いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

政権担当能力に早くも疑問符

2009年10月16日 15時20分49秒 | 政治って?
何度も言ったけれど、どうして判らんのかな?
まず、具体的な目標というか、全体像を提示しなさい、と言ったでしょ。

数字がある程度積みあがってから、「やっぱり、こっちはこうでした、あっちが足りませんでした、向こうは多すぎでした」みたいなことになれば、タガの緩んだ印象しかないでしょうよ。個別に、「八ッ場ダムを凍結」とか、そういう話を出すのがそもそもオカシイし、その前に総体の話で考えなさい、って言ったでしょ?


細かい設計の話ではなくて、「こんな家」というのを出すべきだ、ということだよ。個々の政策のことは、家のどこに鏡を飾るか、カーテンは付けないでブラインドにするか、とか、そういう細部の、個別の話なんだっての。アホですか?
家が「どんな家?」という話をまずするべきなのに、それを全部すっ飛ばしているんだって。どうしてこういうことが理解できないのかなー。

政治主導を実現しようと思ったら、まず、「オランダの風車みたいな、それとも、デンマークのお菓子の家っぽい、メルヘンな家(笑)を作りたいです」とか、そういう大目標を言え、具体像を提示して説明せよ、どうしてそれが素晴らしいのか、どうしてそれを目標とするのか説明せよ、って言ってるの。これを描くのは、誰の役割ですか?そういうのを、きちんと出しなさい、って言ったでしょ?

まず、ルールを提示しなくてどうするんですか?
無能がいくら集まっても、やっぱり役に立たない、ってことですわな。


中華料理を作ります、ということなら、最初にそういう宣言をするべきだろ。それを出せ、説明せよ、って百万回言ってるんだよ。各省庁から、中華料理には合わないものが出されたら、「ああ、これは中華じゃありませんので、切りますね」ということで、処理できるだろ。それは、事前にきちんと「中華料理を作ります」という、ルールの提示があったから、だ。
今の状況は、「どんな料理になるのかは、出来上がってからじゃないと、判りません」という、目標もルールもないものだ、って言ってるんだろ。「どんな家」でもいいし、「どんな料理」でもいいんだけどさ、取りかかる前にまず提示しなさい、って言ってるんだってば。最低限、「二階建て、建坪40坪」とか、「平屋和風建築」とか、そういう具体的なルールを出せよ、って言ってるの。料理なら、中華でも、カレーライスでも、おでんでも、何だっていいんだって。そういう「最終的にはこういうような形態を目指しています」というのを、やる前に明らかにせよ、ってことだろ。

ところが、これまで、誰も、何も、一切提示してこなかったので、どういうものを作ろうとしているのか、誰にも判らない、んだっての。それは、政府内のやってる本人たち(閣僚等)も、官僚たちも、財務省も、みんな判らないんだろ。だから、余計に混乱するんだろ。
出す料理の「春巻の皮はこれでいいか」とか「フカヒレスープは贅沢だから控えておくべきか」とか、そんな個別議論は「中華料理です」って提示してからでいいだろが。そういう細かい部分は、後からいくらでも変更がきくっての。今までのところ、そうではなくて、どんな料理になるか見当もつかないのに、どういうわけだか「芋は材料に入れる?」とか「リンゴは必要になるだろうか」とか、全然関係ない議論をやってしまってるのだろ。その前に料理を決めろ、まず、料理を。


こっちでは鍋料理の用意をして、あっちの省庁では焼肉、そっちではフランス料理、…みたいに、やりたいようにやってるからダメなんだろうが。まず、「中華料理を作るので、そういう風にやって下さい」ということにしなけりゃ、全然ダメなんだよ。ルール提示をしてなかったので、各省庁から持ち寄ったものを合わせて見てみたら、うまく行きそうにないので、後になってから「やっぱ、鍋料理にしとくか、何を入れても殆どは食べられるし」みたいに、”なし崩し”ということがバレバレになった、ということだろ。だから、各省庁の財政規律なんて、ユルユルになり、要求額増額だけが突出してきてしまったんだろ。

