新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

戦後自民党政治の闇はまだ続いている

2019年12月02日 11時34分12秒 | 安倍晋三

12月に入り、そろそろ季節外れの「桜」は止めて鍋の話題でも、と思っていたが残念ながら今度ばかりは「モリカケ問題」の時みたいに「逃げても恥にならず」とは問屋が卸してくれそうもない状況が続いている。

ノンフィクション作家で、中日新聞社入社後、東京新聞社会部にて遊軍キャップ、司法キャップ、特別報道部デスクなどを経て現在論説委員の桐山桂一が今朝の東京新聞【私説・論説室から】でこんなコラムを書いていた。

<招待名簿の廃棄に憤る>
 2019年12月2日 東京新聞
 「桜を見る会」に国民が怒っている。首相が地元後援会の人々を特別に招待したら「選挙運動と同じだ」と映る。何しろ税金を使う公的行事だからだ。だが、誰を招いたのか。招待客名簿は内閣府が廃棄していた。
 怪しいのは野党議員が「委員会質問を念頭に置いた勉強用」として内閣府に資料要求した当日、しかも直後に廃棄していることだ。五月の出来事だった。調査妨害とも質問封じとも誰もが感じるであろう。
 名簿の保存期間は「一年未満」だというが、その根拠を問われると、十月末に改定された規則だという。はあ? この時系列の矛盾はいったい何か。しかも、「政治家枠」などの名簿情報のみ、しっかりデータ丸ごと廃棄するとは。
 モリカケ問題でも自衛隊の日報問題でも、公文書の扱いはでたらめ。何か怪しいことが起こると、この政権ではとたんに文書が消える。廃棄や改ざん…。開示されても黒く塗りつぶされた「ノリ弁」だったり…。せっせと役所が証拠隠滅している感じだ。
 今回も「セキュリティー」だの「個人情報」だの情けない言い訳が続く。今は超高機能のシュレッダーが注目を集める。隠滅装置として…。共同通信の世論調査では約70%の国民が首相発言を「信頼できない」と答えた。怪しいどころか、ウソまみれだと見抜いている証しだ。


本来ならば「まれに見る異常な公金を私物化」した安倍晋三に対する国民の怒りをメディアは伝える役目を持っているのだが、疑惑の最中に安倍晋三が「内閣記者会加盟報道各社のキャップと懇談」という事実を知ると、現場で取材をして記事にしても上司であるキャップによって内容やタイトルを変えさせられてしまうのでは、という素朴な疑問が湧いてくる。

『桜を見る会』が紛糾する中で安倍総理と会食したメディア、しなかったメディア」というネット記事によると、唯一明確に、毎日新聞統合デジタル取材センター長が「『社内で検討した結果、総合的な判断から欠席しました』と回答したのだけであったというから驚きである。

その毎日新聞の世論調査結果がこれ。

そして、政権擁護メディアの産経新聞の小生意気な記者のこの態度が話題になっていた。

そして、多くの国民が「桜騒動」に目を奪われている最中に安倍政権はトンデもないことを画策しているという。

中東地域への自衛隊派遣 政府 与党に説明重ね丁寧な手続きへ

米国のトランプ大統領の機嫌を損なわないためには「ナンデモあり」状態の安倍政権なのだが、このNHKニュースのタイトル自体が野党や国民を無視しているとの批判が出るのは当然である。

さて、先週末に101歳で「大往生」した中曽根康弘元首相。

年齢からみても政治家としての期間が長く、当然ながら「功罪」は尽きないのだが、多くは「功績」が強調され過ぎの感があった。

そんな思いを持つ人は少なからずいたであろうが、ラテンアメリカと日本を拠点に活動する音楽家・作家でもある八木啓代が的確な中曽根康弘の「罪」の部分に光を当てていた。

<中曽根元首相の訃報に思い出すこと>
 2019-12-01 八木啓代のひとりごと
 中曽根康弘元大臣の死去がトップニュースとなった。
 101歳ということだから大往生だろう。
 豪農の大邸宅に生まれ、戦時中は自ら慰安婦を駆りあつめ戦後は太平洋戦争の正当化にいそしみ、日本の原子力発電を強力に推し進め、また戦争や核武装が可能になるように改憲を主張し、経済的には新自由主義を積極的に取り入れた。
 まさに、盟友レーガンが、現在の「病める格差社会アメリカ合州国」を作り上げたごとく、現在の日本の惨状への道筋をつけた人物であり、安倍現首相の精神の師といえないこともない。
 ロッキード事件にも関わっていたとされる。
 ロッキード事件というと、田中角栄の5億円の贈賄、というイメージがあるが、実際にはロッキード社の対日工作資金は、約30億円。田中角栄より、むしろ、当時の政界のフィクサーだった児玉誉士夫を通じて流れたカネの方が遙かに莫大だった。そして、児玉と中曽根は昵懇だった。
 「田中角栄、ロッキード事件40年後の「驚愕証言
 にもかかわらず、検察が児玉・中曽根ルートではなく、田中角栄を逮捕する方向に行ったのは、重要証人であった児玉が突然、重度の「意識障害」に陥り、国会喚問が不可能になったからだった。このとき、児玉の主治医だった喜多村孝一が「脳梗塞」であるという診断書を作り、それを疑った国会医師団が児玉邸で事実を確認することになると、それに先回りして、児玉に薬物を注射し、昏睡状態にした事実には、具体的な証言もある。  

