どちらも高齢者である。
失礼。これは単なる偶然ではあるけれども、失敗の原因は同じような気がするのだ。それは、簡単に言えば「独裁者」というようなことである。トップの人間が、自分のやりたいようにやった結果、案の定ダメだったということではないか。
石原の功績って、一体何があるのか思い浮かばないが、失敗ならばいくつも挙がってくる。
石原本人に「(東京都の)選挙民はオカシイ」と言われてしまうくらいだから、石原を選んでしまったのかもしれんな。成功と呼べるのは「東京マラソン」くらいで、これもボストンマラソンとか、ベルリンマラソンとか、ホノルルマラソンとか、そういう諸外国の真似をしてみただけなんだろうけれどね(笑)。要するに、「ヨソでやっているのが羨ましい」というだけではないか。
この延長線上にあったのがオリンピック招致であり、北京やロンドンが羨ましい、というのと変わりない。幼児が他の子の持ってるおもちゃを欲しがるのとあまり違いはない。石原がやりたいことを、他人の金を盛大に使って実行してみました、というだけだな。で、周りにいる特定の権限行使できる者たちにそのオコボレが分配され、その蜜に外部から群がる業者たちがいた、というようなものではないかな。新銀行東京の失敗というのは、そういう典型例なのではないか。
これに近いのが、日本郵政公社の資産を食いものにした、”日本郵政”の一派だ。
西川権限なのかよく判らないが、鶴の一声みたいにして、あちこちに金や資産がばら撒かれていったということだな。経営者として優秀とかいう話は、到底信じることはできないな。
例えば「ゆうちょ銀行」の決算資料によると、21年3月期の実質業務純益は約4800億円しかない。200兆円以上の資産を使ってでさえ、この程度でしかないのだ。しかも笑えるのは、次の2つだ。
一つは、金銭信託投資で1000億円以上の損失を出してしまっていること(笑)。
これはまさに、慶応大学の投資損が数百億円食らいました、というのと同じようなものだな。慶応はただの民間だが、日本郵政公社の保有していた資産は国民から預かっている、政府保証付き資産だったわけで、それが「ゆうちょ銀行」に持ち替えさせただけで、1000億円以上の投資損を単年度で計上しやがった、という、稀に見るアホさ加減なんですわ。どこが優秀なんですか?
業務純益がたったの4800億円しかないというのに、その2割以上の資金を吹き飛ばした経営陣ってのは、マヌケということですかい?どこぞの特定の投資会社とかを儲けさせるか助ける為に、金を注ぎ込んだのではあるまいね?(笑)
どういった経緯で選定されたのか、投資対象は妥当だったのか、経営陣の責任を明確にするべきだろうね。広告の博報堂みたいな件も明らかになってきているので、怪しい話はいくつもあるのかもしれんな。
人的つながりを利用して特定利権に群がるという構図は、よくありがちだろうから。
もう一つは、国際業務粗利が大幅赤字に転落したことだ。債券損が拡大した結果だろうね、きっと。派手にやって、273億円も損失を出したわけですわ。業務純益が4800億円の会社で、4分の1以上の1273億円が消えてなくなった、ということですわ。日本郵政という、「民間企業」になった途端に。下手に手を出すと、こういう目に遭う、ということですわな。たかられた、ということでしょうよ。生兵法は怪我のもと、ということですかね。そういうことわざだか、格言だかを知らない経営陣ということなんかな(笑)。無駄に年を食ってもしょうがないんですわ。これが、”民間企業”の実態なのだ、ということですわ。やりたい放題。自由でいいもんね。”民間”だから。
あれだ、地域の暴力団を追い出す為に雇った用心棒が、今度は一帯を乗っ取って、新たな暴力団になってしまう、みたいなもんだな(笑)。参考までに、ゆうちょ銀行のROAは0.14%→0.11%に低下、ROEも3.85%→2.82%と大幅に悪化(3割近く低下)、という結果ですわ。元から効率が良くない、ということはあるとしても、これまで以上に悪化させる必要性なんてなかったんじゃないの?(笑)これじゃ、何の為に民間企業にしたか判らんわな。経営をよくしたんじゃなくて、特定業者に蜜をすわせた挙句に、損失を拡大させただけなんじゃないのか?
