新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

先がない安倍晋三より先が見えない野党共闘

2019年12月15日 12時21分24秒 | 桜を見る会

共産党の田村智子議員の質問を皮切りに問題化した「桜を見る会」だが、それ以降連日のように野党からの追及が強まる最中の11月20日、安倍晋三首相がマスコミ各社と会談したということにより、その後の会談したテレビメディアや在京新聞社の対応(関連記事の量)に変化が出ている。

NHKでは早速、官邸人事として新しい会長が就任し、「桜関連報道」が消えてしまったが、以前も紹介した「『桜を見る会』が紛糾する中で安倍総理と会食したメディア、しなかったメディア」という記事では、メディア各社にアンケートを出していた。

その結果、「社内で検討した結果、総合的な判断から欠席しました」と回答した毎日新聞だけが出席しなかったことが明らかになった。

したがって朝日新聞に比べると連日の関連記事の数では毎日新聞が圧倒的に多い。

それは丹念に事実を自ら調べているからであろう。

ひとたび権力の座についた人間はそこから転げ落ちることを最も恐れるものである。

国会議員も選挙で落ちれば「ただの人」になってしまう政界で、そのトップに立つ「総理・総裁」は絶えず地元の選挙や、総裁選に勝ち続けなければ「普通の人」になるだけではなく、それまでの悪行に対する厳しい指弾が待っている。

したがって、安倍晋三が毎年恒例の「桜を見る会」に地元後援会の連中を国費で接待し続けたのは自分の国会議員としての選挙対策であることは言うまでもない。

そしてさらに新たな事実も浮かび上がっている。

希望者は桜を見る会出席 前日に地方議員研修会 昨年4月『私物化』浮き彫りに」 

   
               【毎日新聞より】


「公費で自民党総裁選の票固め、どこまでも桜を見る会を「私物化」する安倍晋三。そんな下劣な輩が『私自身の責任で招待基準を明確化』とほざく。安倍のやるべき事は招待基準の明確化ではなく『これまでの悪事の責任を私自身がとる』だ。安倍晋三の存在こそが悪である。」

「この1件だけでも、安倍はアウトだろ。
希望した地方議員を晒せ!
「参加希望」を安倍に出しているんだから。
権力に阿る「痴呆」議員は退場しろ」

「なるほど。山口県内の支持者だけではなかったのですね。全国の地方議員といえば、参院選の実働部隊です。」  
     
さらに、毎日新聞は海外のメディアの反応をチェックしていた。

<安倍首相は“テフロン加工” 桜を見る会、海外の反応は「えこひいき」>
毎日新聞 2019年12月14日

        
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、安倍政権下で、政府文書が次々に廃棄される事態に疑問を投げかける

 安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡る一連の問題は、海外メディアでも安倍政権や日本政界の体質を表す問題として多く取り上げられた。「えこひいき」「秘密主義」「緩み」。そんな言葉と共に、11月20日で通算在職日数が歴代最長となった安倍首相を皮肉る記事も多い。【外信部・前谷宏、ソウル渋江千春、北京・河津啓介】

        
英BBC(電子版)は、後援会関係者を多数招待していた安倍政権の「えこひいき」体質を指摘する

「政府文書の秘密主義的な取り扱い方」
 「議論を呼んだ国費のパーティーの招待者名簿は? 廃棄された。首相官邸への訪問者リストは? 廃棄された。自衛隊が(南)スーダンやイラクで直面した脅威を記した日報は? 最初は廃棄されたと説明されたが、後で見つかった」

