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行政の体制整備が急務

2009年10月03日 12時40分46秒 | 政治って?
組織の位置づけをある程度明確にするべきだろうね。似たような会議や組織を作って、屋上屋を重ねる、というようなのは効率が悪くなるだけだろう。

総理を含む重要閣僚からなる、「最高意思決定組織」は何か、というのが、全然明確になっていないもの。経済財政諮問会議がかつて「最上位」とされていったように、そういう機関をまず明確にするべき。とりあえずこれを「最高組織X」と呼ぶことにする。ここには総理、その他連立を担う閣僚を入れたいということなら、そうすればいい。人数は多くて10人以内くらいか。これまでのところ、政府の重要会議の議事録が明らかになっているものというのは、一体何があるのか知らないが、そういう情報公開も全く進んでいないよね。

もっと、きちんとした構想を、具体的に、一般国民にも理解できる程度のものを提示しないと、どうしようもないと思うけど。

素人考えですが、とりあえず書いてみるから。


・最高組織X:
経済財政諮問会議みたいな、役回りの会議。ここで最重要案件を討議、連立政権内の意思統一を図ると共に、総理の最大の指導力発揮の場とする。組織の意義と存在は、極めて明確。


・戦略局:
主に1年以上の中長期に渡る政策決定の基礎を作る組織。政権の目標とする政策テーマをまず掲げること。具体的には、例えば
①社会保障 ②税制 ③地方分権 ④公務員制度改革 ⑤教育
のように設定し、何をどう変えるべきか、その実行段階をどう設定するか、そして最も重要なのはタイムスケジュールを提示することだ。そういう具体的作業をやらせるのに、必要な組織を作ればいいのでは。
最高指揮官は戦略相。配下には、グループ分けごとに、各リーダーを置く。とりあえず大隊長と呼ぶことにする。それぞれに副官を付けてサポートする。その下には、分野ごとで必要な細分化を行ってもいいことにすればよい。社会保障なら、年金、医療、介護、福祉、というように。更に下の部門には配下を置いてもいいよ、と。福祉なら、生活保護と障害者、みたいに。

戦略相――大隊長(+副官)――中隊長(+副官)――小隊長(+副官)

こうすることで、何をどうやっていきたいか、というのを明確にしてゆくことが必要。大隊長クラスには、議員、民間人、官僚、など、中隊長クラスには民間人か官僚、以下同、というような感じで。副官は、モロに官僚の定位置というべきかもしれないので、官僚から誰か選抜して充てればいいのでは。この人選も戦略相に人事権がある、ということにすればいいだけだ。

社会保障を変えようと思っても、税制も同時に変えていく必要があるのだから、そういう大きなテーマに取り組んでゆくべきだろう。年金統合は困難が大きいならば、まず医療保険統合を先行実施させる、その為にはどういう課題をクリアしなければならないか、税や保険料負担と給付の関係はどうなのか、というようなことを、具体的に実施スケジュールに乗せてゆく作業をしないと、何も実現できないのではないかと思うが。そういう最後のまとめ段階にもってゆく為の土台を、まず目指すべきでは。
最終的な決定権限は、「最高組織X」にあるので。

税調とかの組織との兼ね合いなんかも、少し整理する必要があるかも。ある程度専門的な話をまず積み上げることが必要なので、戦略局である程度作っていってから税調で議論、それを再びフィードバックさせて戦略局で「社会保障と税制の一体改革」みたいに着手することを考えるのか、というようなことです。


・行刷会議:

ここは、行政の無駄組織や無駄な仕事なんかを洗い出す部門。まずは、全員会計検査院の検査報告書を精読し、点検の目の付け所を感覚として養えばいいのではないか(笑)。総務省の行政評価もそうだし、まずは、そういう「既にあるもの」の結果を生かすべく仕事をするといいのでは。

ただ、削る一方であると、失われる機能というものもあるので、「それが本当に消えていいのか、問題ないか」というのは、検討する必要があるかもしれない。そういう部分にも配慮しつつ、削るものは削り、他の部門と統合できるものは移し替え、予算、権限、人員についての整理をつけるように考える、ということになるだろうか。

他には、「いらない規制項目」なんかもあるので、例えば「理美容」に必ずシャンプー台設置義務、みたいな、アホな規制をなくせ、というような話だな。そういう規制の削りを行うかどうかは、dpj がどういう構想を持っていたかにもよるだろう。そっちは内閣府のどこかでやってくれ、という話になるかもしれないし。行刷で予算編成というのは、あんまり意味がないよ。


・補佐官、秘書官:

これもどういう権限を与えるかによると思う。補佐官は、主に総理に代わって情報を集めたりするのでは。補佐官は言ってみれば総理の分身だから。何かを決める、といったような、強大な権限は必要ないと思うが、総理の命令や意向を各関係部門に伝達するとか、そういうのは必要かもね。

秘書官というのは、秘書なので、代理とか分身ではない。極端に言えば、お世話係、ということになるよね。組織というよりも、一層個人に近いものではないかと思う。秘書官が何かの権限を持つというのは、基本的に望ましくないのでは。秘書官は会議に出席できたりしないし。補佐官とは違うと思う。


・官房長官:

平たくいえば、「女房役」という名の通り、女房なんですよ。政権運営に必要な女房であって、どちらかというと、表舞台のメインには立たないと思うけど。影の役回り、ということ。

大名がいるとして、官房長官は女房、各大臣は配下の武将、ということになるわけで、女房がでしゃばるとろくなことはない(笑)。配下の武将は戦闘に出かけたりするけれど、女房は滅多なことでは戦場には立たないし。家を守りつつ、主従の関係をうまく取り持つとか、あちこちに気配りしたりとか、時には夫の相談に乗ったりとか、そういった役目なんでは。