補正予算の削りの甘さで、官僚たちに一斉に見透かされたってことだよ。
ああ、こりゃ、押し切れるな、と読まれたってことだ。

そのココロは、「切れるもんなら、あとはご自由に切って下さい」ってことだろ?
削減は、どこでやるわけ?仙谷大臣のところで、本当にそんなに切れるもんなの?
というか、「行刷、恐るるに足らず」ということなんじゃないの?(笑)


アマい。
なんじゃ、こりゃ。



例えば、こんなやり方、ということで書いておいたじゃないの。予想してた通りに、アホだな。案の定、あしたのジョー。

迷走する国家戦略局構想

行刷と予算削減のこと

「経済音痴」露呈の鳩山政権で市場は失望一色


あのね、大臣や副大臣がどんなに優秀で賢くたって、こんな短期間に政策の全てを理解して、より分けられるわけがなかろう?
政務官に何人付けても、高が知れてるだろ?
はじめから、無理なんだって。できっこない。

やるとすれば、官僚たちにやらせる、ある程度機械的に削減する、といった手を使わない限りは、無理。
ブルーを全部、とか、そういう思い切った手を使わない限り、普通にやるだけでは無理だろ。行刷で決めたことって、「モデル事業はカット」というだけなんだそうだよ(笑)。元大蔵官僚を事務局長に据えたって、所詮はこんなもんかね。その程度の発想しかないわけで。これまでに自治体予算をカットしてきました、って言っても、そういう手法が通じる部分とそうでもないことがあるから、発想を変えない限りは難しいわけで、要するに「長らくポストに留まりたい、肩書きを残したい」というだけなのと違いが判らないかも。

各省庁内で順位付けを官僚たちにさせる、ってことの意味が判ってないね。

こんな「のんびりムード」らしいですぜ>予算削減の対象は「モデル事業」 行政刷新会議が方針 22ページ - MSN産経ニュース

行刷で手柄を挙げようと狙ってるから、こんなヘボなことになるんだろ。

行刷の本来的な存在意義が何なのか、というのが本当に判ってないな。
喩えて言えば、「職業訓練校は国が運営すべきか、自治体がやるべきか、民間がやるべきか、どれが一番望ましいのか」というようなものだよ。都市住宅のデベロッパー的仕事を国の機関(独立行政法人)がやるべきか、とか、そういう大きな議論をせよ、ってことだろが。
今は本予算までの時間が限られてるから、そういう難しい議論は後回しにして、とりあえず来年度予算策定のうち、大ナタをふるうべきポイントはどこか、というのを、「洗い出せ」ってことだろ。それとも、上がってきた要求額のうち、切り込み不足の部分を各省庁に代わって「政治的に」決定せよ、ってことだろ。



戦略局でもいいし、行刷でもいいけど、

①一般会計から○兆円、特別会計から○兆円、削減
②削減した合計○兆円は、子ども手当に3兆円、Aに○兆円、Bに○兆円、Cに…、Dに以下同
③一般会計からの交付金、補助金、施設整備費等で、独立行政法人又は公益法人には原則繰入凍結、積立金ある法人では優先消費させる
(③´必要があるものについては、個別に対象を選定する)
④これら達成確認後、経済対策として~を○兆円交付、××を○兆円、以下…

みたいに、原則となる方針を示すべきなんじゃないの?


本来的には、「1兆削って1兆支出」だろ。削れてない分は、支出枠もない、というのが普通。
洗濯機を買いたいのなら、液晶テレビかゴルフクラブか、何かを諦めるべき、ということ。あれも買いたい、これも買いたい、というのは、規律がないのと同じだ。

説明が後付けだと、単なる規律崩壊と見分けがつかないだろうよ。


こういうのがないから、他では「増額してるらしいよ」という横並び意識が発生し、結果的には「ウチが削りたくない、ヨソで削ってもらえ」ってことになるのだよ。そんなの判りきってるだろ?