 こうした書き出しで桜を見る会を取り上げたのは11月27日付の米紙ワシントン・ポストだ。「安倍政権の政府文書の秘密主義的な取り扱い方」として、共産党の宮本徹衆院議員が桜を見る会の招待者名簿を要求した5月9日当日、名簿がシュレッダーにかけられた経緯を詳報した。
 ポスト紙は一方で、米国では大統領が作成したり受け取ったりした文書はすべて、歴史的記録として公文書館に保存されることにも言及。トランプ米大統領はすぐに文書を破ってゴミ箱に捨てる癖があるが、その紙片を組み合わせて復元するチームもあるとした米メディア「ポリティコ」の報道も取り上げ、「日本は情報公開において他の西側民主主義国に長い間、後れを取ってきた」と指摘した。
「えこひいき」スキャンダルを生き抜く「テフロン加工の首相」
 安倍首相が地元後援会関係者を多数招待していた桜を見る会に関しては、「cronyism(えこひいき)」という単語を使って紹介する英語メディアが多い。例えば、来年の桜を見る会が中止されたことを報じた英BBCの見出しは「えこひいき非難の渦中で日本は桜パーティーを中止する」だった。
シンガポールのストレーツ・タイムズ紙も11月16日、「安倍氏は、(森友、加計問題という)二つのえこひいきの問題を生き抜いた(スキャンダルに強い)『テフロン加工』の首相とされてきたが、(在職期間が史上最長となる)歴史的な週を国会で自分の身を守るために費やさないといけないようだ」と指摘。「親政府系」の読売新聞の社説でも「長期政権ゆえの緩みが背景にあるのではないか」と指摘されていることを紹介した。
首相の「障害者雇用職員が廃棄」発言は「日本の態度を象徴」
 桜を見る会の招待者名簿を廃棄したのは「障害者雇用職員」だったと安倍氏が明かしたことを批判的に取り上げたメディアもあった。ロイター通信は、日本ではツイッター上などで、日本の中央省庁で障害者雇用が水増しされていた問題や相模原市の障害者施設で入所者19人が殺害された事件と併せ「日本における(障害者への)態度を象徴している」などの意見が出ていることを報じた。
 桜を見る会を巡る安倍政権の対応について、隠された意図を分析する記事もある。11月13日付の米ブルームバーグ通信は、来年の桜を見る会の中止が決まったことを「日本の安倍氏は日米貿易協定のために桜の木をおので切った」と表現。「今国会における安倍氏の最優先事項はトランプ政権が来年1月の発効を望んでいる日米貿易協定の承認だった」とし、対米関係を意識して問題の早期収束を図ったという見方を示した。
 一方、バングラデシュの英字誌ダッカ・クーリエは12月6日付のコラムで、安倍政権が早期収拾を図ったのにもかかわらず支持率が低下し、改憲手続きを定める国民投票法の改正も難しくなったことを指摘。一部メディアで安倍氏が1月に総選挙に打って出るのではという観測が流れていることにも触れ、「総選挙はリスクがないわけではない。(改憲発議に必要な全議員の)3分の2(の勢力)を確保できなければ、安倍氏が長年温めてきた目標(憲法改正)を達成することなく退陣を余儀なくされる状況となる」と指摘した。
韓国、中国は安倍首相の苦境ぶりにフォーカス
 韓国では、桜を見る会を巡る疑惑そのものよりも、安倍政権の今後や憲法改正の行方に関心が集まっている。
 朝鮮日報は、日本の一部メディアが麻生太郎副総理兼財務相が海上自衛隊の潜水艦に体験搭乗していたことを批判的に報じたことにも触れながら、毎日新聞が今月2日に発表した世論調査を引用し、安倍内閣を「支持する」が前回調査より6ポイント減って42%となったことを「急落」と報道。疑惑の影響が長引いた場合、安倍氏が衆議院を解散し、総選挙に踏み切ることを考えるとの観測が政界で出ていると伝えた。
 通信社ニューシスは、野党の会期延長要求を与党が拒んで臨時国会が9日に閉会したと報じる中で、桜を見る会や2閣僚の辞任にも触れ「安倍内閣が打撃を受けた」と分析した。また、国民投票法改正案が継続審議となったものの、自民党は引き続き改憲を目指していると指摘。安倍氏の総裁任期である2021年9月までは改憲が可能だとする日本の新聞報道を引用して見通しを伝えた。
 一方、中国主要メディアは、日本の報道を引用する形で安倍政権の苦境を伝えている。だが、独自の論評記事など踏み込んだ報道は見当たらない。
 2012年に第2次安倍政権が発足してから数年は、日中関係の悪化を反映し、中国メディアは安倍氏に対する厳しい報道が続いた。だが、最近は関係改善の動きが本格化し、攻撃的な論調は減少。来春には習近平国家主席が国賓待遇で訪日する予定であり、中国側は友好的な雰囲気作りを重視している模様だ。



国内の主要メディアが安倍晋三と同様、ジャパンライフの広告塔になっていたという負い目から、海外メディアに頼るしかない。

政治評論家の野上忠興はある雑誌でこう言っていた。

「安倍首相は『桜は散った』と喜んでいるのかもしれないが、臭いモノにフタをしたことで、むしろ逆に、安倍政権の限界を国民に見せてしまった。せめて、正式な記者会見を開いて説明するか、予算委員会に出席して丁々発止のやりとりにも対応するなど、最低限のことはすべきでした。世論は『モリカケに続き、またか』と呆れている。それに伴い、自民党内の空気も変わってきた。悲願の改憲も難しくなってきた。選挙区に帰れば、『安倍さん、もういいでしょう』と言われるそうです。麻生さんや二階さんが『安倍4選』だと言うのは“一丁上がり”になるのが寂しいからで、党内は4選など求めていませんよ」  
コラムニストの小田嶋隆は最近の安倍晋三の目に余る私物化に対してこんなコメントを発していた。

「モリカケ問題では公文書の改ざんに加え、役人1人の命まで失われた。私物化された金額も大きく、本当に酷い話なのですが、どうも今の時代の国民は昭和の頃とは違って、『お国の上の人は、あの程度の権力私物化は普通にやっているんだろう』と織り込み済みなのか、怒りが弱かった。ところが、桜を見る会のような露骨なズルや官僚の不倫のように下世話な話には、世論がものすごく反発する。今回は政権にとって致命傷になるんじゃないかとみています。桜疑惑で内閣支持率が大きく下落しましたが、自民党の政党支持率は落ちていません。つまり、次は石破さんでも岸田さんでもいいから、とにかく安倍首相に退場して欲しい、ということでしょう」

すでに安倍晋三はこんな風に見られている。

     

しかし絶好のチャンス到来にもかかわらず、野党第一党が、「立憲民主党が警戒する『れいわ予備軍』 執行部が所属議員の締め付け強化」という体たらくな状態では、安倍政権が退陣しても、「安倍亜流政権」が登場するだけではないだろうか、とオジサンは思う。 
    
  

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