡がなさそうだけど。本当に中身について考えてみようとしたんだろうか、と疑問に思うわけだ。
だが、こっちが書いてることに文句を言いたいだけの人間の場合、「物事」について考えようとはしないわけだ。難癖をつける為だけの反対意見を言おうとするのだな。問題への意識ではなく、ただの「個人への非難」を目的としているからだろうね、きっと。まあそれも自由ですから、別にいいですがね。が、かなりつまらん人間だな、とは思うね。

経済学が嫌なのであれば、オタ仲間の中で自己満足でも得られるように、ソッチ方面で頑張ったら宜しいんじゃないですか?


もの判りの悪い頑迷な誰かの為に、簡単な例で書いてみるよ。

今、自分の家がある。
家には盗難被害が有り得る。泥棒がウヨウヨいるわけだ。
さて、この対策としてどうするかというと、カギをかけるとか、セキュリティシステムを付けるとか、ガードマンを雇うとか、色々とあるわけだ。現実にはどうしているかといえば、盗難被害の大きいような金持ちとか資産家みたいな方々はセキュリティなんかを充実させたりする。中には、高額な対価を払って、一定ゾーン内には部外者が許可なく入ることを禁じている住宅地なんかもある。
普通の一般家庭では、そこまで対策をとらなくても、盗まれる被害が小さいので、「高額な対策費を投入することはしない」。それが合理的だからだ。


ところがですね、驚くべきことに、高額な対策をとるのが当たり前、としか考えられない人が稀にいるんですよ。

具体的に書くとすると、
◎盗難を防がねばならないから、ガードマンを大量に雇って家の周りを警備せよ
みたいな意見ですな(笑)。

無駄の多い対策というのが、まさしくコレだ。
普通、盗難に遭うかどうかは不明ですよね。すると、例えば盗難保険を使う、みたいなことはあるわけです。被害に遭ったとしても、多少はカバーされるからね。少なくとも、ガードマンを何人も雇って、警備するよりはコスト的にマシだ、という場合は多いわけです。盗難が成功する件数が増えると、泥棒に参入してくる人間が増える、というのは、一理あるかもしれない。が、泥棒だって、タダでなれるわけではないわけだ。相応のリスクを取らざるを得ないんだな、これが。獲物になりそうな家を見つけ出し、準備を整え、うまく盗めてなおかつ逃げのびねばならんのですから。そんなに簡単な商売であるなら、儲けが出続ける限りどんどん増えていくだろう。しかし、現実には住人全員が泥棒になったりはしない(笑)。競合になっていくからね。盗みの獲得利益が無限に大きくはなっていかないから。そうした中で儲けを出し続けられるというのは、かなり困難なことが多いでしょうね、多分。なので、泥棒がどこまでも増え続けるということはないので、被害金額もある程度頭打ちになるでしょうね。すると、盗難は完全には防げないが、被害が無限に大きくなっていったりはしないし、その盗難対策コストもある程度の水準で留まるでしょうね。

そういうことが、自分の頭では考えられない人が現実に存在する、ということだな。で、泥棒を防ぐには、もっと高額な対策を選択し、無駄であっても盗難を防ぐべきだ、という主張をしているわけだ。ガードマンを家の周りに並べておけば防げるぜ、って、そりゃ当たり前だわな(笑)。たとえ無駄に高額な盗難対策費用がかかろうとも、盗難を防ぐことの方が重要だ、という何か特定の思考をするタイプなのかもしれませんが、普通に考えれば「金が無駄になるね」ってことは誰しも直ぐに思いつくわな。

年間の盗難の被害額が100万円、対策費(保険料等を含む)が10万円だとしよう。全体のコストは110万円だ。盗難被害を20万円にしようとすると、この対策費が150万円となってしまうなら、合計では170万円となってしまうので、全体のコストが多くなってしまう。それなら、盗難被害100万円を払っても対策費は10万円でいいんじゃないか、というのも一つの考え方ですから。高度な犯罪防止社会をどうしても目指したいということなら、そういう選択がないわけではないが、その分は多く費用を払うことを覚悟せねばならない。これは、前にも指摘した(参考1参考2)が「チタン製ガードレールにしろ」とか「洪水を防ぐにはダムを作れ」といった、効果の割りに費用が多額にかかってしまう対策を要求するのと同じなのだよ(笑)。
何遍言っても、理解できない人間というのはいるもんだ。

「安全、安心」をナーバスに求めるのと、一体何が違うのか?
軍事的思考だか何だか知らんけど、論理や冷静みたいなものを金科玉条のように語ってる割には、自身が費用対効果を考えられないというのも笑える。そういう人は、自分ちの周りにガードマンを配置しておけばいいんじゃないか?どんだけ無駄な費用がかかったとしても。さぞかし、ご満足だろう。


さて問題です。
・日本がソマリア海賊の被害に遭った(支払った)金額はいくらか?
・日本が給油活動で使う金額はいくらか?

