新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

権力を批判する人もいるが、おもねる人もいる、だから安倍晋三は辞めない

2019年12月10日 13時30分35秒 | 安倍晋三

当ブログ開始から約1か月経った昨年の臨時国会が終了した頃、オジサンはこんなことを書いていた。

「それにしてもだ、臨時国会が始まる前は随分期待させてくれたが、終わってみればまさに安倍晋三の思惑通りのワンサイドゲームとなった。
在庫一掃というポンコツ選手を集めた『全員野球内閣』はいくらエラーを重ねてもしぶとさだけはプロ並みであった。
国会内では圧倒的に数的不利な状態であるにもかかわらず、この間、政府与党の横暴振りを野党連中は土日を利用した街頭宣伝で広く国民に訴えることをやったのだろうかと心配してしまう。」と野党の不甲斐なさを嘆いていた。

あれから1年過ぎて残念ながら状況は好転するどころか、長期政権の歪と澱みが一気に噴出したのが今年の臨時国会であった。 
このような内容がいまでも通用してしまう。


「来年の参議院選挙でこの政権に鉄槌を」というところは、「来年予想される総選挙」と変えるだけで済んでしまう。

しかし1年前と異なるのは、「モリカケ疑惑」は最終的に忖度官僚たちに「人事権」をちらつかせて安倍晋三を守り通したのだが、どうやら「桜を見る会」は「安倍総理と」という冠が付き、その前夜祭は、「安倍晋三事務所」主催の「安倍総理夫妻とのパーティー」であったため、もはや忖度官僚の出番が無くなり、主犯の安倍晋三が自ら己の潔白を証明しなければならない羽目になっている。

招待者名簿やホテルニューオータニの領収書、さらにはジャパンライフの山口元会長とは昔からの顔見知り、といったことを正直に話せば、「法律違反」とはならないまでも、総理大臣としての道義的な責任は免れない。

残念なことには、「安倍総理の最大の強みは、倫理や道徳心を全く持っていないこと」だと、ある野党議員が言っていたように、この男には宰相としての矜持はまったく持ち合わせていない。

幼少のころから叱られたことが無く、厳しい受験戦争にも無縁な生活を送ってきた男は、褒められることを最大の喜びと感じ、おだて上げる「お友達」には格別の待遇を与えてきた。

それが徐々に膿となって噴出したのが今年の4月の「桜を見る会」であった。

政権のスポークスマンですら、距離を置き始める発言をしてきた。

12月6日の会見で、菅義偉官房長官は「午前午後2回の記者会見で30分ずつ様々なご指摘を受け、できる限りの説明をしている」と自らの説明責任を「果たしている」と強気だったが、一気にトーンダウンしたようである。 

菅長官『桜を見る会、残念ながら国民に理解されてない』」 

理解されていないならば、その理由を解消すればいいだけの話なのだが・・・。

そして昨日の安倍晋三の国会閉会に関しての最後の記者会見。
安倍晋三が予算委員会から逃げまくる理由が良く分かる。
この程度でほめられるメディアも救えない気がする。

ネット上の安倍晋三や安倍政権批判記事を読まない人たちもかなり多いのは確かだが、NHKが世論調査すると、こんな政党支持率になったことが、意外であった。

各政党の支持率 NHK世論調査」 

        
自民党の支持率の低下は当然ながらも、攻める野党がなぜか社民党以外がすべて前回調査比較で全て低下しており、その分が「支持政党なし」という無党派層に流れている。

こんな状態では、解散・総選挙になれば政権交代どころか、自公の議席数を3分の2未満にすることすら困難であろう。

さて、放送タレントの松尾貴史の辛口コラムとイラストが最近話題を読んでいる。

政権批判のコラムやブログばっかり見ていると、世の中は皆な安倍晋三を嫌っているに「なぜ?」と思う人もいるようだが、批判している人と同じくらいに安倍晋三を「ヨイショ」している輩も多いということである。