天野惠市 児玉誉士夫の口を封じた薬物注射
児玉誉士夫に薬物が注射された事実
―― 天野さんは『新潮45』(2001年4月号)に「児玉誉士夫の『喚問回避』に手を汚した東京女子医大」という手記を寄せられています。その中で、児玉誉士夫は重症脳梗塞による意識障害のために国会の証人喚問に応じられないとされたが、児玉の意識障害の原因は、児玉の主治医だった東京女子医大教授の喜多村孝一が薬物を注射したことだと暴露されています。この点について改めて教えていただけますか。
天野 順を追ってお話ししましょう。昭和51年2月5日、朝日新聞の報道により、米国のロッキード社が児玉誉士夫に21億円もの不正な政治献金を行っていたことが明らかになりました。このお金は児玉を通じて政界にも流れた疑いがありました。そこで、国会はロッキード事件の真相を解明するために、児玉の証人喚問を決定したのです。
 ところが、この証人喚問は実現しませんでした。それは、児玉の主治医である喜多村孝一が国会に、「児玉誉士夫は脳血栓による脳梗塞の急性悪化状態にある」という診断書を提出したからです。
 しかし、その数日前には、児玉はゴルフをしており、ゴルフ場内のレストランで支払いレシートが見つかったと言われていました。もしこれが事実であれば、喜多村の診断書は嘘ということになります。国会はその真偽を確かめるべく、独自に医師団を結成し、児玉邸に派遣することにしました。
 ところが、国会医師団の診断結果は驚くべきものでした。児玉は実際に重症の意識障害下にあり、証人喚問は不可能ということになったのです。つまり、喜多村の診断書の内容は正しいということになりました。
 しかし、これには裏がありました。国会医師団が児玉邸に行ったのは2月16日の午後10時頃です。実はその数時間前に、喜多村が先回りして児玉邸に赴き、児玉にフェノバールとセルシンを注射していたのです。
 フェノバールは強力な睡眠剤であり、どうしても眠れない患者や、てんかん発作が起きた患者などに使用する薬です。また、全身麻酔をかかりやすくするための前投薬としても使用されます。セルシンも同じく強力な睡眠剤で、患者が興奮状態で手に負えない場合などに使用されます。これらを同時に使用すれば、昏睡状態が生じ、数時間は当然口も利けなくなります。
 これらの注射によって生じる昏睡状態は、重症脳梗塞による意識障害と酷似しています。もちろん血液や尿を採取すれば、薬物の存在を確認することはできます。しかし、国会医師団はまさか児玉にこのような注射が意図的に打たれているとは思わなかったのでしょう。それ故、彼らが児玉の症状がこのような注射によるものだと見抜けなかったとしても無理はありません
(編集部註①)児玉誉士夫の証人喚問をめぐる主な動き
・2月5日   ロッキード事件が発覚
・2月10日 児玉の証人喚問が決定
・2月12日 喜多村が記者会見で、児玉の証人喚問は不可能と発表
・2月14日 喜多村が国会に児玉は脳梗塞だとする診断書を提出
・2月16日 国会医師団が児玉を診断、証人喚問は不可能と結論
児玉が脳梗塞ではないと確信した理由
―― 天野さんはどのようにして喜多村が注射を打ったことを知ったのですか。
天野 喜多村本人が私にそう言ったからです。2月16日の午前中、私は東京女子医大の脳神経センター外来室で患者を診ていました。午前の診療を終え、これから昼食だという時に、私の外来診察室2番に隣接した外来診察室1番の喜多村の診察室から、喜多村の大きな声が聞こえてきました。喜多村は何やらただならぬ様子で往診の準備をしているようでした。
 私が「何をされるのですか」と尋ねたところ、喜多村は「これから児玉様のお宅へ行ってくる」と言いました。喜多村は児玉を呼ぶ際、必ず「児玉様」と呼んでいました。
 しかし、報道では、近く国会医師団が児玉邸に派遣されると言われていました。「国会医師団が児玉邸に派遣されると言われているのに、何のために行くのですか」と問うと、「国会医師団が来ると児玉様は興奮して脳卒中を起こすかもしれないから、フェノバールとセルシンを打ちにいく」と言うのです。……

中曽根が逮捕されることもなく、後に大勲位まで受けられたのは、この医師の「功績」が大きいと言っていいだろう。むろん、この喜多村医師は、この児玉昏睡事件の後、中曽根の主治医となっている。
 あらためてよく思い出しておこう。
 日本の原子力政策と新自由主義を全力で推進してきたのは、そういう人物だった。
 そして、その人物を手本としている劣化コピーが、現在の首相なのだと。

ああ金の世だ、金々節が泣いている安倍政権の黄昏」の中でも、最後に「中曽根康弘・安倍晋太郎・安倍晋三とジャパンライフの山口隆祥と汚いカネでつながっていたという事実」とつぶやいたが、まさに戦後の自民党政治の中でも最大の諸悪の根源は中曽根康弘であり、「その人物を手本としている劣化コピーが、現在の首相」とは、まさに核心をついており、言い得て妙である、とオジサンは思う。

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