郵貯マネー200兆円以上というのは、資金調達コストはたったの0.33%という破格の好条件で、運用利息が寝ていても1%以上入ってくるわけだから、この鞘を取るのなんて楽勝なんですわ。西川の経営がいいから利益が数千億円になる、というわけじゃない。逆に、下手にしくじったりしなければ、もっと利益水準は高かった、ということ。僅か0.7%の鞘でも、200兆円×0.7%=1.4兆円が入ってくるわけだから、楽勝だな。
ゆうちょ銀行が魅力的なのは、その保有資金量が膨大である、ということだな。ゆうちょ銀を狙うとすれば、稼げるかどうかなんて関係ない。低い資金コストと莫大な資金量、これこそが、郵貯パワーの源泉なのだからね。
ところで、少し話しが飛ぶが、
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郵貯マネーが財投を通じて政府系金融機関に流れる、という話は、今だとあんまり関係ないと思うけど。政府系金融機関が調達している資金の多くは、昔みたいに財投とか政府保証付き融資とかは減っているだろう。資本の半分くらいまで減ってきているのでは。
しかも調達額の規模が郵貯マネーに比べると段違いに少ない。せいぜい、数兆円~数十兆円で、全部で20兆円とか30兆円もあるかどうか、という水準では(日銀を通じたCP買入とか緊急融資制度なんかで、日本政策投資銀行の資金枠を10兆円だったか拡張したのがあったけど)。政府系金融機関の財投債だか機関債だかを郵貯が買う、という間接的な資金の流れはあるかもしれないが、別に買いたくなければ買わなければいいだけなので、代わりに国債を持ちたいならそうすればいいだけだろうね。国債よりも利回りがちょっぴりいいのが魅力的だと考えるなら、やっぱり買うんじゃないかと思うけど(その方が儲かるから合理的なのでは)。
ま、財務省の思惑(だけじゃなく、経産省なんかも?)としては、日本政策投資銀行とかの復権を願いたい、ということはあると思うが、民営化されてしまっているから、昔みたいな形には戻れないということは覚悟しているのではないか。アメリカの「民間信奉」社会であっても、ファニー&フレディは民間金融機関と言いながらも、現実には「政府系金融」機関だったわけで、そういうのが完璧な民営化会社になっていたかといえば、それは「違う」ということになるだろう。他にも、FDICみたいな公的部門があったからこそ、危機対応というのも可能だったわけで、そういう役割の機関が必要ない、ということは思っていない。
ま、いずれにせよ、トップに立つ石原都知事が発案して金をドブに捨てるようなことになったのは、数百億円というレベルではない。1千億円超の、大損失を都民は被りましたよ、と。「浅薄な選挙」(by 石原)を演じてしまう東京都民が石原を知事に選んだことによって、こういう結果を招いたのだということは肝に銘じるべきだろう。
同じく、西川体制の日本郵政は、数千億円規模の損失を拡大したのだ、ということだな。
失礼。これは単なる偶然ではあるけれども、失敗の原因は同じような気がするのだ。それは、簡単に言えば「独裁者」というようなことである。トップの人間が、自分のやりたいようにやった結果、案の定ダメだったということではないか。
石原の功績って、一体何があるのか思い浮かばないが、失敗ならばいくつも挙がってくる。
石原本人に「(東京都の)選挙民はオカシイ」と言われてしまうくらいだから、石原を選んでしまったのかもしれんな。成功と呼べるのは「東京マラソン」くらいで、これもボストンマラソンとか、ベルリンマラソンとか、ホノルルマラソンとか、そういう諸外国の真似をしてみただけなんだろうけれどね(笑)。要するに、「ヨソでやっているのが羨ましい」というだけではないか。
この延長線上にあったのがオリンピック招致であり、北京やロンドンが羨ましい、というのと変わりない。幼児が他の子の持ってるおもちゃを欲しがるのとあまり違いはない。石原がやりたいことを、他人の金を盛大に使って実行してみました、というだけだな。で、周りにいる特定の権限行使できる者たちにそのオコボレが分配され、その蜜に外部から群がる業者たちがいた、というようなものではないかな。新銀行東京の失敗というのは、そういう典型例なのではないか。
これに近いのが、日本郵政公社の資産を食いものにした、”日本郵政”の一派だ。
西川権限なのかよく判らないが、鶴の一声みたいにして、あちこちに金や資産がばら撒かれていったということだな。経営者として優秀とかいう話は、到底信じることはできないな。
例えば「ゆうちょ銀行」の決算資料によると、21年3月期の実質業務純益は約4800億円しかない。200兆円以上の資産を使ってでさえ、この程度でしかないのだ。しかも笑えるのは、次の2つだ。
一つは、金銭信託投資で1000億円以上の損失を出してしまっていること(笑)。
これはまさに、慶応大学の投資損が数百億円食らいました、というのと同じようなものだな。慶応はただの民間だが、日本郵政公社の保有していた資産は国民から預かっている、政府保証付き資産だったわけで、それが「ゆうちょ銀行」に持ち替えさせただけで、1000億円以上の投資損を単年度で計上しやがった、という、稀に見るアホさ加減なんですわ。どこが優秀なんですか?