澤藤統一郎の憲法日記が「権力を批判する人、おもねる人」と題してこう書いていた。

権力を批判する人、おもねる人
毎日新聞「松尾貴史のちょっと違和感」が、このところまことに快調。明晰な文章のテンポが小気味よいだけでなく、イラストも秀逸だ。羨ましいほどの才能が、日曜の朝刊を楽しいものにしている。
昨日(12月8日)は、「『桜を見る会』疑惑 安倍政権こそ『悪夢』そのもの」というタイトル。冒頭と末尾だけを、引用させていただく。
総理大臣主催の「桜を見る会」の疑惑は、安倍晋三氏のもくろみとは裏腹に、一向に収束する兆しを見せない。違法薬物所持による芸能人の逮捕でニュースや情報番組は一斉にそちらに傾くと思いきや、まさかの検査陰性という事態になって材料が乏しくなったのか、あるいはそれが追い付かないほど次から次へウソと新たな疑惑が浮かび上がってきて、この騒ぎは来年まで尾を引きそうだ。…ウソで蓋(ふた)をしようとすればするほど、つじつまの合わないところが出てきて疑惑が数珠つなぎに引っ張り出される構造になっている。
ウソの上塗りを続けると、さらに大きなウソや滑稽(こっけい)な言い訳を繰り出さざるを得なくなる。しかし、ここまでくると見苦しく人ごとながら恥ずかしい。
そして、おなじみ「困ったときの民主党」も持ち出していた。鳩山由紀夫総理の時も桜を見る会をやっていたということらしい。もし私物化し、反社会的勢力や問題のある人物を呼び、後援会で取りまとめ、資料の隠蔽(いんぺい)などをやっていたのなら、一緒に責任を追及すればいいだけのことだ。日本を良き方向にかじ取りをして浮揚させてくれていればまだマシだけれど、7年間もほしいままにやらかしておいて、「悪夢のような民主党政権」はもう使えないだろう。あの頃より何を良くしてくれましたか。私にとっては「悪夢そのものの安倍政権」である。
彼の言うとおり、「『桜を見る会』の疑惑は、安倍晋三氏のもくろみとは裏腹に、一向に収束する兆しを見せない」し、収束させてはならない。徹底して追及しなければならない。安倍晋三が逃げるのなら、追いかけなければならない。年を越しても、国会の会期をまたいでも。もう少しまともな政権と交替させるまで。
ところが、こういうときには、政権御用達の「御用言論人」がしゃしゃり出て来てゴマを摺る。たとえば、小川榮太郎(2019年12月4日)。読むだに、こちらが恥ずかしい。
【安倍総理の先見の明】に感心している。桜を見る会の中止決断の事だ。余りに早かったので、私は判断尚早と考え、ご本人にもそう申し上げたしコメントでもそう書いた。モリカケに較べてさえ愚の骨頂のから騒ぎがそう続くはずがないと思ったからだ。ところがどうだ。
「やつら」は通常国会でもこのネタで延々と騒ぐつもりでいるらしい。従来の人類の基準では測れない「この人達」の知能レベルと行動パターンを身を以て知悉している安倍総理ならではの早期決断だったわけだ。総理の慧眼、改めて感服した次第。
あるいは、木村太郎。「『桜を見る会』問題は『終わったんじゃないか…審議拒否する野党もどうか』」という具合。
…木村氏は「桜を見る会なんて、もうやめちゃえばいいと思うんですよ、こんなもの。まったく意味のない催しだと思うんで。やめちゃえばいいと思うんですけど」とコメントした。
一方で「だからと言って、桜を見る会を理由に審議拒否する野党もどうかなと思って。特に日米貿易協定って、あんな大事な協定の承認の問題をほとんど審議しないで終わっちゃった。これから、いろんな意味で日本人の生活に影響がある問題をほったらかしにして、やる問題ではなかった」とした。(報知新聞社)
日米貿易協定の審議を実質行わないまま、国会通したのは与党じゃないか。こういうときに、人の中身が顕れる。自分の信念でものを言う人であるのか、政権に忖度して甘い汁を吸おうという人であるのか、と。
(2019年12月9日)

「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」を結成した1人が自称文芸評論家の小川榮太郎であり、安倍晋三を総理に復帰させた立役者でもある。

さらには、2015年に「放送法遵守を求める視聴者の会」の呼びかけ人の一人としてテレビメディアを安倍政権擁護の立場から批判した一人でもある。

昨年9月には「新潮45」の休刊につながるような文章を寄稿したことでも話題になった御仁である。

こんな「政権におもねる」ような人物に囲まれている限りは安倍晋三は政権にしがみ付き続けるのであろう、とオジサンは思う。    

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