女房殿が鉢巻巻いて、薙刀片手に戦場で「一番乗り~!」とかやろうとすると、それは大抵の場合、「マズいんじゃないですか」ということになってしまうよね、と。武将じゃないんだもの。あくまで女房殿ですから。目立ちすぎは問題だよね。そういう控え目な役回りであると自覚していることが必要。
でも、一家の内側から全てが見えるという利点があるので、欠かすことのできない重要な存在ということになる。夫を立てつつ、官房の仕切りは、女房の仕事ですから。夫が誰に会い、どんな話をし、何を命じたか、みたいなのを知る立場にある、ということです。




「経済音痴」露呈の鳩山政権で市場は失望一色

2009年10月03日 10時54分28秒 | 政治って?
これほど僅かな時間しか経っていないにも関わらず、選挙が終わってからの1ヶ月で期待というメッキは全て剥げ、マーケットの失望売りが鮮明となってきた。dpj は、組閣まで一体どんな準備をしてきたのか。

最も問題なのは、司令塔なき迷走劇である。
多くの識者たちが、自民党時代の総理総裁を非難していたけれども、ここに来て総理のリーダーシップが霞んでいる、ということに気づいたであろう。はじめから予期されたことではあるが、官邸機能は別に何かがよくなったわけではない、ということがある。また、菅戦略相、仙石行刷相が、共に「何を、どうやって作業を進めるか」ということについての認識が極めて乏しいということがある。つまり、入れ物ばかりが増えただけで、別に何かが変わったというわけではない、ということでもある。
戦略室、行刷会議という2頭立て馬車は、一歩も前に進まない、ということになっているわけである。


ここに、リーダーの構想力の乏しさが浮き出ているわけである。端的に言えば、全ては準備不足、ということである。誰に何をさせるか、仕事をどんな風に割り振るか、という、まさに「コンビニ店長」っぽい差配能力が欠けているためである。それは、dpj 内部ですら、何をどう進めていったらよいのか判らない、という、ただの迷いと混乱が起こっているのだ、ということになるであろう。

個々人に、好きなように仕事をさせていると無駄が多くなりがちである。居酒屋であろうと、ファミレスであろうと、似たようなものではないかと思う。結局は、仕事でもって人間を鍛えないとダメなんだろうな、とは思う。自分にそういう能力が乏しくてうまくできないなら、誰か他の者に命じて代わりにやってもらえば済むはずなのだ。フランス語ができなければ、通訳を手配すればいいだけだ、というごく当たり前のことが判っていないのである。逆に言えば、自分1人では全部できないのだから、いかにやってもらえるか、ということを考えるべきなのだ。フランス語を一からマスターしようと試みるには、時間と労力を必要とするということ。


仮に、自分であればどうするか。
とりあえず、一番暇な人間は誰か、ということを考えれば、自ずと答えは出てくる。鳩山総理は海外に出かけたり、表舞台で活動しなければならないのだから、「日本の顔」という役回りがとりあえず必要だったわけでしょう。そうなると、手の空いている暇人にやらせるというのが、効率がいいと大体決まっているんですよ。そうです、菅さんが一番「決まってすることがない」人なんですよ。他の担当省庁を割り振られた人たちは、それなりに仕事が沸いてくるだろうけれど、菅さんはそれがあまりないのですからね。

つまり、答えは、「当面は、菅のところでやれ」ということになりますわな。「まず、菅に聞け」ということにすればいいだけ。鳩山総理が、そういう指示を発すればいいだけですもん。
菅さんも、やけにノンビリと言いますか、ちゃっちゃと陣容を整えて、仕事の割り振りを考えていけばいいのに、一体全体何をやっているんだろうね。まずスタッフを集めない限り、前には進まないでしょうよ。「改革の志士」に賛同する官僚たちを集めてくればいいだけなんじゃないの?(笑)
そういう人脈とか、ないのかな?準備はしてなかったの?
自分が、「どういう連中に集まってもらいたいか」というのを、まず出さない限りは人は来ないんじゃないの?例えば、国鉄民営化の時だって、国鉄総裁とかみたいなトップの人間だけではできなかったでしょう?そうじゃなくて、むしろ、松田さんとか、葛西さんとか、そういった「内部の人間」こそが、国鉄について熟知しており、そういう人たちの能力を使うのがいいはずだ。一番霞ヶ関に精通しているのは官僚に決まっているのだから、改革派のやる気と能力のある人材を募ってこない限り“脱官僚“なんてできないと思うけど。

リーダー格を指名したら、そのリーダー格の人間が2~3人とか連れてくればいいだけなのでは。


まあいいや。鳩山総理は時間が限られるのだから、細々した話は菅のところで、ということを考えないと組織を置く意味がないと思う。総理にレクチャーしたり、専門的知識の不足をサポートしたりするとか、どうしても時間が取れない時に会議へ代理出席する補佐官とか、そういう役割分担をやっておけばいいのに。

今の補正予算の削減積み上げとかなんて、戦略局で個別部分について対応すべきことでもないと思うけど。せいぜいあるとすれば、「補正の割当額および項目の優先順位一覧表を出せ」「足りない○○省は上積み10%とするよう○○大臣に要請」「決めかねる5千億円は、~会議(~閣僚委員会?)で」とか総枠の指示くらいでしょう。だって、財務省の陣容と比べたって、どう見ても同じ仕事量をこなすというのは物理的に無理なんだから。あとは、行刷に権限を与えるので、ここまではやってほしい、というような、指示を出せばいいだけでは。


ちょっとダレたので、各論は次の記事で。