今年7月1日~来年1月15日までに使われる給油活動費用の予算計上は56億円。

あと、この記事が参考になる>
JMM「海賊物語」オランダ・ハーグより/春 具

こちらの記事の数字を見ると、ソマリア海賊はかなり儲けているみたい。今年だけで、支払われた身代金は約3千万ドルだって。ほほーう。すると、1ドル100円だとして、約30億円ですか。これって、誰が払ったのかといえば、日本ですか?(笑)
「テロとの戦い」には屈しない、とか言う国々なのであれば、払うのをやめればいいのにね。やむなく払う場合が多いとは思うけどね。
で、海賊稼業も大変みたいで、かなりの人数を投入しても高々30億程度しか稼げず、船と武器弾薬や燃料なんかの必要経費もあるしね。


日本としては、56億円を投入するよりも、保険料に充当するとか海賊被害を受けた場合のみ補償する制度であるとしても、まあ56億円もかからんだろうね。損害保険料値上がりだの、船賃値上がり→価格にはねかえる、とか言うのも、実際どうなの?
コストを考えるのは必要だろうとは思うが、例えば為替要因の方が変動費への影響度が大きければ、「海賊が頻発するので保険料が値上がりし、そのコスト分だけ消費者価格に反映される」なんてことが、どの程度行われているんですかね、って話だわな。もし海賊被害が原因で、輸入価格の高騰とか日本の消費者がそのコスト分を多額に払わされたという数字が出せるなら、まあ出してみたらいいんじゃないか?
日本が海賊対策としてここ6年間で300億円払うことになるのであれば、損害額を全額補填した時よりも高い。外国が支払った分まで日本が払ったとしても、ソマリアでの被害額はそんなにはいかないだろうね。


◎上の泥棒の例で言えば、盗まれた被害額+通常対策費全部よりも、ガードマンを並べておく費用の方が何倍か多い

こんな感じか?


参考までに、元々、海賊被害件数が最も多かったのは、インドネシアをはじめとする東南アジアだから。「盗難アジア」じゃないけど。ゴメン、オヤジギャグで。
世界の海賊被害のうち、かなりの割合が東南アジアで起こっていたわけで、その時には「欧米諸国が戦争しに」やってきたのか?(笑)
東南アジア諸国が協力し、日本も海保なんかが協力して、マラッカ海峡近辺の警備強化などの対策をしたんでしたよね。で、身代金被害は日本人クルーの場合にもあったはずだな。ロイズは東南アジア近辺に危険海域を定めて、実際に高額な保険料設定としていたはずだわな。損害保険料が10倍とかになったことも、実際にあったんじゃないですかね。輸送コストはその分押し上げられるとは思いますが、それが商品価格に反映され、消費者が多額の「海賊対策コスト」を払う破目になったんですかね?
で、それが日本国内で大問題とされ、海自が直接出ていかねばならない、みたいな意見が出されていたんですかね?(笑)

海賊なんて今に始まったことなんかではないでしょ?
これまで日本の関連する船が危険海域を通過することはあったでしょ。ソマリア沖とかには、全く関係なく。


結局、調子のいい連中というのは、何かに託けて「海賊対策に給油が必要」みたいなことを言い出すわけだな。


◎海賊被害がある→保険料が上がるor損害金発生→輸送コストアップ→商品価格に転嫁→消費者が負担させられる

この実例とか費用負担がどれだけあったかというような数字を出せばいいものを、何故か出さない●●オタ。まあ数字を見て考えないのは前からなので、別に不思議でもないけど。


で、自宅周りは、泥棒が心配なのでガードマンを並べておくわけですね?
無駄に費用がかかっても(笑)。


感情的な意見や「○○の安全を守れー」とか「○○基地はんたーい」とかを笑う人たちはいるかもしれんが、その笑ってる人間が実質的に同じことを言ってるようにしか見えんな。

ワロタ。←あ、オレもだな。ちょっと反省。