業務純益がたったの4800億円しかないというのに、その2割以上の資金を吹き飛ばした経営陣ってのは、マヌケということですかい?どこぞの特定の投資会社とかを儲けさせるか助ける為に、金を注ぎ込んだのではあるまいね?(笑)
どういった経緯で選定されたのか、投資対象は妥当だったのか、経営陣の責任を明確にするべきだろうね。広告の博報堂みたいな件も明らかになってきているので、怪しい話はいくつもあるのかもしれんな。
人的つながりを利用して特定利権に群がるという構図は、よくありがちだろうから。
もう一つは、国際業務粗利が大幅赤字に転落したことだ。債券損が拡大した結果だろうね、きっと。派手にやって、273億円も損失を出したわけですわ。業務純益が4800億円の会社で、4分の1以上の1273億円が消えてなくなった、ということですわ。日本郵政という、「民間企業」になった途端に。下手に手を出すと、こういう目に遭う、ということですわな。たかられた、ということでしょうよ。生兵法は怪我のもと、ということですかね。そういうことわざだか、格言だかを知らない経営陣ということなんかな(笑)。無駄に年を食ってもしょうがないんですわ。これが、”民間企業”の実態なのだ、ということですわ。やりたい放題。自由でいいもんね。”民間”だから。
あれだ、地域の暴力団を追い出す為に雇った用心棒が、今度は一帯を乗っ取って、新たな暴力団になってしまう、みたいなもんだな(笑)。参考までに、ゆうちょ銀行のROAは0.14%→0.11%に低下、ROEも3.85%→2.82%と大幅に悪化(3割近く低下)、という結果ですわ。元から効率が良くない、ということはあるとしても、これまで以上に悪化させる必要性なんてなかったんじゃないの?(笑)これじゃ、何の為に民間企業にしたか判らんわな。経営をよくしたんじゃなくて、特定業者に蜜をすわせた挙句に、損失を拡大させただけなんじゃないのか?
郵貯マネー200兆円以上というのは、資金調達コストはたったの0.33%という破格の好条件で、運用利息が寝ていても1%以上入ってくるわけだから、この鞘を取るのなんて楽勝なんですわ。西川の経営がいいから利益が数千億円になる、というわけじゃない。逆に、下手にしくじったりしなければ、もっと利益水準は高かった、ということ。僅か0.7%の鞘でも、200兆円×0.7%=1.4兆円が入ってくるわけだから、楽勝だな。
ゆうちょ銀行が魅力的なのは、その保有資金量が膨大である、ということだな。ゆうちょ銀を狙うとすれば、稼げるかどうかなんて関係ない。低い資金コストと莫大な資金量、これこそが、郵貯パワーの源泉なのだからね。
ところで、少し話しが飛ぶが、
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郵貯マネーが財投を通じて政府系金融機関に流れる、という話は、今だとあんまり関係ないと思うけど。政府系金融機関が調達している資金の多くは、昔みたいに財投とか政府保証付き融資とかは減っているだろう。資本の半分くらいまで減ってきているのでは。
しかも調達額の規模が郵貯マネーに比べると段違いに少ない。せいぜい、数兆円~数十兆円で、全部で20兆円とか30兆円もあるかどうか、という水準では(日銀を通じたCP買入とか緊急融資制度なんかで、日本政策投資銀行の資金枠を10兆円だったか拡張したのがあったけど)。政府系金融機関の財投債だか機関債だかを郵貯が買う、という間接的な資金の流れはあるかもしれないが、別に買いたくなければ買わなければいいだけなので、代わりに国債を持ちたいならそうすればいいだけだろうね。国債よりも利回りがちょっぴりいいのが魅力的だと考えるなら、やっぱり買うんじゃないかと思うけど(その方が儲かるから合理的なのでは)。
ま、財務省の思惑(だけじゃなく、経産省なんかも?)としては、日本政策投資銀行とかの復権を願いたい、ということはあると思うが、民営化されてしまっているから、昔みたいな形には戻れないということは覚悟しているのではないか。アメリカの「民間信奉」社会であっても、ファニー&フレディは民間金融機関と言いながらも、現実には「政府系金融」機関だったわけで、そういうのが完璧な民営化会社になっていたかといえば、それは「違う」ということになるだろう。他にも、FDICみたいな公的部門があったからこそ、危機対応というのも可能だったわけで、そういう役割の機関が必要ない、ということは思っていない。
ま、いずれにせよ、トップに立つ石原都知事が発案して金をドブに捨てるようなことになったのは、数百億円というレベルではない。1千億円超の、大損失を都民は被りましたよ、と。「浅薄な選挙」(by 石原)を演じてしまう東京都民が石原を知事に選んだことによって、こういう結果を招いたのだということは肝に銘じるべきだろう。
同じく、西川体制の日本郵政は、数千億円規模の損失を拡大したのだ、ということだな。